マーチさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

マーチ

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轢き逃げ -最高の最悪な日-(2019年製作の映画)

2.3

【感想】

最初のシーンから水谷監督の「いいっしょ、これ!」が見え透く謎に壮大なカメラワークで撮られていて(ちなみに後半にも謎にぐるっと一回転するカメラワークあり)、(前半は特に)笑ってはいけないシリ
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

3.9

【🥚感想🍳】

数ある分岐点に出くわしたとして、それら全てでハズレを引いてしまったかのような胸クソでしかない絶望娯楽(ファニー)映画。

何が凄いって、逃げ出せそうなところは割とあって一見スキだらけな
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サスペリア(1977年製作の映画)

3.5

【感想】

ルカ・グァダニーノ監督のリメイク版の公開に合わせて観てたやつ。あれはリメイクというより、ほぼ完全に別物だったけど。

とにかくダリオ・アルジェントの“俺の芸術を見ろ!!”とでも言いたげな
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居眠り磐音(2019年製作の映画)

2.6

【短い感想】

超初心者向けの時代劇映画といった印象。

小説的な部分には目を瞑るとしても、テロップがあったり、状況説明をセリフでしっかりしてくれるのは日本映画の悪い癖。

セリフの文法を含む時代考証
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貞子(2019年製作の映画)

2.1

【💀短い感想👻】

中田秀夫監督自らの手で貞子を復活させ、シリーズの生き残りである倉橋(佐藤仁美)も登場するということで、シリーズを踏襲する激熱な展開を期待したのですが、フィルマの低評価も納得の散々な
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風の向こうへ(2018年製作の映画)

2.8

【短い感想】

ドキュメンタリーと併せて観ないといけない作品なんて1本の作品(映画)として成立してるのか疑わしい。だからまだ制作の裏側となるドキュメンタリーの方は観ていないんだけど、気が向いたら観ます
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ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

3.8

フィルマ試写にて


【🧟‍♀️レビュー🧟‍♂️】

あまりにも独創的で毒々しく、目には絶対に優しくない(笑)独自の世界観を持った、短編『そうして私たちはプールに金魚を、』で知られる長久允監督の長編デ
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マザーウォーター(2010年製作の映画)

3.9

【感想👶】🥃 ☕️ 🍺

こういう肩肘張らない素朴な映画を日曜の夕方にゆったり観るのがぴったりな季節になってきた。

キャスティングも、音楽も、主題歌も、ロケーションも、小道具も、美術に至るまで、こ
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隠された記憶(2005年製作の映画)

4.0

【感想】

今の日本社会に何の疑いを持たず、ただ迎合して生きていると、思考することを忘れたり、深く考えることをやめたりしてしまう瞬間があるような気がする。

日テレのテロップだらけの画面やキラキラ青春
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プロメア(2019年製作の映画)

3.2

フィルマ試写にて


【感想🔥】

目まぐるしい淡い色彩の暴力、縦横無尽に駆けずり回るカメラワーク、映像と抜群にマッチした音楽のカタルシスを誘発する使い方など、全編がアクションで構成されているといって
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ザ・フォーリナー/復讐者(2017年製作の映画)

2.9

【感想💥🔫】

中華食べに行ったら、フレンチ料理出されたみたいな煮え切らなさ。こっちは中華の口だったのに。

何が言いたいかというと、ジャッキーが殺人マシン化する映画を観に行ったつもりだったのに、思っ
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運び屋(2018年製作の映画)

4.5

【感想🚚】

イーストウッドは「1本の映画は人生のようであればいい」と言った。だとするならば、この作品はそれを最も体現した作品であり、その目論見が大成功した作品である。個人的には『グラン・トリノ』以来
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パンク侍、斬られて候(2018年製作の映画)

2.0

【感想🐒】

意外にも現在の日本社会を風刺するような内容で、今のタイミングで映画化された意味は大いに分かったし、その試み自体はいいと思うんだけど、何分(なにぶん)つまらない。

つまらないのはコメディ
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ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

3.9

【感想🌌】

割と単純明快なSFスリラーものかと思って観に行ったら、タルコフスキー系統のスピリチュアル系SFでちょっと拍子抜けしたんだけど、キャストは自分好みだし、思いがけず変態クレイジーな内容だった
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

3.5

【感想🕶】

門脇麦さんは相変わらずめちゃくちゃ上手いです。もうさすがとしかいいようがない。そして井浦新さんが完全モノマネスタイルで挑む若松孝二さんもハマってたと思うし、個人的にはあの素で何者にも囚わ
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運命は踊る(2017年製作の映画)

3.8

【🐪感想🐫】

犬も歩けば棒に当たるように、人間だって生きていれば運命に当たる。それは必然で避けられないものであって、望まずとも運命の側からやってきてくれる。それがどんなに過酷なものであったとしても。
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ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

3.3

フィルマ試写にて


【感想】

実在の風刺漫画家ジョン・キャラハンの半生を描いた作品。

ガス・ヴァン・サント作品というだけあって、さすがの構成力。途中にキャラハンの漫画がアニメーションとして挿入さ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.6

黒人の男女2人が銃口を観客側に向ける、まるで「お前ら、目を覚ませ!!」と言うように。窓の外には燃える十字架とKKKの一味。窓枠のラインがこの映画で描かれている時代と現代の境界線。窓枠の外が映画で描かれ>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

たらたらと今年のアカデミー賞への不満を書いています。総括的な意味合いもあるので、暇がある時にでも是非。


【🎄レビュー🍗】

《アカデミー賞、“今”はこれじゃない》

これを観て、「あ〜、いい映画だ
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子猫をお願い(2001年製作の映画)

3.6

【感想🐈】

男女関係なく、誰もが共感できる物語。

思ったのが、「やっぱり学生時代ってなんか特別だったよなぁ〜」ということで、ほぼ毎日顔をつき合わせては朝から夕方まで同じ校舎の中で一緒にいて、一緒に
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フロントランナー(2018年製作の映画)

3.1

【感想】

ジェイソン・ライトマンの演出力は相変わらず高いし、ヒュー・ジャックマンの演技は今回も申し分ないハイクオリティ。もう“そういう人”にしか見えなかった。

アメリカでは話題になった有名な話なの
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.8

【感想🌹】

映画史的に超重要な一作。

雪景色から窓を通して部屋の中を映し出すカットの計算し尽くされた構図の美しさ、反対に室内から窓を通して外を映し出すカットのスムーズさとスマートさには感服。

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クレアのカメラ(2017年製作の映画)

2.8

【🐶感想📸】

フィルマに載ってる順に観たんだけど、どうやらこの作品が最新ではなく、『それから』の方が1番新しい作品みたいですね。

まあそんなことはどうでも良くて、なんとか昨年公開のホン・サンス作品
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それから(2017年製作の映画)

4.1

【感想📚】

ストーリー自体はまた不倫に関する事だったりするんだけど、これまでの2作とは違い、かなり俯瞰的な描き方が為されているといった印象。『正しい日 間違えた日』や『夜の浜辺でひとり』は直接的に不
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夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)

3.1

【感想🍶】

長回しだったり、突然カメラが被写体にクローズアップするホン・サンスの撮り方は個人的にかなり好き。そもそも私は無類の長回し好き。長回し“風”の編集繋ぎも大好き。

まあそれは置いといて、昨
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正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)

4.0

ポスターの上部で内容を説明しすぎなのと、キャッチコピーが酒のCMっぽくてなかなかダサい(安っぽい)です。笑


【⭕️感想❌】

この作品を恋愛シミュレーションゲームと評しているのを見ると、「日本人病
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ゲヘナ(2016年製作の映画)

2.3

【感想】

今年の「未体験ゾーンの映画たち」で、満席回続出の大人気を誇っていた今作。

期待しすぎたという部分が大きいかもしれないけれど、それにしたって展開が進むのは遅いし、無駄話が多すぎる。1時間経
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ハード・コア(2018年製作の映画)

3.8

【感想🤖】

最高にくだらない…実にくだらない……まるで全編シュールコントを観ているかのような、微妙な味わい。何かしらメッセージ性もあるようだけど、そんなことに気を向けている暇はないほど、ひたすらにた
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

4.3

【感想】

《日々の見落としがちな“豊かさ”に
目を向けた傑作》

エドワード・ヤンは、普遍的な豊かさを映像表現として切り取り、描写することに長けた天才である。
そう、確信した作品。

どのシー
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.5

【感想🐧】

《少年よ、大志を抱け》

結局のところ「卵が先か、鶏が先か」に代表される因果性のジレンマに関する物語なのではないかと思ったりする。

今作において、それはアオヤマ君の世界に対する向き合い
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ふたりの女王 メアリーとエリザベス(2018年製作の映画)

3.4

〈フィルマ試写〉


【感想】

裏切りあり、策略ありのドロドロ宮廷劇。

腹の読めない2人の女王が面と向かわずに距離感のある中でぶつかり合う様子はさすが歴史モノといった味わい深さで面白く、次第に両者
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ザ・スリープ・カース(2017年製作の映画)

4.2

【🔪レビュー😪💤】

〈未体験ゾーンの映画たち2019〉4本目

《積年の呪術不眠 vs 現代医療技術》

肉切り包丁を最もかっこよく撮る監督ことハーマン・ヤオと、肉切り包丁を最も華麗に扱う俳優ことア
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トゥ・ヘル(2018年製作の映画)

2.6

【感想】

〈未体験ゾーンの映画たち2019〉3本目

ニコケイ好きでも擁護しかねる陳腐なストーリーに、途中冷静になって「いや、なんだこれ…ww」と思ってしまいました。だから私に我に帰る時間を与えてし
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エリザベス∞エクスペリメント(2018年製作の映画)

3.6

【感想】

〈未体験ゾーンの映画たち 2019〉2本目

アビー・リーを主役に迎えたことが功を奏した作品。ミステリアスな魅力を持つ彼女の本質を捉えたナイスキャスティングだと思うし、彼女じゃなければ内容
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テリファイド(2017年製作の映画)

2.9

【感想】

〈未体験ゾーンの映画たち 2019〉1本目

現在Netflixにて配信中とのことですが、初見は劇場でした。ちょっと記憶が薄れてたということもあってネトフリで見直したので、特に好きというこ
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スレンダーマン 奴を見たら、終わり(2018年製作の映画)

2.0

【感想】

超絶普通すぎて普通以下。
脚本も演出も怒りにかられるほど酷いとは思わないけど、偏差値は低い。

10年前くらいのB級映画の流行りを今風の映像表現で描いた感じなので、とってもステレオタイプ。
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