なっこ

やけに弁の立つ弁護士が学校でほえるのなっこのレビュー・感想・評価

3.0
学校の常識は世間の非常識

もしも、大人になった私が“学校”という世界に戻ることがあったなら、変えたいと思うことは何だろう。今の私に変えられることって何だろう。
誰もが通る居場所としての“学校”。その時は、そんなもんだと諦めてたことは、けっこう理不尽なルールであったりする。もしも、大人になって社会人として身に付けた知識や技術でその世界に風穴を開けられるとしたら、私は何を望むだろうか。そんなことを考えさせられた。

これは、“学校”という世界に馴染めずに追い出され、自ら違う世界を生き抜いて“法律”という武器を身に付けた若き弁護士が学校に舞い戻りかつては見えなかった敵、“学校”の問題点を可視化して戦う復讐劇のようだった。

初めは立場や考え方の違いから反目し合っていた教務主任と最終的にはお互いを理解し合って支えていく、そういうところも魅力的でした。現実の学校が抱える問題は盛りだくさんで解決策も見通せないほど複雑怪奇。それでも、“学校”はみんなが通うところ。昔も今もこれからも。だから、みんなに考えて欲しい、そんなメッセージを感じる作品でした。

30分6話という時間で、展開も速く飽きさせず無駄なくコンパクトにまとめた良いドラマ。
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