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きのう何食べた?のkuuのレビュー・感想・評価

きのう何食べた?(2019年製作のドラマ)
4.0
『きのう何食べた?』
製作年2019年。
全12話。各30分
几帳面な弁護士・筧史朗と、人当たりの良い美容師・矢吹賢二の2人が2LDKのアパートで暮らす毎日を、食生活メインに展開する物語。
主人公2人はゲイのカップルであり、メインの食生活以外にも、ゲイが抱える諸事情や、筧家を舞台にしてゲイの息子とその両親がどう向き合うかも描かれている。
基本的に毎回一話完結してる。
登場人物たちは実際の年月の進みに合わせて年をとっていく。
ストーリー内に於いて、毎回史朗の調理のシーンに費やしており、それが話の本筋と密接に関わっているのが特徴。
原作やと料理のシーンもほとんどレシピ本同然の詳細な描写があり、食材や調味料の代用は何がいいかなどのアドバイスなども折り込まれている。また、原作には作品内に登場した料理のレシピも掲載されている。

あらすじ
シロさんこと筧史朗と、ケンジこと矢吹賢二の2人は、史朗の部屋で同棲するカップルである。
ゲイであることを隠しながら弁護士として働く史朗は、慎ましいストイック気味の倹約家であるが、きりっとした男前の見掛けによらず優柔不断な一面も持っている。将来に備えた家計管理の一つとして2人分の食費を月2万5千円(後に3万円)に収める事を目標にしながらも、仕事は最小限に定時で切り上げてまで2人の食事をつくることに喜びを感じている。
片や、ゲイであることを隠さず美容師として働く賢二は、自分の『愛』に一途なロマンティストでありながら見た目に反して自分に厳しい一面も持っている。
そんな2人が、お互いの価値観の違いやゲイ・カップルである事ゆえの葛藤と向き合いながら、2人で一緒にいることの意味を確かめ合って絆を深める姿を食を通して紡ぐ物語。

🎼毎度毎度と寄ってって~♪
あなたの心捕まえて~🎵
きのうの晩は何食べた~ 
今夜のおかず何しよか~ 
♪ナ ナカ ナカ ナカ ナカムラ屋~

作中、主人公が訪れるスーパーで流れる曲。
一度聞いたら、耳から離れないフレーズ。
今タイムリーでシーズン2がやってるとかで、何気に今作品シーズン1をアマプラで見始めド・嵌まりしました。
バイオレンス・クール役の多い西島秀俊とワイルド・ザ・イケオジ内野聖陽がW主演で男性カップル役の熱演は観終えたとき想像以上に真摯に向き合う彼らの役者魂に脱帽のほかなかった。
他の共演陣にも真摯な演技に大注目できると思います。
几帳面で倹約家の弁護士・筧史朗(通称シロさん)と、その恋人で人当たりのよい美容師・矢吹賢二(ケンジ)のクスッと笑える場面あり~の、また、涙あり~のの同居生活を中心に描かれる本作。
シロさん役には西島秀俊が、その恋人ケンジ役には内野聖陽が扮し、バイオレンス刑事ドラマや白熱医療ドラマで見せる緊張感溢れる表情とは打って変わって、ほんま仲睦まじい男性カップル役を茶目っ気たっぷりに演じていた。
シロさんとひょんなことから知り合い、同じ同性愛者としてケンジと親交を深めていく小日向大策役には山本耕史がまた笑かしてくれる、小日向が『(僕にとっては)ジルベールみたいな美少年』と語る汚い髭面の恋人・井上航役を磯村勇斗が演じている。
原作でも人気の高いと云う小日向&航のカップルが、シロさん&ケンジと繰り広げる可笑しくもドキリとさせられるやり取りを繰り広げていく。
そのほかにも、田中美佐子もエエ味だすシロさんと食材シェアするご近所の主婦役で、マキタスポーツはジローが働く美容室のオーナーなど、実力派俳優が、バラエティに富んだキャストが集結しててシロさんとケンジの日常を彩る。
扠、今作品は、よしながふみによる大人気コミックを、西島秀俊と内野聖陽のダブル主演で実写化したテレビドラマである。
2019年4月クールにシーズン1、2020年元旦に正月スペシャルドラマが放送され、2021年11月に公開された劇場版も大ヒットを記録。
遅咲きながらこの度、シーズン1観終えました。
そして現在、2023年10月クールからは、ついにファン待望のシーズン2がスタートしてるとか。
食費を抑えてバランスのいい食事を作ることに真剣なシロさんはどうも小生に似ているのでかなり感情移入した。
1話読み切りの原作コミックに合わせ、ドラマ版も1話30分で完結するスタイルだが、どの回も原作コミックの巻を跨いで、絶妙なバランスでセレクトされた複数のエピソードで構成されているし、サクッと観ることがでしました。
また、小生は毎日、可能な限り自炊をしているので、ストーリーや劇中に登場する料理は(決してこ難しく高価な食品を使ってない所が庶民的)必見だったし、それを含め、原作に忠実でありつつ、さらにもう一歩、キャラの内面にグッと踏み込んだセリフを加えるといった、さりげない演出が秀逸やと思えました。
ストーリーはゆったりとしたテンポで進み、各エピソードのほとんどは夫婦の日常で起こる小さな事件を扱っているがゲイである故に起こりうる問題も含めてるので捻りは効いてました。
ドラマにはロマンス、日常ドラマ、そして何よりもコメディが盛り込まれており、日常系ドラマをあまり好まない人でも楽しめると思います。
加えて、コメディは大げさでなく、現実的なシチュエーションがユーモアを引き立てていた。
ロマンスも独創的で、現実的で、甘い瞬間があちこちに現れるが、そうそうあるものではない。
しかし、ここでの本当の楽しみは俳優陣の演技かな。  
主役の2人は、よくできたキャラとしてだけでなく、演技面でも素晴らしかった。
他の登場人物もなかなか面白かった。
さらに、食事のシーンは見事に作られ、楽しい方法で表現されていたので、個人的にはスペシャル版と劇場版、そしてシーズン2は観るのが楽しみです。
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