なっこ

石子と羽男―そんなコトで訴えます?―のなっこのレビュー・感想・評価

3.3
法律を武器に戦うヒロイン

彼女の強さ、正義感に、
こんなにも真っ直ぐ自分を貫いて、
依頼者に尽くせるヒロインに、私も救われた。

日々彼女のように戦っている人がいるのかと思うと私も頑張れる。そういうドラマに出会えて幸せな時間をもらえました。

割とすぐに羽男のペラいところは露呈する。石子は羽男の手の震えに気が付いて、スッと静かになる瞬間があった。彼女はそんな風に周りを気遣える優しさのある人。特に大庭くんの弟を尋ねたシーンでそれを感じた。家族以外の人とほとんどコミュニケーション出来ない彼のテリトリーに時間をかけて少しずつ近づいていく。その時間の掛け方、空間を共有して自分の存在に慣れていってもらう、一番焦りたい状況の時に、ここが一番大事と判断してじっくり頑張れるところが結果につながる。とても彼女らしくて素敵だなと思った。誰かに寄り添うって、言葉にすれば簡単だけど、なかなか出来ることではないし、彼女は賢い上にそうやって言葉以外の振る舞いからもアプローチ出来る稀有な人。

男がふたりに女がひとり
そうなったら必ずどちらかを選ばないといけない、そんな決まりはないよね。恋も仕事もどちらも選んで進んでいけば良い。どちらも誠実に向き合えば両方手に入る、そういう三角関係を描いてもらえて良かった。プライベートと仕事でパートナーが違っても、どちらにも好かれて求められる彼女の魅力には何の罪もない。これまで多くの男はそうやってきたのだから、なんら問題はない。

声を上げる
一歩踏み出す

弱さになんの罪があるのか、強ければなんでも許される訳ではない

傷を抱えて生きている人により良い明日を用意するための法でなくて何になる

全編を通してそういう信念が貫かれていたように思う。
誰かの傘になりたいって表現は使い古されているのかもしれないけれど、仕事をする上でこれからも必要な心がけだと思う。お父さんのそういう優しさを受け継いでいくマチベンふたりの活躍がきっと続編では見られることでしょう。期待して待っていよう。

リーガルドラマは海外でも人気が高い。間違いなくこのドラマは海外の人からも見たいと思わせる内容のドラマだと思う。海外市場でもしっかり評価されて、続編を望む声をたくさん集めてもらって、良い循環でまた私たちの元に帰ってきてほしい。
なっこ

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