Noriさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

5.0

coda、children of deaf adults 。映画を見て初めてその呼称について認識する。聾学校があり、手話が存在していることは知っている。中学の時、1人の同級生が手話を学んでいると聞いた>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.0

パトリツィア、グッチ家を死に追いやった者。この作品自体は、事実を基にしたフィクションなので、実際の彼女の心情やその変遷は分からないけれど。

人間の欲は果てしなく、時に人を狂わせる。富や名声、それらが
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エル プラネタ(2021年製作の映画)

1.0

めちゃめちゃ寝た。予告編以上のことは何も分からないほど、完膚なきまでに寝た。ロンドン帰りの貧乏なニートの女の子@スペインの田舎町。先進国ではどこでもありきたりな光景なのかな、と思う。家賃払えず、飯も貧>>続きを読む

スイング・ステート(2020年製作の映画)

3.0

空気を読まない、歯に衣着せぬ発言に笑う。疲れていて少し眠ってしまったが、あらすじは概ね追えていたのではないかと思う。

現在都心に住んでいる人間なので、正直田舎での暮らしを選択する動機づけがないし、魅
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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

3.0

同時代に生きている(生きていた)はずなのに、この作品の世界線は全く知らなかった。各国のニュース番組で取り上げられていたから、ここ日本国でも報道されていたのだろうが、私のフィルターには今日の今日まで引っ>>続きを読む

プリズン・サークル(2019年製作の映画)

3.0

書籍「他者の靴を履く」で言及されていたため、鑑賞してみた。

しっかりと本人に向き合い、じっくり時間をかけて関わり、本人が自ら変化するのを待つ。専門家の力量が問われるし、また、当事者が互いにサポートし
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ドリームプラン(2021年製作の映画)

3.0

親の思いを子に乗せて。ビーナス、セリーナ、共に知らない者はいないレベルの認知度であり、結果が伴ったからこそ、その親の振る舞いも認められるモノとなっている。

成功したらそれでイイではないか、と黙って評
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.0

クリント・イーストウッド、1930年生まれ。足取りは重くなり、背筋は曲がり、疲れは残り。それでも、現在地の自分を受け入れ、折り合いをつけ、生を全うする。

マッチョ、力強さで競っても、更に強い者に打ち
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

オープニングは前作と一緒で、前作に魅せられた者(主に中高年だろうが)は爆上がりだったのではないか。私もその内の一人だが。

無茶をする、規範を破って成果を出す、だが、時に失敗もする。前作の感想に、現実
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トップガン(1986年製作の映画)

4.0

今世紀初鑑賞。新作鑑賞のためだったのだが、こんなに圧倒されるとは。

若さ、美しさ、力強さ、有能さ、地位に、社会関係資本も兼ね備えてたら、そりゃ女性が放っておかないよなぁ。とてもマッチョに仕上がってい
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

3.0

犯罪集団vs.軍人という構図、リアルファイトは心踊った。自身の中の暴力性やそれに快感を感じる感覚というものを、思い起こさせてくれる、また、実際に自分の手を染めることなく代償してくれる、そういう点でも映>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

2.0

ムーミンについて、スナフキンという孤高のキャラがいる、というレベルでしか知らない。
そのムーミンの作者の半生。

作者は最終的に成功を掴んだけれども、それは決して自分が望んだ形ではなかった。仕方なく選
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ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

2.0

ピノッキオ、木でできている、鼻が伸びる、ということは記憶にあるが、ストーリーは全く覚えていない。故に、本作が一般的なイメージとどの程度乖離しているのか、測りかねるところがある。

本作のピノッキオ、擁
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老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

3.0

自分の意思で、劇場鑑賞を選択することはなかったであろう本作。だからこそ見てみるべきなのでは?と思い鑑賞してみた。

期待を全くしていなかった分、思いの外楽しい時間が過ごせて満足できた。

やや加工が甘
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.0

成功=金じゃない、と表向きは皆がそういうけれど、金があった方がこの世は生きやすい訳で。金がなくて詰む人生を、好んで選ぶ人は多くないだろう。

この主人公のように割り切って、肝を据えて生きている人が自由
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皮膚を売った男(2020年製作の映画)

3.0

シリアから逃れレバノン、ベイルートでくすぶる若者(というほど若く見えなかったが)。現代のメフィストフェレスに持ちかけられた取引に応じ、背中をキャンバスとして売る。

アートとしての背中を持つ男は、国境
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空白(2021年製作の映画)

5.0

地方の漁村で繰り広げられる、誰も得しない、負の連鎖が連なっていく物語。

漁師の父が、一人娘を事故で失い、その狂気が加速していく。過度にデフォルメされているけれど、こういうモンスターはどこの世界にも一
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

5.0

他者を追及する者が、他者からの糾弾に怯える。真実だと信じていたモノが、いとも容易く覆ってしまう。
我々が知りうることなど、この世界のほんの僅かな割合でしかなく、その信憑性もあやしいモノだ。

人は自分
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

5.0

平凡なセールスマンとして描かれるウィン。浮気できる位の経済力や人間力は有しており、かつ、東欧を行き来し彼の地の者とコミュニケートできる才に恵まれていた訳で、one of them ではあるが、ただただ>>続きを読む

モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

5.0

ジョディ・フォスター、年齢を重ねたなぁ、というのが偽らざる第一印象。物語の進む中で、その歩み積み重ねてきた人間としての深みや生き様、纏っているものがスクリーンの演技を通して伝わってくる。いや、凛とした>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

ホモ・サピエンスの雄には、その遺伝子(子孫)を残すため、女性を手に入れろというプログラムが予め埋め込まれている。21世紀となった今、そのプログラムの赴くままに行動することはコレクトではないのだが、プロ>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.0

あまり期待せずに鑑賞したのだが、なかなかどうして、見応えのある作品だった。

メインキャストは三名、時系列に沿って描かれる一つの事象を、三者三様の視点から紐解いていく。
女と、男と、男と。

14世紀
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

2.0

可愛らしいファンタジーではある。そして、台湾映画だなぁ、という作品でもある。
贔屓目で見れば、ほっこりできるし、ピュアでいいよね、とも言える。

しかし、私自身が歪んでいるからなのか、恋に落ちる要素が
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Our Friend/アワー・フレンド(2019年製作の映画)

2.0

予告編以上の物語はない作品。実話ベースらしいが、それなりの時間の経過を2時間でまとめてみました、というつまみ喰い的な作りになっている。そして、十数年間(だったかな?)のエピソードが、行ったり来たりしす>>続きを読む

誰かの花(2021年製作の映画)

3.0

ジャック&ベティ30周年の企画として製作された作品。とりあえず「インターミッション」みたいな感じになったらイヤだなと思ったが、そうはならなかったことにまずホッとした。

奥田さんの作品は何本か観たが、
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沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~(2020年製作の映画)

3.0

ナチス占領下のフランス、そこに生きるユダヤの民。同じ状況にあったと仮定して、マルセル・マルソーと同じ道を選んだか?
率直に言って答えはNOだ。ここまで高潔な心を私は持ち合わせていない。自分を守るのに精
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

2.0

実在の人物の、史実としてあった公害への関わりを描いた物語。

うーん。HPによるとこの写真家は3年ほど水俣に滞在して仕事を積み重ねていったらしいのだが。スクリーンを通してその3年の月日の経過、重みが、
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.0

人間は、何かに依存して生きている。どんな人でも。
治療を要するような、脳の機能にダメージを与えるようなモノ(アルコール、薬物、sns、セックス)に限った話ではなく。
生命の安全のために、子は親に依存せ
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明日に向かって笑え!(2019年製作の映画)

2.0

アルゼンチン、行ったことはあるけれど遥か昔。そういえば、銃は街中で売っていたなぁとか、夜はヤバいから出歩くなとか。

この作品は、おそらくある種のコメディなんだろうけど、正直笑いどころがよく分からなか
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.0

最初、冒頭のセリフが長い!と正直感じたが、最後まで鑑賞を終えると、あぁ、これは一つの文学作品なのだな、と。この監督の作品が長尺なのは知っていたが、「早く終わらないかな」と思うことなくエンドロールを迎え>>続きを読む

トムボーイ(2011年製作の映画)

3.0

様々な価値観を尊重し、一人一人の個人がその人らしく生きることのできる社会。自由を皆が享受できるって楽なようでいて厳しくもある。自由に選択したその結果については、個々がそれぞれに背負い、受け止めなければ>>続きを読む

ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

4.0

幸せの国、ブータン。そのブータンでも、近代化の波は押し寄せ、都市への集住、培ってきた文化の変容・衰退や、全世界的均質性への移行は避けられない。
今後益々失われていくであろう、中心から遠く離れた土地での
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浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

3.0

フィクションだし、この作品のエンディングの選択はきっと間違いじゃないんだろう。そして、主人公の女性の他者に対する言葉の選択も、作者が求めているモノだったのだろう。
喬太郎師匠だったら、若い女の子に対し
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

今泉監督の描く、市井の人のありふれた、何処にでもいそうでいない、少しズレた若者と、触れ合う人々との織りなす物語。

たぶん、男性が女性を「お前」呼ばわりすることは、これから益々憚られるようになるのだろ
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.0

周回遅れで鑑賞。
day2から始まるのが最後に効いている。ウマい。

2022.01、新型コロナと向き合っておよそ2年の月日が流れ、この作品に描かれているフィクションが、現実とマッチしていることに感心
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梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

3.0

旅先の映画館にて鑑賞。
書籍「どうしても頑張れない人たち」を読んだばかりだったこともあり、同書籍と対象としてはやや異なるが、社会的サポートを必要とする人々に対してどのように周囲が、社会が関わっていくの
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