ゆうさくさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

ポーラX(1999年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

見る前は勝手にとっつきにくい内容なんやろな〜〜って思ってたけど意外や意外、バチバチにキマリまくったシーンの連続でガッツリ楽しんでしまった。

音がとにかくデカい!例の爆音演奏シーンとか腹にズシンとくる
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山の焚火(1985年製作の映画)

4.0

前半の退屈な(寝た)日常パートから急転直下な後半。
山の斜面を駆ける主人公を死ぬほどスムーズな移動撮影で捉えたショットがあるんだけどあれマジでどうやって撮ったん?
両親が息子の読んでたエロ本を見てニタ
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百年後の或る日(1932年製作の映画)

4.0

超面白い。
まず科学の力で蘇った霊が100年後の未来を見物するってアイディアが良い。
影絵の表現もカッコ良いし何よりアイテム類のデザインセンスが抜群。リニアモーターカーとかメーターとか今考えられてるデ
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桃太郎 海の神兵(1945年製作の映画)

-

動物が走るのを横移動で映すカットがあるのだがアニメとは思えないぐらいしっかりとドリー使ってるっぽくなってる。これ個人的に凄い驚き。作画が良いのもあるんだろうけど手前に草木をボカしてナメさせてるのも一因>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

4.0

良かった。でも、この映画の何もかもを俺はまだわかっちゃいねーんだろうな。

他の方のレビューにもある通り、息子の家行ってそこの父親にブチ殴られるとことその後の息子のセリフ、夫と娘を笑わせようと奮闘する
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召使(1963年製作の映画)

4.0

スッッゴイ。
室内をグリングリンに動き回るカメラ。アレどうやってんの?屋内での長回しの中じゃ今まで見た中で一番技巧的だったな。
どのショットにも奥行きがあってその"奥"に鏡を配置して、、、って空間と動
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簪(かんざし)(1941年製作の映画)

4.5

これは、凄い。大傑作だ。

まず、クレーマーの先生のキャラクターが素晴らしい。かなり笑わせてもらった。セリフのとぼけ具合が洒落ている。

決して多くはないがところどころで顔を出す移動撮影が目を見張る素
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札束無情(1950年製作の映画)

4.5

作劇の完璧なコマとして役割に従事するキャラクターたち。その役割の簡潔な提示がそのまま無駄のない話運びに繋がっているという素晴らしさ。物語そのものが主人公であるが如く映画が展開していく。
車がとにかくよ
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ザ・タウン(2010年製作の映画)

4.5

オモロイ

カーチェイスも銃撃戦も見やすい。簡潔なカット割りと位置関係のしっかりとした提示によって混乱せずにスッと入ってくる。
花屋のジジイと撃ち合うところで『復讐 運命の訪問者』思い出したの俺だけ⁇
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港の日本娘(1933年製作の映画)

4.0

初清水宏。
怒涛の横移動、発砲前の連続ポン寄り、フェードアウトして消える人物、字幕の使い方(ハマ、ハズ、メルシー!)とかこんな洒落た映画が日本にもあったのかと驚いた。
廊下とドアの使い方も良くて、特に
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まったく同じ3人の他人/同じ遺伝子の3人の他人(2018年製作の映画)

4.5

おもしろ〜〜

イケイケな前半部から急転直下、怒涛の伏線回収で突き進む後半部と実に巧みな構成。
次第に環境が形作るヒトの本質、に踏み込んでいく展開から目が離せない。
家庭内の断絶モノ、兄弟間の葛藤、闇
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恐怖省(1944年製作の映画)

-

銃撃戦からのラストシーン唐突過ぎワロタ

正直お話しに振り回され過ぎてイマイチハマりきれなかったので要再見。でも、ドアに開いた穴から暗闇に光が漏れるイメージやら序盤のバザーシーンの異様な緊張感(突如無
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.5

泣いた。
コミュニケーションの断絶モノ。それを不在による存在が間を取り持つという構成にもう降参。
余白の多い画面構成もどこか優しさと侘しさを併せ持つかのようで良い。
記憶を呼び起こす色の使い方に拍手。

戦闘(2018年製作の映画)

-

短編でここまで贅沢に間を取りつつ15分ほどにおさめてるのは最早時間の魔術師って感じ。だけど馬鹿な私にはこの映画の内容はサッパリわからんかった

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

4.5

映画は暗闇で光を放つもので、花火も暗闇でしか光を放たない。そしてこの作品の男と女も夜の闇の中でこそ光を見出そうとする。そんな今作の全ての要素が一つに集約される中盤の花火の場面は筆舌に尽くし難い素晴らし>>続きを読む

ザ・ウォード/監禁病棟(2010年製作の映画)

-

話自体は別に…って感じだが、狭い空間を走って走って走りまくるアクションがとにかくシャープでカッコ良い!編集がキレにキレてて、ビンタする瞬間のカット割りとか気持ちええ瞬間に満ちている。
バケモンに斧で立
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汚れた血(1986年製作の映画)

4.0

ハッキリ言ってズルイ。
ここぞ、というほど気合いの入った横移動疾走ショットでボウイの曲が流れるのである。しかもその曲はModern Loveである。良いシーンにならない訳がない。しかし、同時に、ここぞ
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ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

-

夜の道×横移動=エモーショナル…
他にもガラス等反射物の使い方やら2人のクローズアップを同時にワンショット内に収める構図やら序盤の川のシーンでの水面の煌めきやら大好物な画が大量に出てきて目が幸せ。それ
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東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

5.0

生涯ベスト

この映画には幸福な瞬間が数多くある。そのどれもがカットを割らずに描かれる。それによって映画の中に流れる時間と我々観客との時間とが一致する。一致することで目まぐるしいまでの彼、彼女らの感情
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漫画 二つの世界(1929年製作の映画)

-

えらく説教くさい話と陰気な画面。描き込みは細かいが動きに乏しい。引き画と季節の移り変わりを示すインサートショットは良いけどそれだけ。

PROPAGATE(開花)(1935年製作の映画)

-

アナログであの図形を動かすのは大変だろうなぁ。でも、ただそれだけの作品

デジャヴ(2006年製作の映画)

5.0

これより面白い映画って存在するの…?


「2度目かもしれない」(だっけ?曖昧…)のたった一言のセリフだけで観客の前ではただ一度だけ行われるタイムリープが実は幾度も試行されているかもしれないという無限
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最後の人(1924年製作の映画)

-

"ラスト15分衝撃の展開!"をここまで大真面目にやられると圧倒させられる…

冒頭のエレベーターにカメラを載せて撮られたカットで傑作を確信。とにかくオープニングでの大勢の人間の捌き方が凄い。

静かなる男(1952年製作の映画)

5.0

100万回生まれ変わってもこの映画の軽やかさに心躍らせる人間でありたい。

近松物語(1954年製作の映画)

4.0

水面の美しさと山林でのカメラワークの流麗なこと!閉塞感のある話をこれでもかと美しく撮る。山頂での画面の広がりがヤバい。

ラストのガランとした屋敷の様子見てザマーミロって思っちゃったね。不思議な爽快感
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らせん階段(1946年製作の映画)

5.0

シビれた〜〜神演出神ショットしかない。全部完璧。加点法で見ても減点法で見ても500000000満点の傑作。
冒頭のサイレント映画の鑑賞を言葉を発せない主人公とリンクさせていて上手い!こういう細やかな部
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文学賞殺人事件 大いなる助走(1989年製作の映画)

5.0

最高。

佐藤浩市のベストアクトでは?
終盤にかけての顔つきの変化が素晴らしい。照明も相まって鬼気迫る空気を画面に満たすことに成功している。もう応援せずにはいられない殺しっぷり。

大いに笑っていた筈
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ハッピー・アニバーサリー(2018年製作の映画)

4.0

映画では表現できない"匂い"で話を転がしていてうまいと思った。
スカンクの臭いがついた犬を一緒にトマトジュースで洗いそのまま…で「3位」にランクインしたと思ったらまた喧嘩、でも結局香水の匂い(瑛人過ぎ
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ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~(2020年製作の映画)

4.5

エンジンがかかるまでやや退屈だけども一度転がりはじめたら止まることのないドアホ演出の連続でブチ上がる。今回も死に様のバリエーションで勝負していて良かった。
それにしてもマジで○○○が全てを解決していて
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アリチャン(1941年製作の映画)

-

奥行きのある画面と太陽のギラついた光!お話し自体はこの時代のよくあるやつというかなんというか特筆する点はないけどそんなどうでも良いストーリーを画面構成への徹底的なこだわりで一級品に仕上げている。

ポン助の春(1934年製作の映画)

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途中の雪だるまになるところがめちゃくちゃに可愛い。あそこだけやけに可愛くて他は見ていて不安になるデザインなのも良い。

塙凹内名刀之巻(なまくら刀)(1917年製作の映画)

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シルエット演出でカッコ良い絵作りをしながらも内容は間抜け、というバランス感覚は好き。下らないことを真面目にやる、という面白さ。

許されざる者(1992年製作の映画)

4.5

再見

どんな内容か聞かれて困る映画No. 1
人物造形やストーリー、暴力描写に至るまで言及すればする程本質がするりと遠ざかるような。
面白いと思って良いのかスカッとして良いのか感動して良いのかも最早
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ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

5.0

大傑作。泣いた。何より百合映画。尊い関係。
徹底的に記号的なキャラクターデザインと画面構成から生まれる苦々しい痛み。ダメダメトーちゃんの奮闘記。
群衆の恐ろしさ。迫害、無理解のもどかしさ。
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