Pewterspoon

女王の教室のPewterspoonのレビュー・感想・評価

女王の教室(2005年製作のドラマ)
4.2
放送当時から賛否両論があった問題作。

阿久津真矢は生温い環境で育った子ども達に社会の厳しさや他人の痛みを教えたい、ということは劇中の登場人物の多くは理解し、また視聴者も理解できるような脚本・演出になっていたと思う。

子どもが味方についてしまえば正義とも取れなくないが、最終的に阿久津先生は教壇から退場させられているので、方法論についてはアウトとなっている。

この作品は解決策まで提示していない。問題提起まで。阿久津先生が教えたかったことをどうやって子どもに教えるべきか、大人に向けられた作品のような気がする。しかも、何気に親が子どもに向き合っていなかったり、きちんと何が正しいことで悪いことなのか教えていなかったり、阿久津先生に簡単に丸め込まれたりしているので、大人のだらしなさが阿久津真矢という教師を生み出したということにも気付かされた。

もちろん、虚構を通して阿久津先生の考えを受け止めた子どももいたと思う。


阿久津真矢という現実離れした人物ではあるものの、演じた天海祐希さんには出立ちから演技まで圧倒的な説得力があった。