カトリック教会のプロパガンダ映画。普遍主義の弊害。迫害の時代に生まれた不運。いかなる外来種も根腐れする泥沼の国。芥川龍之介『神神の微笑』と合わせて読みたい。「Welcome to Japan」、十字架>>続きを読む
爆笑コメディ。名刺対決はもはや伝説。
他者が存在しなければ自己も存在しない、これが人間の存在様式だ。それだから、自分にとって相手が誰でもいい存在ならば、自分にとってその相手は誰でもない存在になる。そ>>続きを読む
夫婦喧嘩が絶妙。危険を冒さない冒険はないが、その結果は運次第である。
キャプテン「お前は仲間のために鉄条網に身を投げることなどできないだろう」(アベンジャーズ1)
人は神を殺して生きていく。
「獅子神さえいなくなれば、もののけたちもただのけものになろう」
タタリ神から逃げる途中、娘が転ぶや否や即座に抜刀して構えるカヤの踏ん切りの良さよ。こういう肚を練りたいよ>>続きを読む
ありえない未来ほどありえてほしかった。ありえてほしかった未来ほどありえない。
北斗の拳の元ネタ。タイトルに反してマッド(狂気)は全然感じないが、命の軽い世界で命知らずな野郎共が「ヒャッハー!」と荒野を暴れ回る姿は最高。
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惑星間の愛の物語。マン博士のように試されたクーパーの愛は時空どころか特異点すら超えたのだ。
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“We love people who’ve died ...where’s the soci>>続きを読む
やってしまったという事実だけが残る。しかし、なぜそうしたのかは永遠に分からない。ソフィーは自分で選択したはずだ。しかし、その自分とは何者なのか。誰が選択したのか。なぜそう選択したのか。決断主体を前提と>>続きを読む
天の怒りか地の声か、はたまた人の悲しみか。
重要なのは、本作が昭和34年(戦後9年)に公開されたという事実だ。
当時の観客にとって火の海と化す東京、生き別れ死に別れ故郷から焼け出される人々の姿は1>>続きを読む
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「空気を読んで殺される」
男に虐げられる女たちの映画。
信頼した男に裏切られた女がバイクを切り返し、轟音を立てながら夜の闇に消えるラストシーンの余韻が響く。
連続殺人犯のセリフにリアリティがある。>>続きを読む
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主人公は遺伝性の失明症という運命を背負って生まれた。母親として子供を産めば、子供にも同じ運命を背負わせることになる。それでも彼女は子供を産んだ。「子供を産む」と決意した瞬間、彼女は自分の運命に牙を剥い>>続きを読む
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愛する人を助けられなかった主人公は、奇跡を起こして愛する人を助けることができる。言いかえれば、観客が助けられなかった愛する人を、主人公が代わりに助けるということだ。映画が終わった瞬間、観客は愛する人を>>続きを読む
-Why are you telling me all this?
-Because I thought you should know.
-Because you thought I should >>続きを読む
「ゴージャスな駄作」
原作ファンとして鑑賞日を指折り数えながら待ち望んだ当日、私はやさぐれながら映画館を後にせざるをえなかった。
原作は怖い作品である。だが、本作ではその怖さが完全に解毒されている>>続きを読む