『ビッグバン・セオリー』のファンなので、ケイリー・クオコ目当てで見てみた。
客室乗務員がバンコクで見知らぬ男とデートして、酔っ払って寝ているうちにその隣で男が殺され、犯人として疑われてしまう…という、どう考えてもつまらなくなりようのない王道の巻き込まれ型サスペンスだが、死ぬほどつまらなかった。
この手のジャンルは視聴者が感情移入しやすい普通の人間がピンチに陥る様をハラハラドキドキしながら楽しむものだが、本作では第2話を除いてケイリー・クオコがFBI等に本格的に責められている様子はなく、全くサスペンスが無い。
本作の主人公は明るくて活発な美人だが、田舎育ちで父親との関係に問題を抱えており、酒癖、男癖が悪く、部屋も汚くて雑な性格というキャラクター設定だ。これは言うまでもなく、ケイリー・クオコが『ビッグバン・セオリー』で演じたペニーをそのものである。シットコムのキャラクターをサスペンスの世界に巻き込むというのはユニークな設定ではあるが、残念ながらこの特殊設定が上手く噛み合っておらず、緊張感を削ぐ一因となっていると思う。
さらに全編通して展開される死者との脳内での対話シーン、画面分割など特殊な演出が目立つが、これらに全く必然性がなく、ただのノイズにしかなっていない。
また、本筋の事件に加えて、主人公の家族との問題、過去のトラウマ、同僚のスパイ行為など様々な謎が展開されるが、これらはメインストーリーと全く関連性がなく完全なる蛇足である。
マジでつまらなかったが、オープニング映像だけは可愛かった。