なっこ

ライオンのおやつのなっこのレビュー・感想・評価

ライオンのおやつ(2021年製作のドラマ)
3.0
/この番組について/(NHK HPより)
余命を宣告された29才の雫は、美しい島のホスピスで過ごすことを決めた。そこに暮らす人たちとの出会いと友情が、雫にたいせつなことを思い出させてくれる。優しく流れる時間の中で、人生の価値を描き出す物語。

(※以下各話感想)

原作既読。
小説を脚本に起すことの難しさを痛感。一度全てを壊してから再構成するんだろうな、別物だけど、土台の部分や骨組みは一緒だと感じた。小説は人物の心に入り込んで内面を描けるけれど、映像はそれが出来ない。シチュエーションとセリフだけで見せなきゃなんない。それが難しくもあり面白くもあることなんだろう。
原作にはない展開やセリフ、それらをひとつずつ比べるには面白い作品。数日で読み終わった印象だったので、これを8話分に膨らませているという印象。原作はひと続きの物語という印象だったがドラマは少し長くなっている分間延びしている気もする。

終わってみればやはり小説はヒロインの物語だったけれど、ドラマはライオンの家、またはマドンナが主役といった印象。旅立つ方よりも生きている方、残される方の物語なのかもしれない。もちろん物語る方は常に生きてる側だし、そうでなければ有り得ないのだから仕方ない。

一本の蝋燭を灯すとき
誰かの最期に口にするものをこしらえるとき
目に見えなくなった存在に手を振るとき
私たちのそばには死者がいて常にその匂いを感じる。死の匂い。最近犬の本を読んでいて多頭飼いしていたら弱った犬は直ぐにその群れから離さないといけない、他の犬に死の匂いを嗅がせるなとあった。けれど、ライオンの家には常に死者の匂いがあり、死者と共に毎日がある。
もちろん、そこはホスピスだからだ。でも普段の生活には余りにも死が遠い。日常から死を排除し過ぎなのかもしれない。
マドンナの生き方はすごい。本当にああいう人がいるのだろうか。死を身近にしてもあんな風に軽々と日々過ごせるような人でありたいなと思った。

#2
おやつって良いよね。私もおやつの時間を大事にしたい。
赤いワンピースが緑に映えてとても綺麗だった。彼の2年間はきっとお迎えを待ってただけじゃない、彼女との出会いもここで待ってたんだ。

#1
原作未読。
フェリーに乗って島に辿り着く。もうその時点で世俗と離れ死の世界へと足を踏み入れたかのように感じる。天国へのバスがあんなかわいらしい外国製のバスだったら素敵だな。死を前にしてはじめて自分に正直に生きるということを学び始めるヒロイン。
ホスピスが舞台とあって物語の行き着く先に死の陰りがあることは分かっているけれど、そこに行き着くまでの生の輝きを一緒に見つめながらヒロインと完走したいと思う。