Mayo

HEARTSTOPPER ハートストッパーのMayoのレビュー・感想・評価

HEARTSTOPPER ハートストッパー(2022年製作のドラマ)
5.0
最高に可愛らしくて、いつまでもいつまでも観ていたい世界。
1話が短く見やすい反面、あっという間に終わってしまい寂しくて、2巡したけど全く飽きない。何度でもきゅんきゅんできるし、どんどん好きになる。たぶんこのまま3巡目入ります!

ゲイであることでいじめられた過去を持つチャーリーが授業で隣の席になった一つ年上のラグビー部のニック。傷ついたチャーリーの心がニックによって癒されていく様子と、大らかでカッコ良くて人間として既に出来上がっていると思えるニックの、自分の気持ちへの戸惑いと葛藤、そしてそれを受け入れていく様子がとても丁寧に描かれている。

もう出会いの瞬間から好きでしょ?って感じのhiだし、そんなにイチャイチャしてたらすぐばれるでしょってくらい授業中とか学校の中でもラブラブな2人なのですが、それがほんっとに可愛くて幸せな気分になれる。
メッセージを何度も書いては消したり、返信が来なくて送受信?したり。あーわかるわかるって初恋を思い出す感じ。

イギリスの漫画原作ということで、随所にアニメーションが合成されていて(脚本も原作者が書いているし、キャスティングや様々なことに原作者が関わっているみたい)、これが本当に可愛い世界観なので、爽やかだし幸せな気持ちで観られる。葉っぱやお花が飛んでたり、ハートが出たり、手を繋ぐ時にビリビリって火花が散ったり。
heart-stopping momentになると2人の周りをぐるぐるっと囲むんだよね。さりげなくところどころに虹が出ていたり、細かい部分も素敵。
音楽も最高!

ラグビー青年なニックがただのイケメンでなく、イギリスっぽい紳士な感じで本当ハマった。アラフォーのおばさんが18歳にこんなきゅんとしてていいのでしょうか?!と思うのですが、ギルティープレジャー的な中毒性があるよニック。息子にはこんな青年に育ってほしい!
演じるキット・コナーは18歳ながら子役から活躍していて本当に演技が素晴らしい。
(「ロケットマン」のタロン・エガートン演じるエルトン・ジョンの少年時代を演じていたのがこのキット・コナー。子供に見えるけど当時15歳だったとか。素晴らしい才能の人です)
髪のかきあげ、無言のハグ、勉強する時万年筆使ってるし、もう色々たまりません。

チャーリーはナードだけど、足が速くてドラムやゲームも得意で、それがニックとの関係でも大事になってくる。
演じるジョー・ロックはこのドラマで演技を始めたらしいけど、繋がりそうな眉毛が最高にチャーミングで、来年公開のマーベル作品に起用されたというのも納得。
このドラマの成功は、ジョーとキットの相性の良さにもあるんじゃないかなと思う。

タオとエル、タラとダーシー、アイザック、ベンやイモージェンなど、周りのキャラクターもとても魅力的だし、何より演じている若い俳優たちの個性やタレントが素晴らしい。
こんな作品が思春期に存在していたら、私の価値観もっと広がっていたよね。と思うけど、LGBTQIA+に関係なく、全ての世代の全ての人にとって大切なドラマだと思うから、いま出会えて本当によかった。

青と黄色を基調とした学校や、教室の中の装飾も本当に可愛いし、それぞれのお家の部屋もおしゃれでかわいい。チャーリーのお家の玄関のステンドグラスが最高に素敵で憧れちゃう。

あと、大人があんまり出てこないのもこのドラマの良いところ。出てくる時は、サポート的な役割で登場する。チャーリーのパパや、ニックのママ、美術の先生。ニックのママはオリビア・コールマンだしね。2日間で全シーンを撮影したらしいけど、本当に素晴らしいんだよ。オリビアも素晴らしいけど、キットの演技も素晴らしいんだよ。こんな親子関係でありたいなっていう一つの見本のような。

とにかく一話一話がとても丁寧に、大切に作られている感じがして見ているこっちもすみずみまで楽しみたくなる世界。
シーズン3まで制作が決定していて、既にシーズン2の撮影に入っているとか。
本当に楽しみです。
Mayo

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