daiyuuki

雪国 -SNOW COUNTRY-のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

雪国 -SNOW COUNTRY-(2022年製作のドラマ)
4.7
雪国に向かう汽車の中で、島村(高橋一生)は病人の男・行男(高良健吾)に寄り添う若い娘・葉子(森田望智)を見る。ガラス窓に映る2人は夫婦のようにも見え、どこかこの世ならぬ幻灯のようでもあった。
そして、宿に入った島村が半年ぶりに再会した駒子(奈緒)は、芸者になっていた。一晩をともに過ごす島村と駒子。
翌日、駒子の住む部屋を訪れた島村は、そこで葉子に会う。病の行男も同居しているようだった。
行男と自分が幼なじみであると語る駒子。しかも、駒子が芸者に出たのは、行男の治療費のためだったという。
それなのに、なぜ行男に寄り添っていたのは葉子だったのか。駒子、行男、葉子──。3人を結んでいる糸が次第に明らかになってゆく。
だが、すべてが「徒労」であると感じる島村の目に映っていたのは…。
川端康成の文学に、若手演技派俳優が挑戦。
演出の渡辺一貴などのスタッフ陣と高橋一生が、川端康成に挑むということで、高橋一生演じる島村と奈緒演じる駒子の本音を隠して駆け引きし謎をかけながら相手の本音を探る会話シーンでの演技合戦に前半部分は、惹きつけられた。
駒子と行男と葉子の謎めいた関係を高橋一生演じる島村が探る川端文学版「岸辺露伴」っぽいミステリーや駒子と島村そして駒子と行男の恋の顛末が明らかになっていく展開は、クールな高橋一生の演技と魅力もさることながら静かに耐えていながら情熱を内に秘めた雪国の女を演じる奈緒さんや森田望智さんの演技と魅力的なヒューマンサスペンスラブストーリードラマ。
daiyuuki

daiyuuki