眼鏡の錬金術師

迷家‐マヨイガ‐の眼鏡の錬金術師のネタバレレビュー・内容・結末

迷家‐マヨイガ‐(2016年製作のアニメ)
1.2

このレビューはネタバレを含みます

ミステリー調なので、最後までどうなるのだろうという好奇心をくすぐられる内容ではあったので、最後まで視聴したのだが、結果としてはクソつまらないアニメだったな、と。

同時期のキズナイーバーと同じく「あの花」の岡田磨里が脚本なので観始めたのだが、岡田磨里大丈夫か。プロとしてこんな作品を世に出して恥ずかしくないんか。

キャラデザも全体的にナヨナヨしていて好きではない。作画も良くはない。EDはほぼ静止画で手抜き。

そして一番の問題はやはりストーリー。若者30人で逃避行ツアーを敢行し、あるかどうかもわからない納鳴村を目指す。着いたはいいものの、行方不明者が数人出たこととバケモノ(ナナキ)の出現によってパニックになるという展開。
当初はバケモノの正体は何なのか、誰か裏切り者がいるのか、納鳴村とは何なのか、謎が多くて引き込まれたのだが、結局は30人の内誰も死んだりせず、バケモノはトラウマで、受け入れれば脱出できるという根拠のないファンタジー要素を取り入れた緊張感の無いドラマになっていったのは非常に残念だった。群像劇と呼ぶのもおこがましいくらいで、ただのおしゃべり劇といったところか。

30人もいるのに冷静なやつがほとんどいないからおかしい。みんな極端で、突然キャラクターが変わったりしてびっくりする。ナンコさんとケツ君だけが良心だった。スピードスターは尋常じゃなくキモい。
というか、後半の展開ならそもそも30人も登場キャラ要らなかったと思う。トラウマに焦点を当てるのなら、もっと主要キャラ数人に絞って登場人物一人ひとりを掘り下げるような描写が無いとダメ。なんでこんなに増やしたのか理由がわからない。

極め付きは、最後のシーン。帰る人、残る人と別れて、帰る人はすんなり帰れてるし、そんな簡単にトラウマ受け入れられるのか、とつっこまざるを得ない。このせいで今までのスピードスターや光宗が苦労してナナキを受け入れた描写がすべてチープなものに見えてしまう、最低な終わり方を選択したと思う。ホント1クールかけて茶番見せられた気分。

結局、視聴者を怖がらせたかったのか、笑かしたかったのか最後まで中途半端だったので、観る側もどういうスタンスで観ればよいのか困った。どちらかというと後者の色合いが強い気はする。
「お父さんの…、お父さんの…、すっとこどっこいー!!」には笑った。

1話のヒポポタマスの歌のあたりはなかなか怖くて引き込まれたのにな、残念。
アニメ作るならもっとやる気見せて欲しい。