ゆうさくさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

見えない恐怖(1971年製作の映画)

5.0

オールタイムベスト!いままで見た映画の中で一番演出が上手い!
エゲツない視線誘導!部屋の死角の作り方とその先の提示の仕方が全部鳥肌モン!!

マイベスト"風"映画!彼氏の家から帰ってきてからのカーテン
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ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録(1991年製作の映画)

4.5

狂気を撮るのに本当に狂気に陥るのはいけすかない。でもその様子も画面を通してみるとサイコーに面白いのでこの映画はやっぱりサイコーなのだ。

虎のくだりがクソヤバすぎるし、撮影中にヘリがホントに戦場に向か
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ラスト・ラン/殺しの一匹狼(1971年製作の映画)

4.5

こりゃヤベー!死ぬほど死ぬほどカッコいい!
リチャードフライシャーに撮れない映画あるのけ?頭文字Dを実写化出来るのは彼だけだったんじゃないかって具合の超ブチ上がりカーチェイスが凄すぎる。無骨で、それで
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刺青一代(1965年製作の映画)

4.0

高橋英樹カッコ良すぎる。

ぶった切り編集が尽く観客の意表を突いてくる。画自体もかっちょいいがそれらが全く予想出来ない並べ方で提示されるから更に何倍も魅力的に見える。

冒頭の傘の使い方からもう傑作。
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

序盤、海辺での中々視線が交差しない2人の横顔ショットから引き込まれた。

終始、見る、見られるの関係でドラマを牽引していて、そんな2人をスクリーンで見つめる我々観客をも共犯者にしてしまうかのよう。
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夢見通りの人々(1989年製作の映画)

4.0

序盤の中華屋での夫婦喧嘩やたばこ屋襲撃シーン、肉屋の大喧嘩まで割と容赦ない破壊描写にハラハラさせられる。でもそんな描写の一つ一つがこの街に住む人々の生命力を表しているよう。
それにしても弟のバイク捌き
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

超悪趣味映画でサイコーだった!
ここまでグロテスクで暴力的な大活劇を平気な顔して作っちゃうゼメキスパネーっす。

親の死を経験した少年にとっちゃネズミになるぐらい何でもねーってな具合にアッサリ受け入れ
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はなればなれに(1964年製作の映画)

4.5

死ぬほど面白い!
今のところゴダールのベスト!というかここまで単純にゴダールの映画を楽しめたの初めてかもしれん。

男も女も車も画面内を転げ回る!走り回る!もうこの動きを見てるだけで最高に映画を見てる
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

-

つ、つまらん…

失敗の方向性が地味過ぎてドキドキじゃなくてイライラするだけ。そのくせ編集やら音楽の使い方やらスプリットスクリーンやらいかにもスタイリッシュな映画でござい、ってな演出してくるから鼻につ
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ロンゲスト・ヤード(1974年製作の映画)

5.0

こういうゴッツゴツでそれでいてスマートな映画を俺は一生愛していたい!

息苦しくなるくらい漢クサイ画面とリズミカルに、洒落乙に繋がれていく編集の組み合わせがサイコー。あのスプリットスクリーン!スポーツ
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サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

-

まず4人組が魅力的じゃない点でダメ。84年である必要性も皆無。
何から何までテンプレ過ぎて凄い。見たこと無いのに100回ぐらい見た気がする。
演出のテンションも低くて一回もブチ上がらない。控えめで、や
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VIDEOPHOBIA(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ラストカット大賞2020グランプリ

愛と希望の街(1959年製作の映画)

4.0

雨中の喧嘩シーンが良すぎる。

終盤、先生と兄貴の別れ際の手のアップが完璧。余計な物は映さない。何を見せれば良いかが完全に分かってる。
デビュー作とは思えない簡潔さ。

鳩の小屋を壊す主人公を背後に置
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TOKYO!(2008年製作の映画)

4.0

1本目は街を歩くとこの長回しが良かったな。最初は雑談雑談で他愛のない空気が流れてるんだけど次第に雲行きが怪しくなっていくのがリアルタイムで伝わってくる。映画内時間と観客の鑑賞時間の一致によってスリリン>>続きを読む

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

4.5

記録としての映画、記憶としての手紙。
どのメディアにもそれが最も効力を発揮する役割ってあるなー。

実は犬が鳴くか鳴かないかの瞬間が一番ドキドキした…それ以外にも自害の瞬間の銃声とか画面外の音にしっか
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

4.0

回想形式の映画って難しいね。どうも戦場パートのテンションがぶつ切りになる感じがしてコッチのテンションもぶつ切りにされてしまう。音と光によって記憶が呼び起こされる感じは良いけどそれも段々一本調子に思えて>>続きを読む

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

今年度ベスト。
この映画を見逃していた2020年があると思うとゾッとする。

暴力と破壊。それが凄惨であればあるほどカメラは引かんとあかんですよ。ほんっっっっとに怖い。今まで見た映画の中でも1.2を争
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カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

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ビミョい。

時代が時代ならカーペンターとかが撮ってそうなやつ。だからこそ実力差が浮き彫りに…

地面に生えたピンクの花!デカすぎるトマト!と、色の見せ方がところどころ良かったりキモ過ぎクリーチャーの
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ロケーション(1984年製作の映画)

4.0

シネマヴェーラにはいろんな人がいる。

鼻息荒過ぎてイビキにしか聞こえないオッサンやビニール袋ガサガサバーサン(最近は減った気がする)、映画美学校帰りらしき男女(ケッ!)などなど…全員合わせて画面のこ
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羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

5.0

要するに出会いの瞬間か過ごした時間かどっちを取るのかっつーラヴストーリーなんですよ、コレは!(?)

ロードムービー要素がある作品は強いねやっぱり。移動手段の変化が画的にもストーリー的にもメリハリを与
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ばるぼら(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。

奇抜なことやってるようでそのどれもが中途半端だから結局は記憶には残らないというか刺さらない。
撮影もそこまで良くは無い。照明は良いがカメラワークが…

死姦もカニバリズムもとりあえずの
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ポーラX(1999年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

見る前は勝手にとっつきにくい内容なんやろな〜〜って思ってたけど意外や意外、バチバチにキマリまくったシーンの連続でガッツリ楽しんでしまった。

音がとにかくデカい!例の爆音演奏シーンとか腹にズシンとくる
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山の焚火(1985年製作の映画)

4.0

前半の退屈な(寝た)日常パートから急転直下な後半。
山の斜面を駆ける主人公を死ぬほどスムーズな移動撮影で捉えたショットがあるんだけどあれマジでどうやって撮ったん?
両親が息子の読んでたエロ本を見てニタ
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百年後の或る日(1932年製作の映画)

4.0

超面白い。
まず科学の力で蘇った霊が100年後の未来を見物するってアイディアが良い。
影絵の表現もカッコ良いし何よりアイテム類のデザインセンスが抜群。リニアモーターカーとかメーターとか今考えられてるデ
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桃太郎 海の神兵(1945年製作の映画)

-

動物が走るのを横移動で映すカットがあるのだがアニメとは思えないぐらいしっかりとドリー使ってるっぽくなってる。これ個人的に凄い驚き。作画が良いのもあるんだろうけど手前に草木をボカしてナメさせてるのも一因>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

4.0

良かった。でも、この映画の何もかもを俺はまだわかっちゃいねーんだろうな。

他の方のレビューにもある通り、息子の家行ってそこの父親にブチ殴られるとことその後の息子のセリフ、夫と娘を笑わせようと奮闘する
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召使(1963年製作の映画)

4.0

スッッゴイ。
室内をグリングリンに動き回るカメラ。アレどうやってんの?屋内での長回しの中じゃ今まで見た中で一番技巧的だったな。
どのショットにも奥行きがあってその"奥"に鏡を配置して、、、って空間と動
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簪(かんざし)(1941年製作の映画)

4.5

これは、凄い。大傑作だ。

まず、クレーマーの先生のキャラクターが素晴らしい。かなり笑わせてもらった。セリフのとぼけ具合が洒落ている。

決して多くはないがところどころで顔を出す移動撮影が目を見張る素
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札束無情(1950年製作の映画)

4.5

作劇の完璧なコマとして役割に従事するキャラクターたち。その役割の簡潔な提示がそのまま無駄のない話運びに繋がっているという素晴らしさ。物語そのものが主人公であるが如く映画が展開していく。
車がとにかくよ
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ザ・タウン(2010年製作の映画)

4.5

オモロイ

カーチェイスも銃撃戦も見やすい。簡潔なカット割りと位置関係のしっかりとした提示によって混乱せずにスッと入ってくる。
花屋のジジイと撃ち合うところで『復讐 運命の訪問者』思い出したの俺だけ⁇
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港の日本娘(1933年製作の映画)

4.0

初清水宏。
怒涛の横移動、発砲前の連続ポン寄り、フェードアウトして消える人物、字幕の使い方(ハマ、ハズ、メルシー!)とかこんな洒落た映画が日本にもあったのかと驚いた。
廊下とドアの使い方も良くて、特に
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まったく同じ3人の他人/同じ遺伝子の3人の他人(2018年製作の映画)

4.5

おもしろ〜〜

イケイケな前半部から急転直下、怒涛の伏線回収で突き進む後半部と実に巧みな構成。
次第に環境が形作るヒトの本質、に踏み込んでいく展開から目が離せない。
家庭内の断絶モノ、兄弟間の葛藤、闇
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恐怖省(1944年製作の映画)

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銃撃戦からのラストシーン唐突過ぎワロタ

正直お話しに振り回され過ぎてイマイチハマりきれなかったので要再見。でも、ドアに開いた穴から暗闇に光が漏れるイメージやら序盤のバザーシーンの異様な緊張感(突如無
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.5

泣いた。
コミュニケーションの断絶モノ。それを不在による存在が間を取り持つという構成にもう降参。
余白の多い画面構成もどこか優しさと侘しさを併せ持つかのようで良い。
記憶を呼び起こす色の使い方に拍手。