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マルス-ゼロの革命-のにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

マルス-ゼロの革命-(2024年製作のドラマ)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

正義の心でクロッキー社の悪事を暴いてきたマルス、しかしクロッキー社の圧力によって活動休止に追い込まれたマルス達、配信者の零はマルスを復活させクロッキー社への復讐、そして悪事を暴く為に奮闘する。
道枝くんが、本来の自分の性格とは真逆の役をしたことで話題になっていたが、ちゃんと演じきっていて役者としての力を感じた。

内容
1. 早朝の幹線道路。「さよなら…マルス」そう呟くと、桜明学園高校3年の逢沢渾一(板垣李光人)は、道路の中央を目指し歩き始めた。すると、どこからともなく現れた謎の青年(道枝駿佑)の姿が。彼は渾一のスマホを拾い上げると、勝手に動画を撮り始める。「これから死ぬんでしょ?」「ラストメッセージをどうぞ」—そう言って淡々と撮影を続ける青年に戸惑う渾一。結局、渾一は死ぬことができず、いつしか青年も姿を消していた。登校早々いじめを受ける渾一の前に、再び先ほどの青年が現れる。彼の名は美島零(みしま・ぜろ)。19歳の季節外れの転校生だった。長身で金髪の転校生と歩いているだけでも目を引くのに、スマホで動画を撮りながら、スクールカウンセラーの毛利(野間口徹)らに今朝の出来事を暴露しようとするゼロ。そしてゼロは渾一に賭けを持ちかける。毛利は学校の庭で薬物を栽培、そして生徒に使っていたのだった。

2. スクールカウンセラーが校内で違法薬物の原材料となる植物を栽培し、さらには生徒をクスリ漬けにしていたことを世に暴き出すというセンセーショナルな配信で、本格始動することになったゼロ(道枝駿佑)率いる動画集団【マルス】。「オレ達が新しい時代を創る。これは革命だ」と宣言するゼロがまず【マルス】に若者の支持を集めて知名度を上げるべく最初に選んだ案件は、殺人未遂騒動を起こし、陸上界を追われた100m日本記録保持者・不破壮志(日向亘)の事件の裏に隠された真相を暴くこと。スポンサー契約を結んでいた会社と金銭問題で揉め、不破が重役の火野武夫(勝村政信)を殺害しようと首を絞める動画が拡散された事件をもう一度検証するため動き出した【マルス】は、不破が樹立した記録に隠されたある秘密(タイマーに細工があり日本新記録を出した)事を暴く。不破とスポンサー契約をしていたタイマーの会社が細工しそれに不破は怒ったのだった。

3. 『スポーツ界のドン』を成敗した配信を経て、フォロワー数も30万を突破し、次なるネタを探していた動画集団【マルス】。香恋(吉川愛)に促された杏花(横田真悠)は、ゼロ(道枝駿佑)らに1年前に起きた地面師による被害額90億円にのぼる不動産詐欺事件の記事を見せる。杏花の父はこの地面師事件で詐欺に遭ったプロジェクトの責任者だったが、事件をきっかけに退職、詐欺集団は未だ捕まっていないままだった。数日前、自分宛てに謎の動画が送られてきたと話す杏花。指名手配されている詐欺集団が事件のことを話す動画を見たゼロらは、この詐欺集団を現行犯で“私人逮捕”しようと動き始めるのだが、クロッキー社が個人情報を流出させていた為に杏花のの父は自分の事をよく知る相手を信頼してしまい騙されたのだった。この個人情報流出に関しては元祖マルスが証拠を掴んだ事で潰された因縁の案件だった。

4. 呉井賢成(山時聡真)の様子がおかしいことに気づくメンバーたち。香恋(吉川愛)が覗き見したクロッキー社のDMで、デートの約束をしていたのを知ったメンバーは賢成のデートを見張ることに。翌日、待ち合わせ場所にやってきた白川妃奈(田辺桃子)とデートを楽しむ賢成。2人はオンラインゲームで知り合い、この日初めて顔を合わせていた。しかしデート終盤、妃奈は課金が大変なゲームをやめようとしていると、賢成に告白。「もう会わないほうがいいと思う」と、あっさりその場を立ち去ってしまうのだった。やがて、妃奈には多額の借金があり、金を借りた闇金サイトから身体を売る“闇バイト”を斡旋されていたことを知るゼロ(道枝駿佑)たち。この出来事の裏に、クロッキー社が絡んでいると察知したゼロは【マルス】メンバーを集め、この闇金サイトを撲滅すると宣言する。妃奈の恋人と偽り、闇バイトに潜入した賢成は、現金輸送車を襲撃することに。マルスがアジトを掴み乗り込むとそこには子ども達が。そう、主犯は子どもだったのだ。マルスは公開処刑する事を思いとどまる。

5. 國見(江口洋介)を追い詰めるために公開した動画が“フェイク動画”だったことが分かり、【マルス】はクロッキー社から名誉毀損で訴えられることに。さらに動画配信者≪ミスターK≫の扇動により、アンチコメントの脅威にさらされた【マルス】は活動中止を余儀なくされる。納得がいかない久高(井上祐貴)と球児(泉澤祐希)は、ホストに貢いだ挙げ句に暴行を受けたという凛(秋田汐梨)からの依頼を解決しようと、ナンバーワンホスト・雅の闇を暴くため独断で行った配信は、再び≪ミスターK≫の標的となり、絶体絶命のピンチに。そんな中、「オレ達の近くにクロッキーのスパイがいる」というゼロ(道枝駿佑)。スパイの正体は香恋だと分かる。香恋はクロッキー社社長の娘だった。父親を信じ切っておりフェイク動画を作りミスターKとしてマルスを炎上させたのだった。ホスト違いで告発してしまったことを謝罪しに向かった球児たち。

6. クロッキー社の國見(江口洋介)から名誉毀損で訴えると公表されたゼロ(道枝駿佑)ら。【マルス】を社会から排除せよと世論を扇動する動画配信者≪ミスターK≫によってアンチコメントが増え、追い込まれた【マルス】は当面活動を休止することに。なんとか信用を取り戻そうと独断で動く久高(井上祐貴)と球児(泉澤祐希)だったが、その渦中、ホストの雅(上田竜也)ともみ合い球児が非常階段から転落、命を落としてしまう。球児の死から1カ月。学校から無期限の活動休止を言い渡され、ゼロは姿を消し【マルス】は空中分解したまま。その頃、流通最大手のエンダーグループと業務提携を開始したクロッキー社。クロッキーの登録者数は激増、いずれは政府と連携して身分証としても使えるようになるほどに日本を席巻していた。しかし、エンダー社の会長・西城(原田美枝子)は、國見と中国企業のよからぬ関係を指摘。即刻手を切るよう忠告する。一方ゼロはようやく帰ってくる。どうやらクロッキー社社長の國見を捕まえる為に水面下で動いていたらしい。香恋は父を信じてはいたが元祖マルスが壊滅された時の國見からの脅し映像により父と縁を切る決断をする。

7. 新メンバーに不破壮志(日向亘)を迎え、父であるクロッキー社CEOの國見亜門(江口洋介)と決別した貴城香恋(吉川愛)も復帰。【マルス】があらためて動き出そうとする中、桜明学園一帯の携帯が突如としてフリーズし、使えなくなる。ほどなくして元に戻るが、ゼロ(道枝駿佑)にはこれが何かの前触れに思えてならなかった。実はこれは、國見が仕掛けた巨大プロジェクトの幕開けだった。西城澪子(原田美枝子)が会長を務める国内最大手のエンダーグループと業務提携を結んだことで、SNS「クロッキー」のユーザー数は1億人を突破し、公的な身分証も紐付けることに成功していたクロッキー社。國見は、国民がクロッキー無しでは生活できない状態になったところで、意図的に先のような不具合を発生させ、国家を危機に陥れる“テロ”を起こす可能性を示唆。それを未然に防ぐことができるか【マルス】に宣戦布告する。

8. 國見亜門(江口洋介)が仕掛けたウイルスによって、しかも周到に張り巡らされた罠により、そのサイバーテロの首謀者に仕立て上げられてしまった【マルス】。クロッキーのアプリを入れた全国の携帯電話が使えなくなるという前代未聞の緊急事態が発生。ゼロ(道枝駿佑)ら【マルス】のメンバーは無実を証明するため、桜明学園に立てこもることを宣言する。桜明学園に警察も出動。マスコミも駆けつけて騒ぎになる中、マルスの元にやってきた教頭の小宮山(岩松了)を教頭の協力で人質になってもらい、ゼロはナイフを突きつけながら國見の来校を要求。そして、とうとうやってきた國見。しかしそれはウドにアプリの証拠データをコピーさせるために國見の部屋へ入りやすくするための計画だった。

9. ウド(戸塚純貴)から國見(江口洋介)がサイバーテロを企てた証拠のデータを受け取ろうとしたゼロ(道枝駿佑)だったが、國見の先回りにより失敗に終わってしまう。再び桜明学園に身を隠していた渾一(板垣李光人)ら【マルス】のメンバーと合流したゼロは、ウドが実は別の場所にデータを隠していたのではないかと考え、ウドが口にした「マルスの魂が眠る場所」=えりのお墓へと向かう。一方、再び警察や報道陣に包囲され“テロの実行犯”として、まさに逮捕されようとする中、渾一は「こんなのはおかしい」と、マイクを通して大人に対する自分たちの主張を述べ始める。
ゼロと國見の戦い、そして【マルス】が掲げた≪革命≫に、ついに決着の時がくる。國見は最初からこの国を動かすヒーローにゼロを選んでいた。あえて悪役をする事でヒーローを盛り立たせたのだ。國見の本当の目的はサイバーテロ騒ぎの中での株の取り引きだった。そこでの利益が本当の目的だったのだ。
生前えりが西城に路上ライブでスカウトされた時、何か困ったことがあればこれを持ってこいとブレスレットを渡される。ゼロはそのブレスレットの渡し主が西城と気づき持っていき、國見との攻防戦の後ろ盾にフォローを頼んでいたために、マルスはサイバーテロを防ごうとしたヒーローだったのだと世間に伝えることが叶う。
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