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忍びの家 House of Ninjasのkuuのレビュー・感想・評価

忍びの家 House of Ninjas(2024年製作のドラマ)
3.8
『忍びの家 House of Ninjas』
製作年2024年。
話数 全8話。
俳優の賀来賢人が原案と主演、そして共同エグゼクティブ・プロデューサーを務め、デイブ・ボイルによって製作された日本のテレビシリーズ。
主演の賀来賢人をはじめ、江口洋介、木村多江、高良健吾、蒔田彩珠、宮本信子、吉岡里帆が共演する。
シノビとして知られる忍者の一家が、家族としての絆を築き、忍のライフスタイルに戻ろうと奮闘する姿を描く。

伝説の忍者・服部半蔵の血を引く忍びファミリーの俵家。
優秀な“忍び一家”だったが、最悪な事件により大事な家族の1人を失った一家は、忍びであることを捨て、一般庶民にまじり平穏な生活を送っていた。
だが、国家を揺るがしかねない恐るべく事件が起き、陰謀も浮かび上がったことで、俵家を何としても忍びに復帰させたいBNM(忍者管理局)の指示によって、俵家は半ば強引に巻き込まれていく。

こりゃ千葉真一の『影の軍団』シリーズのリメイクっぽいし、サニー千葉のご子息、新田真剣佑か眞栄田郷敦は、続編が製作される暁には、ご出演願いたい。
欲を加えるなら、真田広之、黒崎輝、志穂美悦子なんか上忍が出てくれなら泪ながして観れるのになぁ。
扠、今作品『忍びの家』ですが、断っておきますが、上記の俳優さんは一切ご出演になってません。
このところ下火かな?なんて思てる『忍者現象』。
長年にわたり、そのアイデアは漫画、アニメ、映画、テレビ番組でその姿を発見してきた。
すでに数多くの作品がある中で、今作品は妙に新鮮に映った。 
最後の忍者一族と不仲家族ってのをミックスし、一族の各メンバーを共通の目標に向かって個々に突き動かすと同時に不仲家族の再生ちゅうコンセプトが難なく表現されている。
6年前に敵対する忍者風魔一族を始末した後、忍者の仕事を放棄した俵一家が、普通の家庭のように暮らしている。 
しかし、新たな忍びの脅威が現れ、より大きな陰謀が勃発すると、一家は家から出て戦うことを余儀なくされる。
今作品のストーリーは、家族の力関係からアクションシーンまで、目を見張るような展開の特徴をすべて備えている。
感情的なつながりもあり、人道的な観点からも興味をそそる。
山田孝之の教祖役も笑かしてはくれるがピカリと光ってた。
サスペンスが陳腐にならない一方で、ドラマは持続性があった。
今作品はミステリアスでダークな雰囲気の中で、人々を魅了し続ける。
洋子役の木村多江が魅力的やったし、眉なし“あやめ”を演じる仲万美の圧倒的な存在感あったなぁ。
彼女らは『忍びの家』で力強い演技を披露していた。 
高良健吾が演じる岳は強烈で燃えるようで、彼の表情の変化こそが、彼のキャラの包容力を変える。
この俳優さんは、ある特徴から別の特徴へと見事に変身していた。
んで、蒔田彩珠は凪を演じていたが、彼女は控えめな演技に磨きをかけ、人懐っこいカリスマ性を終始漂わせてたし、それが心を揺さぶってくれた。
邦画ドラマにしては迫力あるアクションシーンは、ただでさえ増えているサスペンスフルの袋にスリルを加えてくれた。
手による格闘は残酷で、殺陣は息をのむような迫力があった。
いくつかの追跡シーンは夢中にさせる描写もあったかな。
特に、忍びから連想されるキャラの素早い動きには惚れ惚れした。
まさに、現代版の『影の軍団』。
アクションの一番の魅力は、意外にもリアリズムに立脚しているとこ。
大げさな荒々しさや不条理さはなく、パンチやキックのひとつひとつが正々堂々としてた。
さらに、威嚇的なバックグラウンド・スコアが、特に不吉な雰囲気とともにこのシリーズを凶暴なものにしていた。
今作品はアクションとスリルばかりではない。 甘美で愛らしい場面もあり、家族の結束はメンバー間にある種の仲間意識を生んでいる。
ソウルフルな雰囲気は、バックに流れる陽気な音楽によってさらに助長され、曲のほとんどは優しく穏やかやけど、今作品シリーズを助けるテンポの良さがあった。
そしで、今作品の撮影は何ちゅうても巧みやった。
レンズの後ろにいる人々は、ショットの連続性を維持するために称賛に値する仕事をしたと思います。
フラッシュバックの切り替えは巧みにパンされ、計画されてたし、トランジションも見事やった。
あ、そうそう、賀来賢人は、今作品では結構仕上がった肉体を披露してた。
彼が演じている晴の要求に従って、身のこなしを整えたんやろな。
彼の制限された態度は、彼の演技の際立った高ポイントでした。
甘く、控えめで、愛想のいい彼の描写は、役に信憑性を与えていたし、演技を楽しみ、プロットデザインを見事にこなしていた。
無表情でありながら、その場その場のエッセンスを的確に表現していました。
また、宗一役の江口洋介は、忍者ファミリーを率いるのによくやっている。
棟梁らしかった。
彼がもたらす微妙な感傷的価値のおかげで、彼と深いレベルでつながることができた。
雑誌『ムー』の記者、可憐役の吉岡里帆も結構印象的やった。
気骨のあるジャーナリストである彼女は、親しみやすい表情を保ちながら、フレームを自在に操ってたし、彼女の断固とした個性が『忍びの家』の魅力を高めていた。
俵家の末っ子、家族の秘密を唯一知らない好奇心旺盛な元気な男の子を演じる番家天嵩は全キャストの中で最もほのぼの系キャラ。
陸を演じるこの小さな子供は、その愛らしい演技で笑顔にさせてくれる。
時々、プロットは残酷になりすぎるが、その一歩手前で止まっている。 
物事が暗くなりすぎたり暴力的になりすぎたりするたびに、製作陣がレバーを作動させ、陸を登場させてるように感じられる。
さらに、中盤で時折起こる段差がこのシリーズの妨げになってた。
それは、予測可能性のわずかな跡が現れ始めるとき、ほんのわずかやけど。
今作品は個人的には邦画ドラマのベスト番組のリストに入るかな。
アクション番組のファンなら見逃す理由はない。

※各エピソードあらすじをNetflixから抜粋し参考までに記載しておきますが、多少ネタバレに抵触してますので、お気になされる方はお気をつけ下さい。

1 The Offer - 指令-
55分
仕事帰りによく顔を合わせる謎めいた女性に恋心を抱く俵晴。
一方、晴の父親が経営する酒造には、経営難を脱 するための思わぬチャンスが舞い込む。

2 The Trail -痕跡-
52分
可憐とともに告発者の自宅を訪ね、部屋の中を調べる 晴。
その頃、俵家の中には普通の生活から離れることを 考え始める者も出始め....

3 The Flower-幻花-
53分
それぞれ別の任務を決行する晴と陽子は、思わぬ事態に見舞われる。
いたずらを繰り返していた凪は、厄介な人物に目を付けられる。

4 The Resurrection -復活-
52分
長い間抱いていた疑念を晴に打ち明ける可憐。
一方、電話口で告げられた言葉にショックを受けた壮一は、大き な葛藤に苦しむことになる。

5 The Confession -告白-
51分
家族の秘密を探り始める陸。
奇妙なカルト集団である元天会に関する情報を得た俵一家の脳裏に、6年前の悲劇がよみがえる。

6 The Stranger - 異人-
55分
思ってもみなかった人物と再会を果たした俵一家は、さ らに多くの疑問に直面する。
恐ろしい陰謀に少しずつ近づいていく壮一と陽子。

7 The Trade-取引-
53分
可憐の命を救うため、浜島と取引をする晴。
その頃、自宅にいた陸と凪は、祖母とともに大きな危険に立ち向かう。

8 The Eclipse - 日蝕-
54分
敵の総攻撃を前にしてひとつになろうとする俵家。
日食が終わるまでに、家族、名誉、そして多くの命を守りきることはできるのか。
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