Noriさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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ダーティハリー4(1983年製作の映画)

4.0

2020.05、新型コロナウイルスによる自粛が叫ばれる中鑑賞。

このシリーズは、観客に誰が犯人なのかを予め伝えた上で、ハリー・キャラハン刑事がどどのように事件に向き合うのか、が描かれている訳だが。
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ダーティハリー3(1976年製作の映画)

4.0

一気にpart3まで再生してしまった…。

人間の形作る組織、洋の東西、文化、時代を問わずさほど変わらないのか?
前例主義、事なかれ主義、上に取り入る者が我が物顔で街道を歩くのも(GAFAクラスは違う
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ダーティハリー2(1973年製作の映画)

4.0

1作目が思いの外面白かったので2作目へ移行。

前作では、明らかに罪を犯した者が断罪されることなく、日向を歩く様に歯噛みするキャラハンの動向が描かれていたが、今回は別の角度から人間を捉えていて、簡単に
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

4.0

前に観たことあるが、全く覚えていなかった。

組織内のアウトロー、不器用だけどほんの少し垣間見える優しさ、犯罪者が大手を振って闊歩できる制度・現状への忸怩たる思い、何らかの過去を背負って生きる男に漂う
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羅生門(1950年製作の映画)

3.0

録画したものを鑑賞。

起きた出来事は一つのはずなのに、その出来事を見た、関わった個々人のフィルターを通して捉えられた事実は、人の数だけ存在する。そして、記憶する過程で自身に都合の良い解釈が加えられ、
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

3.0

コロナウイルスによる週末外出自粛令の最中、録画したものを鑑賞。

つまずいたり、上手くいかなかったり、後退したり、嫌な気持ちにさせられたり。
それでも日々一所懸命に、愚直に、今の状況と向き合って生きる
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君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

4.0

以前、漫画で導入部だけは読んでいた。プロローグとしてよくできているなーと思っていたので、この度鑑賞。

泣かせるつくりになっているのは想定していたが、その御膳立て通りに泣いた。

浜辺美波がとにかく可
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パリの恋人たち(2018年製作の映画)

3.0

劇中で描かれているパリの光景は、鑑賞した2020.03現在存在しない(コロナウイルスの影響で)訳で、ヤレヤレと思う。

それはさておき。

我々のイメージ通りのパリの人々の断片が描かれているように思う
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真実 特別編集版(2019年製作の映画)

1.0

なんとなくこの作品が私には合わなそうだ、と思っていたが、予想に反することなく合わなかった。

人間は自分の目に写ったことを足がかりとして、自分の考えうる範囲内で、物事を判断・評価する。
Aさんにとって
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

3.0

淪落=おちぶれること。

「りんらく」と読めず、劇場の職員に聞くような状態で鑑賞。
妹の絡みがあまり意味をなしていないような気がしたが、総じて心温まるストーリーとなっていた。

数年前、同じ中華圏の台
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ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

3.0

イギリス海峡に浮かぶ、フランスに程近いガーンジー島。エリザベス女王(イギリス王室)の属領だが、連合王国には含まれない、という立ち位置の所らしい。まだまだ知らないこともあるものだ。

そんな島の、戦時下
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.0

事実を下にしたフィクション。

テロを行う若者たち。貧しさ故に学が無く、簡単に洗脳され、利用され、散っていく。
そんな彼らによって散っていった少なからぬ命。

やるせなく思うし、負のループを止めること
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第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

2.0

美しい。女性も風景も、その(富豪の)暮らし振りも。
ただ、物語としては、さほど興をそそられることはなく、驚きのないまま時間が過ぎ去っていった。

19世期のベトナムが、如何に中国の影響が色濃い社会だっ
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あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

3.0

ムンバイ、行ったことはないが、とても発展していて、活気のある街であることが伺える。
メイドのラトナが仕える主人・アシュヴィンとその周囲の人々の暮らし振りはスタイリッシュだし、ラトナにせよ、デバイスを手
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37セカンズ(2019年製作の映画)

5.0

劇場前のポスターが目に留まったこと、某俳優がクレジットされていたこと、及び、旅先で見かけた俳優も出演していたこと、という条件が重なり鑑賞。

めちゃめちゃ良かった。
なんとなく性愛に傾くのかなぁ、と思
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AI崩壊(2020年製作の映画)

3.0

完全オリジナル脚本、スピード感のある逃亡劇、役者・スタッフの気概が感じられる。
フィクションでありつつも、現実と接点が保たれるように配慮しているのも伝わる。

容疑者と特定された主人公の逃亡劇でありな
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

2.0

レバノン、少し調べてみたが、経済水準は世界の平均レベル、とのこと。可もなく不可もなくという国でも、この作品に描かれているような現実はまだあるよ、ということを伝えたかったのだろう。

存在が公的に認知さ
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

2.0

ラザロ。キリスト教圏に住む人なら馴染みがあるのかもしれないが、極東・日本でピンと来るかと言われると…。

テーマは贖罪と復活、ということになるのだろうか?
ラザロは、人を疑わない、他者を全て受け入れる
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ぼけますから、よろしくお願いします。(2018年製作の映画)

3.0

専門職でない市井の人が切り取った、認知症を患った自身の母の変遷。
認知症による記銘力や実行能力の低下を食い止めることは出来ないが、徘徊、暴言や暴力といった周辺症状の軽重は、周囲の人間の関わり方次第、と
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his(2020年製作の映画)

5.0

ゲイのカップルの作品、通常だと積極的に観ようとは思わないのだが、今泉監督作品・アサダアツシさん脚本、ということで鑑賞。

作品としてすごく面白かった。
変化している世の流れは踏まえつつも、まだまだ根強
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.0

デジタルネイティブな今の子達は、他者評価に踊らされて大変だな。…と言ってみたりするけれど、どの時代も、子供はその時代の趨勢に、大いに左右される存在であることに変わりはない。

周りの子たちに合わせよう
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風をつかまえた少年(2019年製作の映画)

3.0

10年前、私はミャンマーの路地裏の屋台で麺をすすっていた。
その時、高校生だという女性が、同じく麺をすすりながら、本を広げていた。それは、英語で書かれた物理の教科書であった。

あれから10年、ますま
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

現在進行形の諸問題を連想させるストーリーになっている。
我々の生きている現実の社会とはきっちり区別しないといけないが、フィクションとして良く出来た作品だと思う。

人間ってもっと自由に生きたいと皆が望
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よこがお(2019年製作の映画)

4.0

ある訪問看護師の、一つ一つの小さな選択の積み重ねから歪みが生じ、転落していく人生。

あらゆる欲は、執着となり、近しいからこそ愛憎入り乱れ、制御できない自身の想いや行動が、想定外の結果をもたらす。
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

半地下からは程遠い、映画館の5Fで鑑賞。

戦争がないという意味では、平和な世の中。その平和が続いているおかげで、経済活動が途切れることはなく、社会(階層の)流動性が低くなっているのは、肌感覚としても
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さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

2.0

軽やかに銀行強盗を繰り返し、その生を楽しむ。
盗みに共鳴するところは全くないけれど、日々楽しく過ごすこと、そして、良きパートナーを得て時間を共に過ごすこと。
この2点は自身の手中に収めていたい。
そう
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

1.0

窃盗癖(クレプトマニア)の若者を描いた作品。ほぼ殺人とのコラボだから、ただの窃盗ではないのだけれど。

何やっても満たされない、若さゆえかどうかはともかく、その気持ちは分かる。しかし、全く心動かされる
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

5.0

令和元年ラストの映画鑑賞。

笑いなし。鑑賞し続けるのがシンドイけれど、目を背けることができない。

私自身は市場が人間をより豊かにするという立場を支持するモノで、生産性向上、より便利に快適に、という
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Girl/ガール(2018年製作の映画)

3.0

トランスジェンダー、女性でありたい、身体的には男性であるララの物語。

LGBTって、日本でも都心ではだいぶ受け入れられてきているように感じるけれど、当事者にとっては、まだまだ障壁を感じるところが大い
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アマンダと僕(2018年製作の映画)

3.0

姉とその娘・小学生の姪(アマンダ)と、20代の僕(叔父)。
仲の良い姉を亡くし、アマンダの世話をする立場となり。

姉の死は突然なのだけれど、今の欧州の現状と地続きで、フランス(欧州)に住む人々の肌感
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イーダ(2013年製作の映画)

3.0

未見だったので今更ながら鑑賞してみました。

東欧、スラヴの人々を描くと、どうしても人間の陰の側面が滲み出てきてしまうのは、我々のステレオタイプ的な捉え方なのか。
それとも、彼の地の歴史がそうさせるの
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

3.0

1960年代の白人家庭を描いているけれど、この作品の描いている家族の姿は、今この現在を生きる人々の姿の投影であるとも捉えることができると思う。
時代の求めるスキルを持たず、人種・国籍以外に依るべきもの
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

5.0

最高。
今年複数回鑑賞したのはこの作品だけ。パンフレット購入したのもこの作品だけ。

振り子時計は時を殺す。
作中に出てくる比喩(メタファー)が、この物語における男と女の15年を表すのに相応しいのでは
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長いお別れ(2019年製作の映画)

2.0

キライじゃない。
しかし、驚きがない。

認知症と共に生きる元小学校校長の父、
竹内結子演じる専業主婦の長女、
飲食店経営を志す次女、
孫の抱えるモノ、教師の対応。
なんだろう、設定が紋切り型過ぎない
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映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

2.0

すみっこぐらし、存在を知らなかったので、その存在を知るというだけでも価値はあった。

それぞれのキャラクター設定がよく、愛くるしいな、と思う。
でも、映画としては大人には物足りないかな。クスっとするト
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人生、ただいま修行中(2018年製作の映画)

3.0

何か特別なことが起きる訳でもない、フランスのある看護学校の日常。
日本だと看護教育は今や大学が主流になりつつあるけれど、この映像を見る限り職業訓練の側面が色濃くて、なかなか興味深かった。

講義中、様
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