初回30日間無料
初回31日間無料
初回14日間無料
登録無料
初回31日間無料(31日経過後は自動継続となり、その月から月額料金全額がかかります。)
蛮族(ばんぞく)、土蜘蛛族(つちくもぞく)に奪われた伝説の勾玉を、都に取り戻すように命じられる武士、源頼光(みなもとのらいこう)。しかし、頼光は病に倒れ、とても長旅に出われるような状態ではない。そこで源家の末娘、光が、武士の出で立ちに男装し、兄に成り代わって、勾玉を求める旅に出ることになる。兄と義兄弟の契りを交わした隻眼の武者、渡辺綱(わたなべのつな)を従えて、土蜘蛛族の住むという常陸国に向かう光は、その途中で土蜘蛛族の奇襲を受けてしまう。震える手で弓と矢を握る光は、生まれて初めて人に向けて弓を引くのだった。
土蜘蛛族との戦闘で、負傷してしまった頼光=光は、綱の説得により、近くの里におりて体勢を立て直すことにする。里に向かう途中で、貞光(さだみつ)と名乗る、2人の女を引き連れている村人に出会う。初対面にもかかわらず、なぜかその男は、頼光と綱を異様なまでに敵視していた。一方で、土蜘蛛とはうまく共存をしているので、戦うのはやめて欲しいと里の長に懇願される頼光は、その言葉に一人、思い悩む。しかし、そんなさなか、村に関する、ある驚愕の事実が発覚する。
貞光を仲間に加え、土蜘蛛の住む洞窟に向かう頼光たち。洞窟の中には、囚われの身となっている村娘、クズメがいた。クズメを助けた頼光たちは、洞窟の奥へ奥へと進んでいく。洞窟の奥には祭壇があり、神々しい光を放って安置されている勾玉が見える。しかしその前に立ちはだかる大きな影。頼光たちは、ついに、土蜘蛛族を統率する族長の星熊(ほしくま)との対決のときを迎えるのであった。
無事に勾玉を奪還して、都に戻ってくる頼光たち。都は、盛大に頼光一行を出迎える。しかし兄を救えなかった光は悲嘆に暮れ、一人、羅城門へと向かう。屋根に上り、都を一望しながら、兄・頼光に貰った笛を奏でる光。ふと気づくと、美青年の申楽師、万歳楽(まんさいらく)が光の横で、静かに舞を舞っている。そのとき、突如として階下から、矢の嵐が飛んでくる。羅城門に鬼が出るという噂を聞いた検非違使が、不思議な笛の音と舞を不審に思い、集まってきたのだ。光は、万歳楽は、危機を脱することができるのか?
主上(おかみ)から推挙された新たな仲間、卜部(うらべ)を伴い、西へと出発する頼光たち一行。最初の目的地は、瀬戸内海に浮かぶ呪い島。そこに住む海賊たちは、水の勾玉を持っているというのである。海に隣接する最寄りの村に、身分を隠し、女装して忍び込む頼光たち。村人にも歓迎を受け、頼光たちの勾玉奪還計画は順調かとも思えた。そんな矢先、卜部はあるとんでもない事件を起こしてしまう。それを期に頼光と他の仲間の心はバラバラになってしまうのだった。頼光は、仲間の心を1つに戻せるのか?
もやの中に浮かびあがる卒塔婆にも似た、無数の不気味な塔。それは、瀬戸内の海に浮かぶ島々に建てられたやぐらであった。その島の中の1つ、呪島に水の勾玉を持つという海賊の頭、虎熊(とらくま)がいると聞き、島へと渡る光たちだが……。
つかの間の夢の宴に、心癒されたのもつかの間、目覚めた光は見知らぬ部族の男たちに襲われる。果敢にも戦うが、多対一では力の差は歴然。抵抗もむなしく、敵の手に落ちそうになる。しかしそのとき、ある人影が姿を現すのだった。
いよいよ、鎮西にすむ熊襲族(くまそぞく)の長、酒呑童子(しゅてんどうじ)の膝元に近づく一行。敵陣の懐に歩を進め、最終目的地、熊襲の要塞を眼下におさめる。しかし、敵要塞から飛来した巨大な火の玉が、光たちを襲うのだった。
急ぎ都へと帰京した頼光たち。参内した席において、酒呑童子らの企てを奏上するが意に介されず、かえって窮地に立たされることとなる。そしてこの夜、覚悟を決めた光は、兄の残した笛を手に、一人屋敷を後にするのだった。
酒呑童子が陣を構える大枝山に登る光たち。京の都を眼下に見下ろすころ、都は真紅の業火に包まれ、地獄の様を見せていた。熊襲の想像を絶する武力。光たちは、この惨状を救うことができるのか?
大枝山にて火の勾玉を取り戻した頼光たちを襲う、思わぬ刺客。炎に蹂躙され焼け焦げた骸をさらす都の姿にただぼうぜんと立ち尽くす一行。都の惨状を尻目に宮中では公家たちがうごめき始め、事態は急変の一途をたどるのだった。
動き出した星を止めることができるのは、光ただ一人のみ。陰陽師たちの謀略により、都を守る検非違使たちまでもが光たちを亡き者にせんと襲いかかる。残された時間は少ない。それを知る光たちが取った行動とは?
兄ののこした言葉、仲間が自分に託した希望、都の人々の願い、そのすべてを受け止め羅城門に立った光。女であること、頼光であることすべてをかなぐり捨て、今、生まれて初めて人の命をあやめるための矢を放つ。
山手線に二ヶ所しかない踏み切りの取材に行くことになったヒカルと綱。終電も終わった深夜、鳴るはずのない遮断機の警報が鳴り響く。ヒカルはそこで、行方不明の兄の姿を目撃することになるのだった。今、ヒカルの身の回りで、数奇なる運命の歯車が回り出す。
兄の残した、何枚もの不可思議な写真。そのうちの一つに、水没する新宿都庁を捉えた1枚があった。この写真に兄の失踪が関係しているのではないかと、綱に相談するヒカル。しかし、ヒカルの身を案じる綱と口論になり、ヒカルは家を飛び出してしまう…
あいも変わらず家賃の支払いに追われる綱。そんな綱の取材を手伝うため、芝公園を訪れたヒカル。強引に2人について来る金太郎。東京タワーの展望台に登り望遠鏡を覗くヒカル。そこに映る思いがけない光景に、ヒカルは驚愕するのだった。
ボクシングの観戦に、後楽園ホールにやって来た貞光と金太郎、そしてヒカル。生まれて初めて見た試合に興奮気味の金太郎を連れてトイレに立った貞光は、階段の壁面に落書かれたトーナメント表の中に、ある落書きを見つけ、その場に凍りつくのだった。
蓮の花咲く漆黒の水面を炎が走る。季節はずれに咲き誇る、桜の木々も炎に包まれ、上野の森に火の手が上がる。足に、服に、指に、自分の体を覆いつくす炎をどうする事も出来ず、夜のしじまにヒカルの悲鳴が響くのだった。
渋谷駅に現れるという白い犬。忠犬ハチ公の幽霊かとも噂さされる、この怪奇現象の取材に渋谷駅東口バスロータリーに来たヒカル。兄の情報を持っていると思われるコートの男を見かけて追うが、とある神社の前でその姿を見失う。
ヒカルに内緒で、不審な行動をとり続ける綱。珍しくもスーツ姿で外出した綱を怪しむヒカルに、「女だな」そう断言する貞光。貞光に言われるままに綱の跡をつけ、綱の必死な様子を垣間見たヒカルはある決意を固めるのだった。
綱の誕生日。日頃の綱に感謝して、腕を振るって料理を作って待つヒカル。しかし、一晩たっても綱は戻らず、連絡もない。不安に駆られたヒカルは、綱の足跡を追って池袋までくるが、突然、見も知らぬ人物から声を掛けられる。
蘇った記憶に思い悩み、綱たちを巻き込んでしまうのではないかと恐れるヒカル。一方、池袋での不可解な出来事を思い返した綱の脳裏には、万世橋での1件以来、ヒカルがとった様々な行動が過るのだった。
雪の降り積もる東京駅丸の内駅舎。地震によって電車が不通となり、人々の避難が始まる中、東京駅の奥を目指してひた走るヒカルたち。しかし、一刻の猶予も無いこの時に、行く手を遮るような出来事が次々と起こり始める。
東京駅のホームに立つヒカル。身の危険も顧みず自分を助けてくれた綱たちを、そして自分が生まれ育った『東京』という街を助けたい、その強い思いを胸に秘め、因果の始まりの場所へと、足を踏み出すのだった。
卜部は、トラクマと共にある病院を訪れる。そこではある少女が原因不明の病に冒されていた。少女をじっと見つめるトラクマ。その様子からトラクマの心情を察した卜部は少女のために病院の旧病棟に潜入することを決意するが・・・
都内のとある公園。園内のベンチに座り、本を片手にひたすらに東京という街の移り変わりを見つめてきた一人の風変わりな老人がいた。時の流れ、そして街の歴史についてとうとうと語る老人に、万歳楽はいつしか強く惹きつけられていく。