なっこ

リコカツのなっこのネタバレレビュー・内容・結末

リコカツ(2021年製作のドラマ)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

“リコカツ”をきっかけに夫婦になっていくふたりの物語。

結婚は、昔ほど“家”に縛られてはいないけれど、まだ個人と個人の契約という意味にまではなっていない、それがこの離婚劇の結論だったように思う。“家”は、ハウスというカタチとしての家でもあるけれど、リノベしたり売ったりまた買い戻したり、ホームとしてよりも「住む場」として割り切って考えるようになってきているのだろう、昭和の女ふたりは、簡単に“家”を出て戻って来ようとはしなかった。女性は“家”へ嫁ぐものだった、この“家”は、何々家の“家”。それが、もう古い考え方になってきている。彼女たちの抵抗は、夫へのそれというよりも、旧時代的な“家へ嫁いだ”という感覚への抵抗だったような気がする。だから、ラストはどちらもお友達として再スタートする、彼女たちは“結婚”を選ばない。もう“家”には戻りたくないのだ。若い世代の考えなしの結婚によるリコカツを描いているように見せて、テーマは意外ともう少し上の世代の物語だったように思う。死後離婚、なんて言葉が存在するのは、死後であっても夫から自由になりたいというよりも、家に縛られず個の自分として死後を生きたいというこれまで声を上げられなかった女性の声なのかもしれないと思えた。

最終話
男が待つというのも新鮮で良い。何より紘一パパがだんだんかっこよくなっていったのが良かった。私は昭和の男に甘いな。人生100年時代、添い遂げるだけが人生じゃない。先立たれたり離婚したり相手が代わったって良い、お互いに心地よい関係を作っていくことが大事だと学んだ。

#9
夫の反乱編。情けなくてもちゃんと吐き出せ、男の泣き言はみっともなくなんてない。お父さんの綺麗な土下座、こぼれ落ちる一筋の涙。言葉にしなくても父子の気持ちが伝わってくる美しいシーンだった。
“私の人生はこの人と一緒だった”そう最後に思えたなら最高の夫婦だと思う。人はいくつになっても変われるし、人との関係はいつだってやり直せる、それが小説家の彼の言うように“太陽のような疑いのない真実”であること、愛を証明してくれる物語なのだと思った。

#8
今までで一番泣いた。切ない。これ以上切ない展開なんてあるのかな。
ベットの脇で女4人で姪っ子の寝顔を眺めるシーン、良かった。「ひとりでいる孤独よりふたりでいる孤独の方が寂しい」というのは分かる気がする。
小説家は引っ掻き回すような役回りだけど、彼のスタンス、視聴者の視線でもあるように思えて大事な視点だと思う。彼は唯一この家族に入れない存在だから。

#7
実家の縁側のそばにある鉢植え、紘一さんが指輪を埋めたのは薔薇の鉢植えだったよね。一輪のバラって、星の王子さまみたいだ。

#6
離婚を軸にして“家族”を描く。夫婦だけではなく、家族になっていく人たちの物語。だからきっと他の国でも受け入れられるstoryだと思う。口下手な夫の「これが“うちの味”」っていう表現が良かった。そうやって悪いことよりも良いことを多くしながら思い出を積み重ねていくことが家族なんだと思う。

#5
女の敵は女、というのはもうやめて欲しい。ヒロインの同僚にも夫の部下にももやもやさせられる。まず同性が味方になってくれなければ何もかも違う異性と上手くいくはずなんてないんだから。

#4
自然に平田満お父さんになってて、役者さんてすごいなと思ってしまった。佐野史郎さんも大好きなので早く良くなって欲しいな。
モヤモヤしてたけど、元カレがグサッと法律の怖さ語ってくれてホッとした。でも彼女めげてないね、不安要素は残る。

#3
コメディ強めだけどこれがラブコメだよね。星の王子さまミュージアムについて予習してる姿が可愛すぎる。雨宿りかあ。この物語は雨のシーンが多いね。

#2
あれは意地悪なのか、仲直りのきっかけを作ってくれたのか、どっちに取るべきか…うーん。
ちょっとモヤモヤしてきた。

#1
流石はTBS。完璧な滑り出し。
文句なしのスタートダッシュね。2021年春ドラマでこれ程期待度と視聴後満足度が同程度またはそれ以上のドラマはないはず。
この先の展開が楽しみ。
なっこ

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