バカリズムの見事な脚本と演技力確かな俳優陣が織りなす2023年第1期ドラマの最高傑作。
“人生やり直し”テーマで何度も繰り返すドラマの特性上、どうしても中盤がダレる。そこで仕掛けをしっかりと準備していたバカリズムの勝利。
安藤サクラ、夏帆、木南晴夏のいつもの3人メンバーの会話シーンは自然すぎて本当に聴き入ってしまう。
ほか、染谷将太、市川由衣、水川あさみ、志田未来と脇も良い役回りを果たし、塚地武雅や近藤春菜ら芸人の使い所も抜群。
コント芸人がまたもやドラマで真骨頂を見せてくれた。
▼Twitterに投稿した各話短評
◆ 第1話
“2周目の人生スタート”
突然人生の終幕…新しい人生を歩むか、それとももう一度やり直すか。
「徳を積む」ための挙動が全て悪い方向に進んでいるようにしか見えない。バカリズム脚本ならではの独特の会話のリズムが心地良くそれでいて面白い。
◆ 第2話
“あの人の未来を変える”
2度目の人生。オオアリクイにならないためにやり直しをして徳を積む。
何でもかんでも上手くいくわけない。そんな絶妙なリアル感を脚本で表現したバカリズムの妙技。福ちゃん、それとも大嫌いな先生、どちらの未来が変わる？
◆ 第3話
“1周目で死んだ日”
2周目の人生は薬剤師になり順調な滑り出し。前回と同じ年齢まで駒を進めてきた。そこで初めての展開、玲奈との久しぶりの再会だ。
何と彼女の彼氏がこれまた想定外の人物。さぁ麻美どうする！？
黒木華のパンチの効いた演技最高。
◆ 第4話
“そういう運命”
人生3回目はまわりまわって2回目のやり直しが意味なくなるわけだ。同じ道を辿らない限り。今回はテレビ局に入社し、テレビドラマの製作裏側がとても楽しく見れた。
しかし三田先生を再び助けることになるとは。次回はあの不倫か。
◆ 第5話
“徳を積み直す”
人生3周目、テレビ局でプロデューサーのチャンス。そこで思い出した2周目の徳。爺ちゃんの薬、福ちゃんの離婚、玲奈ちゃんの不倫…特に玲奈ちゃんの不倫は仕事が薬剤師でないため難易度高め。
ROUND1店員の佐藤玲ちゃん可愛かった。
◆ 第6話
“救世主”
麻美プロデュースドラマがついに放送！人生を何度も繰り返す主人公は自分がモデル…しかしまさかの人生4周目突入。
福ちゃんをドラマで起用したりと新しい徳も詰んだと思いきや、これまでで最短の人生。マンネリしたところで新展開。
◆ 第7話
“変わりゆく日常”
人生4周目で人生100年以上を経験した麻美。学年トップも経験し医学部へ。
水川あさみの登場が作品にアクセントを持たす。
しかし徳を積むという行為…彼女は他人の人生を侵害してるようにしか見えないのは僕だけだろうか。
◆ 第8話
“ずっと一緒”
マンネリしそうな展開から真里の登場により見事な展開へ。
麻美視点から真里視点、そこで明かされる真実とは。仲良し3人組は実は4人組⁉︎
人生は徳を積むためではない。善意で徳を積まねば意味はないのだ。みんな幸せになってほしい。
◆ 第9話
“最後の人生”
麻美&真里、最後の挑戦。
人間に生まれ変われる来世を投げ打って親友2人の命を救おうと麻美は人生5周目を決意。想いは真里も同じだった。
最後だから噛み締める一つひとつの出来事。4人が揃う終盤のシーンは思わず涙。次が最終回！
◆ 第10話
“帰る場所”
何度もやり直した。それでも次が正真正銘の最後。彼女らは親友を救うため犯罪にまで手を染めるのか。
人生は偶然の連続。これまでもそうだった。全ては彼女らが自分たちを犠牲に親友を救おうと思うその心が導いた結果。素晴らしかった。
