にゃん

ラブコメの掟~こじらせ女子と年下男子~のにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

3.1

このレビューはネタバレを含みます

家に送り届けたあと瑠璃が去る時に腕を掴んで"俺にはなれないんですか?"と聞いたあのセリフを"絵本の中の付箋"が回収してくれて、あまりに少女漫画的な感動の展開に泣いた。

コメディでは全くなかったと思うが、見栄ばかり張ってしまう外見完璧中身抜け抜けなアラサーと、そんな瑠璃を2年も片想いし続ける爽やか子犬系年下男子のストーリー。
瑠璃に恋愛指南をしてもらうと言う体で近づいた亮はさすがだし、でもそれに全く瑠璃が気づいてくれない感じが可愛そうだった。

ライバル出現というストーリーの"転"ではなく、亮と疎遠の仲の兄からの"亮の逃げ場になっているから別れて欲しい"という展開の"転"で新鮮だった。

でも瑠璃のセリフに少女漫画のすっとぼけ感が違和感で出ていてそれはちょっと苦手だった。
栗山千明さんのセリフの言い方がいけないのか、"え?"ってセリフに知能の低さを感じてしまった。

ストーリー
1
九条瑠璃(栗山千明)は、電子コミックの編集部で働く優秀なアラサー。パーフェクトな外見と言動から恋愛経験豊富と思われてきた。しかし実際は、15年前の大学時代に彼氏が一瞬いただけの恋愛ド素人。そんな瑠璃が、“見た目も中身もパーフェクト”な職場の後輩・真宮亮(小関裕太)から突然、飲みに誘われ恋愛相談を持ち掛けられる。「誰と付き合っても3か月以上続かない」と打ち明ける亮に「あなたがまだ本当の出会いをしていないだけよ」とドヤ顔で答える瑠璃。これもすべて瑠璃が少女漫画から得た知識!しかし…飲みすぎた瑠璃が翌朝目を覚ますと、隣には亮の姿が!瑠璃の頭の中は大パニック。そして、なぜか瑠璃は亮に恋愛指南をすることに!理想の彼氏像を体現していく亮に瑠璃の15年ぶりのトキメキが止まらない!

2
酔っぱらって記憶をなくし、目覚めたら自分の部屋で隣に亮(小関裕太)の寝顔が。酔っぱらった勢いで瑠璃(栗山千明)による恋愛指南として二人はお付き合いをする話になっていた。余裕をかまし亮を送り出す瑠璃だったが内心は「できっこない!」と動揺を隠せない。そんな瑠璃とは対照的にオフィスでも亮は平常モード。モヤモヤする瑠璃。そうした中、亮から「今日、一緒に帰りませんか?」と誘われる。弟・惇太(草川拓弥)も助けてくれず、焦る瑠璃は、亮に連れられ夜景スポットへ。二人の“恋愛指南”ラブに思わぬ進展が。瑠璃が帰り際に転んだことでそれを助けようとした亮とキスをしてしまう。ただの事故だから気にしないでと言う瑠璃だったが内心はドキドキ。

3
ロマンチックな夜景スポットで「いつもフラれてばかり」と意外な事実を亮(小関裕太)から聞かされた瑠璃(栗山千明)。カッコつけて一人で帰ろうとした矢先に、つまづき亮に抱きかかえられ、そこからの…まさかのキス!!一夜明け、悶々として眠れなかった瑠璃は「あれは事故キス」と動揺を収めようとする。職場でも亮を意識しないよう亮のことを「ただの電柱」と思いこもうとする瑠璃。そんな瑠璃の気持ちを知ってか知らずか、亮は「今週末デートしませんか?」とさらなる誘いをかけてきた。亮が選んだのは遊園地。遊園地と言えば“観覧車で何かが起きる”のが少女漫画の定番。観覧車はないと思い指南するも、観覧車がある展開に高所恐怖症の瑠璃は気持ちを奮い立たせて乗ろうとする。その様子に気づいた亮は"僕高所恐怖症なの忘れていました"と瑠璃を想った嘘をつきフォローし、その優しさに気づいた瑠璃。帰り道に亮から"デートの帰りに彼女にプレゼントをするべきでしょ"と彼女でもないのにピアスのプレゼントを貰う。瑠璃はそれが満更でもなく嬉しい。

4
「観覧車では何かが起こる」と言われていた通り、亮(小関裕太)との初のデートで手をつないでしまい、帰り道にはプレゼントでピアスまでもらってしまった瑠璃(栗山千明)。次の日になってもデートの記憶が頭から離れず、すっかり主役気分になってしまっていた瑠璃は、「あれは私のデートじゃない」と心を落ち着かせようとする。
気を取り直して社長が招集をかけた会議に参加すると、そこに現れたのは親会社の専務の立花エリカ(堀田茜)。パーフェクトキャリアウーマンの瑠璃の前に立ちはだかる彼女の正体は亮の元カノだと知る。亮が好きなのは瑠璃なのだが、瑠璃はその元カノだと勘違いしてしまう。

5
亮(小関裕太)とエリカ(堀田茜)がフロアーを出る姿を目撃した瑠璃(栗山千明)は
、2人きりで話している内容を聞いてしまった。亮の振り向かせたい相手は、まさか元カ
ノのエリカ…!?瑠璃は恋愛指南として亮と付き合っていたはずだが、なぜか自分が
エリカにやきもちを妬いていることに気づく。
家に帰り酒を飲み気持ちを紛らわせようとするが、その姿を見た弟の惇太(草川拓弥)に呆れられてしまう。次の日から瑠璃は、自然と亮を避けるようになり、亮も自分が避けられていることを察する。

6
亮(小関裕太)に、恋愛指導を終わりにして今まで通り上司と部下に戻ろう、と告げた瑠璃(栗山千明)。泣きそうになるのを堪えながら走り去り、家に駆け込む。
玄関に座り込んで顔を上げた目線の先には、本棚にある少女漫画の「今日、恋を始めます」。
「はじまる前に、終わっちゃった」と瑠璃がつぶやくと後ろから「勝手に終わらせないでください」と声が。ハッと振り返ると、そこには亮の姿が!瑠璃の後を追いかけてきた亮から「僕が好きなのはあなたです」と告白が…。2人は会社には秘密で付き合い始めるのだった。

7
亮(小関裕太)の、瑠璃(栗山千明)の家に行きたいというお願いから、汚い部屋を片付けるため、急いで家に帰る瑠璃。前から歩いてきた男・賢治(吉沢悠)と少しぶつかり、賢治が倒れてしまう…。突然の出来事に慌てる瑠璃は懸命に声をかけるも、賢治は動かない。救急車を呼んで、病院に付き添って、家に帰ってきたらすっかり夜中になってしまった。やっと家に帰れた瑠璃は、力の限り片づけたものの、亮が瑠璃の家に来るまでのタイムリミットは残り1日。瑠璃は仕方なく延期を申し出るも"昨日から楽しみにしていたのに"と延期は断られ、その代わりに夕食の材料を買いながら2時間時間を潰すと提案される。

8
亮(小関裕太)がシャワーを浴びている間に、完全に眠ってしまった瑠璃(栗山千明)。すると亮は瑠璃の部屋に落ちていた名刺に気づく。そこにはなんと亮の兄である『真宮賢治』(吉沢悠)の名が。次の日、会社で明らかに元気のない亮を見て、瑠璃は、自分が昨晩寝てしまったことに怒っているのだと勘違いをする。だが実際は、昨日の名刺のことで心に闇を抱えている亮。亮は賢治に電話をかけ、もう自分たちに関わらないように言ったのだった。亮と賢治の間には、埋まらない溝があった。いつも完璧な兄に憧れていたが彼女がその兄に心変わりしてしまうという過去もあり、兄に対して劣等感を抱いていたのだった。

9
明後日が亮(小関裕太)の誕生日だと知った瑠璃(栗山千明)。誕生日を誰からも祝ってもらったことがないと聞き、瑠璃は「真宮君の今までの分も全部ひっくるめて、最高の誕生日にするから」と並々ならぬ決意を亮に告げる。
とはいったものの、恋愛ド素人の瑠璃には何をすればいいかさっぱりわからない…。
少女漫画やネットに頼りリサーチするも、なかなかいい案が見つからず、会社のメンバーにそれとなく聞いたりしてアイデアをまとめる。誕生日当日、会社では進めていた漫画作品のタイトルが既出のものとほぼ被っているという事件が!宣伝動画など準備していた為に全て撮り直し。全て業務を終えた頃には日付は2分過ぎていた。誰もいないオフィスで、お祝いしてあげられなかったと項垂れる瑠璃だったが、亮はオフィスで瑠璃の終わりを待っていた。2人はオフィスのソファで乾杯。

10
朝、瑠璃(栗山千明)の家で目覚める亮(小関裕太)。賢治(吉沢悠)からの着信が来るが、亮は無視をする。しかし瑠璃から、賢治が倒れた原因が過労だったと聞き、亮は賢治に会うことを決意する。
次の日、会社で明らかに元気がない亮を見て、瑠璃は会議室に呼び出す。
亮は、昔賢治に家から出て行けと言われたのに、今更になって会社を手伝ってくれと言われ、混乱をしていると打ち明けた。その姿を見た瑠璃は、賢治に会うことにする。
賢治の意思を確認すべく、話をした瑠璃。すると、賢治から衝撃の発言が。昔兄が家から出て行けと言ったのは、父親からの圧力でうまく笑えなくなった弟を気遣って"こんな家にいたら弟の心がダメになってしまう"と思い言った言葉であった。そして賢治は瑠璃に"弟と別れて欲しい"と告げる。瑠璃の存在が亮の逃げ場になっているからだと。

11
瑠璃(栗山千明)は賢治(吉沢悠)に、亮(小関裕太)と別れてほしいと言われてしまう。賢治の言った「自分のために生きてほしい」という言葉に引っかかる瑠璃。亮だって自分のために生きている、と考えつつも、亮は今の仕事を辞めて、賢治のところに戻りたいのが本心なのではないかと考える。
次の日、瑠璃は会社で思い切って亮の本音を聞いてみることに。すると、亮は兄の誘いを少し嬉しいと思っていたことを打ち明ける。亮の本音を聞いた瑠璃は、亮との別れを決断する。
最後まで抵抗し瑠璃を引き止める亮だが"瑠璃さんさえいれば"の言葉に"さえって言葉は他の何かを見ないようにする言葉なんだよ"と返され反論出来ず2人は離れ離れに。

12 最終話
「離れよう」と告げた瑠璃(栗山千明)。亮(小関裕太)に背を向けて歩き始める瑠璃の後を追えず、亮は立ち尽くした。
次の日、職場からの帰り際、瑠璃の前に突然、亮が現れ会議室に引っ張り込まれる。別れに納得がいかない亮は「俺はもう1回片思いするだけです」と訴える。その瞬間、突然力が抜けて、亮は倒れてしまった。亮を家に送り届けた後、本棚の少女漫画をおもむろに捨てようとする瑠璃。すると、「名前のないお姫様」という一冊の絵本が瑠璃の目に飛び込んできた。亮との思い出を振り返りながらページをめくる瑠璃…その時、瑠璃の手が止まった。最後のページには"俺は王子様になれましたか?"との付箋が。亮の誕生日の時、瑠璃が寝ている間に亮が書いたのだった。
瑠璃は亮と関係を続けること賢治に伝えにいく。実は数分前に亮も例え片想いでも瑠璃さんのそばにいたいと賢治に伝えに来ていた。"似たもの同士だなぁ"と瑠璃の気持ちと亮が楽な方に逃げなかったことに賢治は喜ぶ。
あの日別れた噴水へ走る瑠璃。そこに佇む亮。「私が亮を幸せにする!」と誓い亮も「お返しに俺も瑠璃さんを幸せにします」と仲を取り戻したのだった。
制作していた漫画はヒットし、瑠璃は社長賞を受賞する。そして、そのタイミングで亮と瑠璃は結婚し社員にも報告、祝福されるのだった。

「幸せは自分で掴むものよ」が、瑠璃姫最後の言葉。
にゃん

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