同時に好きな人ができる男、密かに好きな男が出来てしまう女、それを自分が知っている人間かどうかを聞く男、など『サッドティー』との類似がいくつか。また「私が見える?」という台詞もサッドティーの、存在が徐々>>続きを読む
近いところでねじれた人間関係が面白い。
柏木の彼女である夕子が言っていた「湯浮気されても怒りが湧かない」キャラは『窓辺にて』の市川の反応に近い(市川の方がかなりアロマンティック寄りキャラだが)。
この>>続きを読む
恋愛感情なのか親愛なのか明確でないところが良かった。愛情の複雑さはある種、性的指向のグラデーションとも合致する部分もある。その曖昧さ・繊細さがモノローグの詩と相まってエモーショナル。
クライマックスで>>続きを読む
とっ散らかった印象。
全ての要素が中途半端だし、スペイン内戦の虐殺の話は最初と最後しか出てこないし、話の核心とは一切関係ないように見えた。
もっと問題なのは登場人物の人間関係全てがストーリーに都合良い>>続きを読む
主人公がアロマンティックっぽい印象。
自分がそのAセクのため、主人公の言っていることや反応がとてもよく分かり、その反面、周囲の反応がちょっと辛かった。過去にあったことと似ていて古傷が疼くというか…
し>>続きを読む
ケリー・ライカート作品を思い出した。似ているとまでは思わないが、女性が描く女性のリアルは、どこか共通するものがある。「リアル」という言葉が白々しいほどに重たく、しかし軽やかでアンビバレンツなイマジネー>>続きを読む
代理店に無理難題を電話で言われて毎日追い込まれるあまりタイムループに気づかないギャグ、自分に当てはまりすぎてツラくて笑えないところがあった。パワポで上司に気づかせるくだりは笑ってしまったけど。
自分が>>続きを読む
妖精の取り替え子のハナシ。
そこまで引っ張るかね…アダちゃんが可愛いから観ていられる映画。
悪くはなかったが…
高橋ヨシキさんが「ブレインストームの丸パクはちょっと…」と言ってたのを思い出してしまって何とも
かぐや姫、シンデレラ、白雪姫的な要素がありつつ、父親と結婚させられそうになる、というかなりえぐい展開で恐ろしいものがあった。
また、妖精役のセイリグは当時フェミニストとして社会的な活動をしていた彼女の>>続きを読む
ドキュメンタリーとしてめちゃくちゃ面白かった。セイリグがアケルマンに対して「何故このシーンが必要か」「何故こういった行動をするのか」をシーンごとに細かく聞き取りながら演技を組み立てていく様子、そしてジ>>続きを読む
アラン・レネ(やはりデルフィーヌ・セイリグ出演)の『去年マリエンバートで』を思い出した。
そして同様に、観ていて若干気が狂いそうになるくらいスロー、同様のモチーフと音楽の繰り返し、そして絶え間ないモノ>>続きを読む
とてもおかしな映画で良い。王道から大きく外れた異端の作品ほど愛おしい。
何よりデルフィーヌ・セイリグさんの美貌と存在感あってこその説得力、というほど。決して若くはないが年齢不詳、かつ造り物のように整っ>>続きを読む
変化球なプロットながら、シンプルで真っ直ぐな想いが突き刺さって自然と涙が溢れてくるような物語だった。
子供たちに「今度」はない。いつだって「今」しかない。もしかしたら大人も本当はそうなのかもしれない。>>続きを読む
袋に入った白い何かをスプーンで掬いながらぱくぱく食べていて「何なんだ?」と考えていたら砂糖。
しんどい…と思ったらアケルマンの実体験を元にした話と聞いて気が遠くなった。
また彼女との逢瀬。アクロバティ>>続きを読む
問答無用で好きになってしまった。堪らないくらいに切実。どう感想を持って良いのかも分からなかった。
1日1日をやり過ごしながら、自分でも分からない何かが降り積もっていく様子、少しの歪みが重なり合い、一気>>続きを読む
後半から予想を大幅に振り切られて唖然とした。
また今の感覚で見ると主人公の倫理観どうなってるんだろうな、と。ロリコンと言われても仕方ないと感じてしまうし、女の描き方が都合良すぎて「ストックホルム症候群>>続きを読む
徹頭徹尾、鬱々とした空気がまとわりついてくるようで、とにかく疲れる映画だった。何もかもが嫌になって全て放り出して逃げ出したい、という気持ちになる。
そこからのラスト、切れ味が良すぎる。キレッキレだった>>続きを読む
最初から最後までものすごい鎧がガチャガチャガチャが音を立てるのが気になった。意図的なんだろうか。そうなんだろうなぁ…動物たちの鳴き声もしょっ中聞こえるし、音楽がないのに音が異様に引っかかる作品だった。>>続きを読む
ヨアヒム・トリアー作品は何故かぶっ刺さる…
前々作『母の残像』との類似性がいくつか見られるのも面白い。
・朝焼けを歩く主人公
・放尿
・時間の伸縮(飛躍)
・老人と赤ん坊(の裸体)
・カメラマン(写真>>続きを読む
笑顔!白い歯!恋!友情!筋肉!トムクルーズ!のザ・ハリウッド超大作って感じで景気が良い作品だった。
敵国のニュアンスがぼかされていたため、イメージしにくかったのでなぜ戦っているのか誰と戦っていたのか忘>>続きを読む
お洒落な作品でびっくりした…内容も面白かったし、展開やロケーションも、今見ても古びていないのがすごいな、と。普遍的で純度が高いものを提供されている感じ。
何と表現して良いのかわからん…ただ、ムルナウの中では苦手な方の作品、とだけ言える。
想像していたよりずっと面白かった。
マイケル・キートンも普通にアクションやってるのもちょっと笑ってしまったし、マギーQとのやり取りもなかなか…まだそういう扱いなんだね、としみじみした。
また序盤とクラ>>続きを読む
これを…ポール・トーマス・アンダーソンが…?と、今までの作品ラインナップからは想像ができないヘナヘナでキラキラな青春に胸が締め付けられた。何よりロケーション、特にその場所が1番輝いている時間帯で魅せる>>続きを読む
本作は今まで観たホラーな映画の怖さや嫌悪感とはまた違う味わいで、シンプルな怖さとは別軸の嫌〜な気持ちが沸き起こる稀有な作品であった。
それは老いることの物悲しさ、また老いてなお愛し合う2人の互いへの思>>続きを読む
ホン・サンスは少し苦手。
それでもコレはなかなか、感じ入る所が多かった。ホンサンスといえば変なズーム…ぐい、と寄ったり離れたり、微妙にズレたり。奇妙で居心地が悪い。それが、この作品ではなんとも言えず、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
大筋は良かったなと思ってる。クリスチャン・ベールが相変わらず良すぎてヴィランにも関わらず感情移入しまくりで最初から最後まで泣けて仕方がなかった。
だがしかし、これでいいのかと思わずにはいられないのが子>>続きを読む
ゴア描写や霊的なびっくり演出はあれど、そんな事よりもイーサン・ホークの上半身が良い具合に生々しくて気色悪いのがめちゃくちゃ怖かった。
あとは中途半端なあれやこれやの試作が最終的にピタゴラスイッチになっ>>続きを読む
あまりに示唆的な内容に思わずハッとさせられた。表情も分からない距離のあるフィックスショットと長回し、何処かもわからない荒涼とした自然や工業地帯。突き放されるような感覚に何故だか泣き出したくなってしまう>>続きを読む
長すぎる前振りが効きまくっていて爽快。本当にエクストリームな映画で楽しかった。
主人公たちのキャラ濃すぎるけれど、敵側の女性のボディガードもめちゃんこカッコよかったなよ。後半からの展開アツい。