daiyuuki

ハゲタカのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

ハゲタカ(2007年製作のドラマ)
5.0
バブル崩壊後、“失われた10年”と呼ばれる長いトンネルの闇に包まれていた日本。そんな日本経済界で、外資系のファンドマネージャーとして暴れ回る男鷲津(大森南朋)と、その男に敢然と立ち向かうエリート・バンカー芝野(柴田恭兵)の“日本買収”ビジネスを巡る野望と挫折を軸に、真山仁のビジネス小説を元に描いた経済エンタテイメントドラマ。
★『第33回放送文化基金賞』本賞、『第44回ギャラクシー賞』優秀賞・マイベストTV賞グランプリ、
『第6回放送人グランプリ2007』特別賞 受賞、第59回イタリア賞(シーズンドラマ番組部門)受賞

不良債権を抱えた企業の買収と不良債権処理をめぐる、外資系ファンドマネージャーの鷲津と大手銀行の不良債権担当の芝野の、不良債権を抱えた企業を買収し切り売りするか不良債権を抱えた企業を再建するかの死闘、特にサンデートイズの買収をめぐる終わりなき入札合戦のしのぎを削る駆け引き、日本の技術力の保持と企業再建のために命を懸ける鷲津と芝野の贖罪と再生が、印象的。
「経済用語が分からなくても楽しめるように、仕事に信念を賭けた男たちのぶつかり合いを描く」と開き直った大友啓史ディレクターのけれんみのある演出、大森南朋や柴田恭兵や松田龍平などの演技派俳優の骨太な演技、日本の閉鎖的な経済風土に絶望した鷲津と日本の技術力などに希望を託す芝野のぶつかり合いを軸にした仕事に信念を賭けた男たちの熱いヒューマンドラマ、骨太な経済ドラマとして楽しめる。
「今からこの腐った日本を、買い叩く、買い叩く、買い叩く!」
daiyuuki

daiyuuki