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勤め先のバーが抱える経営問題。お雪とはるおの親子の問題。お雪自身の恋愛の問題。葛藤の矛先をうまくスライドさせながら、物語を展開させるところにシナリオの上手さを感じた。
それに加えて成瀬の演出。それぞ>>続きを読む
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スクリーン内で起きていることを実際に経験した人がいると思うだけで、眼をそむけたくなるほど胸が苦しくなり、鳥肌が止まらなくなる。
3000人の命を奪った9.11の代償を誰かが払わなければならないと考え>>続きを読む
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思いの外、評価が低くて驚いた。個人的には大変好みの愛の溢れる作品に仕上がっていると思う。特に最初と最後の父の笑顔が本当に良かった。
主人公は異母3人姉妹。ある日、火鍋店を営む父が亡くなった知らせが3>>続きを読む
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劇場に行こうかどうか悩んでいるうちに上映が終わっていた本作、、ポスターや予告の印象からしてチャラけたSF+恋愛コメディなのかなと思ったのだが、いざ観てみると現代人の時間に対する考え方を批判している社会>>続きを読む
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言葉が人を殺すこともある。
言葉が人を生かすこともある。
本作は台詞にもあった
こんなことを
象徴するような物語だった。
辛いことがあろうとも
それを乗り越えようと
必死に生きていく。
柴又のそ>>続きを読む
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これはずるいよ、、こんなことされたら泣かないはずがないじゃないですか。ツッコミどころはあるけど、それどころじゃないぐらい、劇場が鼻を啜る音で溢れていたのもまた事実。
昨今、家族の繋がりが現実社会にお>>続きを読む
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原作を読んでいないために推測の域を出ないのだが、本作はおそらく脚本が良くない。情報が出てくるテンポ感が悪いし、しっかり尺を使う割に出てくる情報の重要性が低い。そのうえ、作品の展開やパラ言語でわかるよう>>続きを読む
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ジャンルで括れないカオスの世界観、完璧なふりをしていて実は穴だらけの物語。本作はそんな芥川の作品、あるいは彼自身の思想を映像として上手くまとめ上げているのではないだろうか。カメラワークや編集こそ平凡で>>続きを読む
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柴又へ帰るたびにトラブルを起こす寅さんも今回ばかりは寅さんのせいとは言えないから、最初に家を出ていったところは本当に悲しかった。あそこは、寅さんの気持ちを察して素直に受け取ってあげようよ、、
それで>>続きを読む
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この面白さは原作の面白さのような気がする。異なる3つの主観からひとつの事象を捉えるのは、登場人物の内的葛藤を描く上で最適であることからして、本作が本当に伝えたいことはやはり小説でないと伝えられないので>>続きを読む
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いつの時代も、どこの世界でも、一番の被害者は子供たちである。何をしようにも、実に非力で不自由だ。しかし、その一方で彼らの想像は誰よりも自由であり、これだけは大人も敵わない。本作で時折観られたモノクロの>>続きを読む
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シンプルに面白かった。たまにはこういう壮大スペクタクルも良いもんだ。
原作が1960年代に書かれたということで当時の宇宙開発、核開発、時代の終焉感がよく表現されているとは思うが、さらなるモチーフはヨ>>続きを読む
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どこか物語として物足りないと言うか、テクノロジーや友情に関する議論が未熟であるように感じた。
まずテクノロジーが手段ではなく、目的として扱われている現状を捉えているのは、一種の風刺として理解できる。>>続きを読む
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やけに面白いなぁと思いながら、監督の名前を確認したら『It’s a wonderful life』も監督をしているフランク・キャプラの名前が、、そりゃ面白いわけだと納得してしまった。パリのメロドラマが>>続きを読む
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女性専用の職安ができるほどに女性の社会進出が加速した時代。かつては生きるために花柳界にいた女性たちも時代遅れとなっている。そのような時流に飲まれそうになりながらも、奮闘する女性たちの姿を成瀬は力強く描>>続きを読む
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当時の、、というより1970年代の時代感というのは間違いなくあるのだろうが、16-18歳にかけての青春時代がいつの時代も変わらない空気感をまとっているのもまた事実だろう。何をしても満たされない、納得で>>続きを読む
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今までのヒッチコック作品よりも事件に向かう切迫感が無いのは、小説が原作だからだろうか。時間の経過に合わせて物語の緊張感を高めていくというのは映画においても、小説においても定石なのだが、時間が経つ割に登>>続きを読む
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寅さんももうそろそろ折り返し地点。
今回も相変わらず面白かった。
何よりも日本人の美徳について
考えさせられた。
言葉を交わさずして心の内を伝える。
日本人ゆえに気が付かないけれど、
改めて考えて>>続きを読む
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ひとりの人間である女性も一生を過ごす中で「娘・妻・母」と肩書が足されていく。それは男性が「息子・夫・父」という肩書を背負っていくのとは、上手く言葉にできないような違った趣がある。女性だろうが、男性だろ>>続きを読む
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「上海リリー」と呼ばれる魅惑な女性。彼女を愛し、彼女から愛されるイギリス人少尉のハーヴェイ。ふたりともたまらなく愛し合っているのに、お互いを牽制しあう姿が何とももどかしい。早く繋がってほしい。だけど繋>>続きを読む
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この時代の映画監督は教養が豊かだ。ミステリー作品を作り上げるためにフロイトの精神分析を取り入れるとは、自分の勉強不足をつくづく痛感させられる。やはり映画を作る人間が映画のことだけを勉強したところで良い>>続きを読む
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60分ぐらいまでは割とテンポよく物語が進んでいたように思うのだが、そこからの展開があまりなく、少々後味の悪い印象を受けたのは私だけだろうか。そこもひっくるめてイギリス映画の味、、と言えばそれまでなのだ>>続きを読む
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「音楽は誰のものでもない。みんなのものだ」
この台詞が本作の全てだと思う。本当のMusic-loverであれば、クラシックだろうがジャズだろうが、音楽が聞こえて来ればリズムに乗らずにはいられないだろ>>続きを読む
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いやぁ~、ずるいよ。
いつも通りの寅さんに
布施明の歌唱、桃井かおりの演技。
面白くないわけがない。
やっぱり寅さん観ると元気がでるな。
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なんか泣けてきてしまった。オーナーの店を大切に思う気持ち、従業員を家族のように思う気持ち、、しんしんと雪の降るクリスマス・イブにあれだけの客が押し寄せるなんて、彼らにとっては最高のクリスマスプレゼント>>続きを読む
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もう最高ですね。
志村喬の渋い演技。
ヒロインの可愛らしい立ち振る舞い。
とらやのみんなの温かさ。
どれをとっても笑顔で溢れる。
こういう映画って
なかなかないよなぁ。
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流石に土日ともに映画館に缶詰、合計9本も観ると疲れる。そのうえ、9本のうち半分以上がキアロスタミなのだから、これほど疲労困憊と言うに相応しいシチュエーションも無い。
しかし、本作の仕上がりは9本目ま>>続きを読む
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なが〜いお説教をずっと聞かされている印象ばかりが残り、折角の色彩豊かな画があまり頭に残っていないのが残念でならない。
自殺願望のある人間とそれを止めようとする人間の衝突をストーリの主軸に置くことで、>>続きを読む
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良い意味でキアロスタミが子供に対する大人の態度、子供自身の態度に疑いを持つことなく、それらに対してまっすぐに向き合っていたように思う。子供はこうあるべきという大人たちからのプレッシャー、からなんとか逃>>続きを読む
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本作の映画は面白いか、面白くないかと問われれば、真っ先に面白くないと答えるのだが、どこか中毒性があって個人的には好きな類に入ってくる。この感覚が自分でも不思議でならず、観終わるたびに困惑してしまうのだ>>続きを読む
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あまり面白くなかった。本来、映画を比べるべきではないのだろうが、こういう浮浪者モノはチャップリンの方が一枚も二枚も上手だろう。他のレビューでも指摘されているように、なぜ囚人が自由を謳うのかが全く理解で>>続きを読む
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「こりゃ一本取られた」の一言。本作がパーティーのシーンでサンドウィッチした全編回想のストーリーだったとは、予想もしなかった。ミュージカル映画で違和感を感じやすい歌唱シーンの導入もストーリーの延長で成り>>続きを読む
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あまり面白くなかった。サイレントとトーキーを織り交ぜた演出に対する違和感、ひとりの女性を追いかける男性たちというストーリーが自分には馴染まなかったのだと思う。同じメロドラマでも女性が男性を追いかける『>>続きを読む
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男女がくっついて、離れて、くっついて。これだけの話なのに、なぜこれほど面白く、ムードたっぷりに描くことができるのだろう。小難しい映画を観ても得られないような満足感を得られてしまうのは「巴里マジック」と>>続きを読む
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こりゃ、なかなか面白い。当時のベビーブーム、、というよりそれに対応する政治家の本音と建て前を軽快な台詞の言い回しとカメラワークで皮肉ってしまう。こういうのを本当の「コメディ」と言うのだろう。
演出も>>続きを読む