Mayo

パワーのMayoのレビュー・感想・評価

パワー(2023年製作のドラマ)
3.9
トニ・コレット主演と聞いて見ないわけにはいかない。
突然、若い女性だけが身体から電気を発せられる力を手に入れてしまった世界。男女の力が逆転した時、どうなる?
男女格差というリアルを、突然変異で女性だけが電気をビリビリ出せるっていうファンタジーで描く。ファンタジーなんだけど、男女の感じがめちゃくちゃリアルなので、色々考えさせられました。

世界のあちこちの色んな女性たちのストーリーがそれぞれで動いて行くので、序盤はなかなか話が進まない感じがあったけど、後半は一気に面白くなり、ラストは痛快でありシーズン2に繋がる驚きの展開もあり、とても面白かった!

男性がただやられているだけでなく、色んな人がいて色んな考えの人がいて…男性キャラもそれぞれ、なるほどねーというキャラ設定がしてあり、興味深かった。
でも、女性が力を持って反発する気持ちは分かるけど、パワーを手に入れたトニ演じるマーゴットの娘が「これで夜道でも背後から襲われる恐怖を感じないで生きていける」って話したことが、全て。そんな力、私も欲しいって思った。




印象に残ったところメモ↓

第1話
・パワーを得る女性たちを真ん中に据えたカットが多く、印象深い。
・嫌なやつな設定のマフィアのパパが「彼氏もできるかもよ?もしくは彼女?分かんないけど」という台詞が海外っぽくて良いなと思う。

第3話
・一気に面白くなる!
・学校にこんなにいたんだ?!となり、力の広がりが描かれる。
・修道院の美術、衣装、かなり好きな感じです。修道院で少女たちが暮らすって、きちっと揃ったクリーンな印象で描かれがちだけど、海のそばで色んな色なんだけど色褪せた感じの色合い。めちゃめちゃ良い。
・最後、発表した時本当かっこいい!トニ・コレットの真骨頂ってかんじ。
「女性の身体について知らされないまま生きてきました。もう終わりにしよう!」って宣言が素敵すぎた。めちゃくちゃフェミニズム作品。

4話
・サウジのデモの描写にグッとくる。

5話
・娘から母へパワーをうつすところ。力がみなぎる様子が快感にも見え、トニ・コレットの表情がとにかく最高だった。そこから別の世界でもたたみかけるようにうつしあいが始まる伏線回収の気持ちよさ。
パワーを持つことでどんな気持ちになるかっていうのは現実的でいい。

8話
・冒頭、最後の晩餐を思わせる長テーブルのカットが秀逸。
・シーズン2に向けて、動画からそれぞれがつながってく?
・別々の場所でパワーを手に入れた女性たちのストーリーが、最終的にみんな家族の物語なんだなぁと思い、グッときた。
・国の違いや装飾の違いが素敵。


シーズン2まだ決定してないみたいだけど、絶対やって欲しい!
Mayo

Mayo