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高校入試のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

高校入試(2012年製作のドラマ)
4.7
県立橘第一高等学校(略称:一高)は例年の2倍に上る東京大学合格者を10名輩出している、 地元ではその名を知らない者はいない有名進学校。
この地域では東京大学に進学するよりも一高に合格することがより難易度の高い目標であり、卒業後にたとえ三流大学に進学しても一流大学へ進学した者より学歴が上に見られる傾向がある。
入試前日、過去のトラブルを教訓に教師たちが準備に追われる中、
「入試をぶっつぶす!」と書かれた紙が各教室の黒板に張られていたり、坂本の携帯電話が盗まれ、2年B組の黒板の上に隠されていたりと不穏な出来事が相次ぐ。
同じ頃、インターネット上の掲示板では、ハンドルネーム「名無しの権兵衛」と名乗る人物が宣戦布告をしていた。
湊かなえが、オリジナルの脚本を書き、ドラマの放送後に小説版を発表するユニークなスタイルが話題になった学園サスペンス。
地元では有名な進学校の入試で、様々な試験を妨害するトラブルが勃発し、さらに採点中にもトラブルが起こり、さらに学校のネット掲示板で入試でのトラブルなどが描き込まれ、親や入試の参加者や教師が不審な行動する中、教師は事態収束に動きつつ犯人探しを始める展開の中で、教師や入試の参加者や高校入試で人生が狂った者の事情が浮かび上がりつつ真相が明らかになる展開は、教師同士の対立や保身など教師らしからぬいやらしい本音や事情が剥き出しになる湊かなえお得意のイヤミス要素がより濃厚で、真相が明らかになるクライマックスでは「教師は生徒ほど高校入試に向き合っているのか?」という重い問いかけと「火種が残ったまま」のような気持ち悪さがあり、「告白」より地味だけどリアルな分だけイヤミス要素濃厚な学園サスペンスドラマ。
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