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JIN -仁- 完結編のmatchypotterのレビュー・感想・評価

JIN -仁- 完結編(2011年製作のドラマ)
4.8
シーズン2、完結編。
TBS、いや、日本のドラマ史上に確実に残る名作。

江戸末期にタイムスリップした外科医の南方仁。
現代の医療知識を持ち、周りに不信がられながら、まっすぐに目の前の人をただただ助けながら。

この時代ではあり得ないアイデアと技術で苦難を乗り越え、坂本龍馬、勝海舟、西郷隆盛、色んな歴史上の傑物と出会いながら。

歴史の修正力と戦い、自分の存在価値に苦悩し、そして、自分の運命、医者という職業のあるべき姿と向き合う。

彼の人柄、直向きさ、優しさに心を打たれ、仲間ができ、敵対組織すらも一目置き、“仁友堂”ができ、江戸の街に馴染み、日本津々浦々を移動し医療行為を行い、普及する。

満足いかない環境や道具、しきたりや作法、身分の違い。妬み、諍い、悩み、争いは絶えず。

南方仁本人も諮られ、罪を問われ、牢に入れられ、虐げられ、拷問されたり、刺客に命を狙われる。

この時代では、夜道も提灯無いと歩けない、ペニシリンも満足に運べない、レントゲンもなく、、、、金もない。

常にどこでもいつでも体1つと自分の医療の知識と志と強い意志だけで。
色んな悲しみと、死を乗り越えて、、、。

原作のコミックも最高だったが、これはこのドラマにしかないストーリー、シーンも含めて、最高のTVドラマ。

TBS開局60周年、ダテじゃない。

たった1人の得体の知れない謎の医者が、ダイナミックで過渡期の江戸末期の歴史のど真ん中で、歴史に触れ、豪傑たちの生き様を覗き、彼もまた歴史上の豪傑たちに彼にしかできない一石投じる。

そこにいる誰もが描けない道を作る。一歩一歩。そこにいる周りの人たちに支えられながら。

南方仁と周りの人とのコミニケーションや出来事を通して築かれる誰もが成し得ない新たなページ。

歴史スペクタクル×タイムスリップ×医療ドラマ。大傑作。
この壮大な南方仁の“ループ”、伏線の大回収、、、野風と咲が紡いだ“奇跡”、まさに、鳥肌。

やっぱりこの内野聖陽の坂本龍馬、すっかり今の自分の坂本龍馬像になっている。この龍馬、大好き。

映像の制作技術が当時より進んでたとしても、今同じものを作るとなっても作れるわけでもなさそうな熱も感じる。

そう言う意味でも、話の面白さだけでなく、色んな意義深さや圧倒的な迫力、雰囲気、魂を感じざるを得ない。


F:1801
M:8059
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