なっこ

万華楼〈ばんかろう〉~金糸が紡ぐ運命の恋~のなっこのレビュー・感想・評価

3.3
中国ドラマは長いからか、途中で舞台を変えて展開することが多い気がしてきた。
この作品は、絹織物産業で栄える地方都市・銀(ぎん)城編の商売編と出生の秘密を追う都編とに分かれてる。時代は、シルクロード貿易が盛んな唐代末期。
庶民の味方である竜竹幇の女幇主・竜傲一(りゅうごういつ)と、北城最大の絹織物商家・新絲路(しんしろ)当主の李清流(りせいりゅう)が出会うところから物語は始まる。
李清流は、実は唐の皇子だったという設定が途中で分かって、だから最初から高飛車な感じで演じてたのかと納得した。対して終始下流の女と罵られるヒロインは、ガサツなところはあるが豪快で大胆。賭け事に長けていて駆け引きも上手。恋をしても変わらない彼女の魅力で最後まで楽しく見れた。

同時期に同じ唐代のドラマを見ていたが、そのヒロインが周りの男たちの活躍によって運命が決まっていく展開に比べたら、傲一はずっと運命を切り開く力があって魅力的。いや、その力を授けられるているヒロインと言うべきだろうか。恋敵にも優しい。

天子の愛は広く浅い

対してふたりが旅の途中で出会ったとある民族は命をかけて戦ってから求婚する。その出会いに触れて愛に対して勇敢でなければと考えたふたりは情が深くその絆は強かった。ラストは、その考えを貫いた結果、彼女たちらしい納得の素敵なラストシーンだった。
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