kmiwさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

4.5

ああもう。
ストーリーはさておき、身悶えするようなキスシーンである。
この類いのアニメ映画で、ここまでの生々しさと情緒を携えた10代のキスシーンはそうそう観られないだろう。
声優さんの気合いも相当だ。
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バンクシー 抗うものたちのアート革命(2020年製作の映画)

4.0

最近は配信ばかりで、テレビで映画を観たのは久しぶり。BSフジで鑑賞。

バンクシーなにそれ知らんけど、という人はあまりいない(と思う)神出鬼没のアーティスト。

ひと月ほど前もロンドンで新作が白昼堂々
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

4.0

何よりもこのポスタービジュアルのインパクト。自分の命が消える寸前にうっかり思い出し、薄れゆく意識の中(あー…つらっ…)とか思っちゃうかも。
もし観てしまったら嫌な感じの足跡があなたの心に残るであろう作
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タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

3.5

面白い!👍
主人公の二人組オッサンがいい。二人の間違った方向に突っ走る会話と行動力がユーモラスで、グロも難なくこなせる。
対する学生グループの経験値に欠ける判断ミスと悪意ある思い込みにより、話は悪い方
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

3.0

匂わせて匂わせて、匂わせてエンディングを迎え、何一つスッキリせずに終わる純文学系。
近未来を舞台としており、住む環境がいよいよ怪しい地球を離れるための宇宙移住計画に選ばれた夫婦の揺れる内面がメイン・テ
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メットガラ ドレスをまとった美術館(2016年製作の映画)

4.0

『メットガラは、毎年5月の第一月曜日にニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されるファッションの祭典である 』 Wikipediaより
そう。本作の原題は”The First Monday in M
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.0

あらすじ知らずに観たので、前半導入部辺りでは高級レストラン ノーマ [ https://filmarks.com/movies/68916 ]
を皮肉ってんのかと思ったよ。店のコンセプト
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

4.0

ネタバレ厳禁映画。
シックス・センスを初めて観た時以来のビックリ。
「ああ、これはこうしてこうなるね」とわかった人もちろんいるだろうが、私には結構な衝撃。
マジかー、あり得ないわー。
バーから始まりと
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ヒューマン・ハンティング(2018年製作の映画)

1.0

噂に違わぬ…(*≧∀≦*)

ドローンが映し出す美しい森、自然の厳しさ、そんな素敵な景色を楽しんだ後は、おまけ映像のカニバリブラザーズと能天気カップルのまったりした喧嘩を堪能しましょう。

ブラザーズ
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

4.0

たまたま休みと公開日が同日だったので、朝イチの回観てきました😆

まるですごい推しみたいですが、そんなこともなく普通に好き。テレビシリーズは欠かさず観る程度には好き。

なぜか。癒されるから。
対立す
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.5

クリスマス映画を観たいと思い選択したのがこちら。過去観ているので気楽さもあり、幸せな気持ちになれることもわかっていて鑑賞しましたよ。

それぞれの事情でホームレスになった3人と偶然見つけた赤ちゃんとの
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カランコエの花(2016年製作の映画)

4.0

やはりね、高校生くらいの集団はナイーブなんだ。
繊細の方の意味じゃない、世間知らずとか未熟とかの方。まだ脳も成長期真っ只中、社会性が未発達な年頃だから、当たり前ではない事象への対応に慣れていない。
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スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

2.5

まとまっているようないないような。
尺が足りないのか、取捨選択ミスか!
以下ネタバレ含む


主人公演ずる窪田の実家の事情、主人公の不倫、主人公の妻との関係性、ハウスメーカーの事情、など背景は匂わせで
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.3

年末も目前になり、ようやくミーガンに出会いました。
大体の内容は知っている。さあ、私をどこまで楽しませてくれるの!!と斜め上から始めた観賞です。
結果。普通に面白い。場合によっては劇場観賞も悪くない。
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バビロン(2021年製作の映画)

4.0

なんとも猥雑で卑猥で騒がしいパーティーシーンのオープニング(まるでクライマックスかと思うような賑々しさ!)からまさかの感動の結末に繋がる壮大なキラキラ映画史。ただし、主にサイレントからトーキー後までの>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

5.0

「娑婆は我慢の連続ですよ。我慢のわりにたいして面白うもなか。そやけど、空が広いち言いますよ。」

これだよ。このすばらしい映画で一番、すこーんと心に刺さったセリフ。キムラ緑子さん演ずる姉御が、切羽詰ま
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クレイジークルーズ(2023年製作の映画)

2.0

坂元さん脚本で期待に胸膨らませて観たのだが。正直あまりすすめられない。
元々坂元さんの作品は現実からのギリギリのずれにおかしみを感じたり、心に沁みたりするのだが、今回は悪のり?面白さを感じる手前で、そ
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誰も知らない(2004年製作の映画)

4.0

子どもが犠牲になる事件はインパクトが強い。たいていの場合、彼らには選択肢がなく純粋に犠牲者だ。
1988年巣鴨の事件。
多くの人が胸を痛め、行政も二度とこんなことが起こらないようにと仕組みを考え実行し
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コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.5

コンフィデンスマンは華やかで楽しい。あまり深く考えずに観るのが良いと思うのですよ。ただ目の前で展開する劇に集中して楽しむ。
さて今日お伝えしたいのは、コンフィデンスマン楽しい!も間違いではないのですが
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ハリウッドを斬る! ~映画あるある大集合~(2021年製作の映画)

3.6

約一時間。ハリウッド映画の「あるある」な、お約束を紹介。ロブ・ロウがわかりやすく説明→実際の映画シーンからの抜粋、関係者のコメントの繰り返しで、よくまあ素材を集めたもんだ。
まあ安直ではあるが、面白か
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キャンプ・カレッジ -勇気の先に輝くもの-(2023年製作の映画)

5.0

タイトルからは思いもしなかった、一人の少女と祖母の物語。とても短く(30分!)戦場を舞台にしないのに深く戦場のことを思わざるをえない佳作。

今この瞬間も地球上のどこかでは戦いは行われており、人生の軌
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マイルス・デイビス: クールの誕生(2019年製作の映画)

4.5

マイルスはみんな聴けば良いと思いますよ。なぜってさ、クールだからさ。
この作品のタイトルにもあるクールの誕生だよ。
こんなにかっこいい演奏家はそうそういません。
あの目。暗い湖のような瞳。しゃがれた声
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

散々もう皆さん書き散らかしてますしね、今さらネタバレもなにも無いような気がしますが、一番のネタバレは作品タイトルじゃないですかね。
そのまんまじゃん。
私は面白く拝見し、最後は軽く感動いたしました。
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スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.0

懐かしいねぇ。渋谷東映でむかーしむかし観た映画だ。
当時はCharaが大好きで、作品の前評判も良かった。何て言うか、おしゃれだった。この作品の世界観。
美術監督さんは種田陽平氏。キル・ビルvol1、イ
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.5

音響の進化がなければ、映画は今ほどの魅力はなかっただろう。

無声から始まり、劇場でライブで音を合わせる方法、最終的には映像と音を同時に記録できるようになり、映画は総合芸術になった。
個々の技術者や映
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チョコレート(2001年製作の映画)

4.5

チョコレートという耳馴染みの良い邦題は、白人と付き合う黒人女性を指す隠語だそうな。
原題のモンスターボウルでは確かに日本ではさっぱり伝わらないだろう。
チョコレートは作品の中でも印象に残る使われかたを
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

4.2

夜寝る前に観た。ヤバイヤバイ。
こんなん観てキューバンサンド食べずに寝なきゃならんとは、辛いでしょ。
思わず徒歩1分のセブンにパンとハムとチーズを買いに行くか、それともおとなしく寝るか、わりと真剣に検
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キャピタリズム マネーは踊る(2009年製作の映画)

3.5

ムーア作品は完全にわたしの趣味ですから。
吠えるマイケル・ムーアは私のもやもやをはらしてくれるんで。
この作品では資本主義のペケなところを掘り下げ、資本家側の人間に嫌がられながらもぐいぐいと突き進む。
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クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち(2015年製作の映画)

4.3

必ずやあなたの好きな作品が最低ひとつは登場する。
このドキュメンタリーの主役は、作品の中で活躍する人間以外を造り上げる人びと。

古くはフランケンシュタインから。
映像の世界に存在するありとあらゆる人
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ハロウィン・キラー!(2023年製作の映画)

4.0

アマプラ開いたら派手なジャケ写で勧められてて、BとかZとかのネタになるだろ位で観てみたら意外にもしっかりとした作りで面白かったし😳
これはなかなかの拾い物。

住民の入れ換えが無さそうな郊外の小さな町
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ノースハリウッド(2021年製作の映画)

3.5

ここ最近では一番もどかしい作品だった。
スケートボードのプロを目指す若者の物語である。スケボー界隈の話なので、色んな意味で荒れたシーンも多いのかと思いきや、直球の青春物。劇伴もヒップホップなどではなく
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

4.5

思い返してみれば、好きな作品を頭に浮かべる時、ほとんど同時に音楽も再現されている。いや、好きな作品以外でもだ。
このドキュメンタリー作品では、音楽が映画に与える効果、その歴史、作曲家のメソッドとワーク
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スマイル(2022年製作の映画)

2.5

死に方の惨さと追い詰められる感はなかなか良かった。
が、失速否めず。
ヒロインも精神科医師という専門家なのだからもう少し強みを活かして欲しかった。母のトラウマも先が読めてしまい、 もう一捻りがな。
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彼女とTGV(2016年製作の映画)

4.0

ジェーン・バーキンは美人ではないけれど、その存在そのものが人を惹き付ける。
この作品も彼女でなければフンワリとしたいい話というだけのものになっていたかもしれない。
実話とのことだが、こんな奇跡みたいな
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ジャズ・ロフト(2015年製作の映画)

4.0

JAZZの記録、というとライブ映像やインタビュー撮影がほとんどだと思うが、こちらの作品は写真家ユージン・スミス氏が50年代に住んでいたN.Yのアパートに集まるミュージシャン達の会話や自由に演奏している>>続きを読む

Lost Senses(原題)(2013年製作の映画)

4.0

6分間R無し。観る年齢で感じることは全く異なるだろう。
舞台は空に浮遊するキリコ風の島?島と言うには少し小さいが。
登場人物は男と女。過去幸せな時間を共有してきており、何らかの理由で今は離れているらし
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