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結婚相手は抽選でのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

結婚相手は抽選で(2018年製作のドラマ)
4.7
少子高齢化に歯止めがかからないことに危機感を覚えた日本政府は、苦肉の策として無謀とも思える策に打って出た。それが「抽選見合い結婚法」。互いの結婚相手を抽選で決めるというとんでもない法律が制定されてしまう。
その内容となるのは、[1]独身で子どもがいない25 - 39歳の男女 [2]対象年齢の人物から±5歳前後の人物を抽選で選ぶ [3]相手が好きになれない場合は2度断れる [4]3度断った場合は「テロ対策活動後方支援隊」に2年間従事する義務を負う(ただし医師・看護師など国家資格所持者は離島・僻地などで医療活動従事という例外も有り)。
システムエンジニアであり、オタク系の宮坂龍彦(野村周平)、抽選で選ばれた女性を1度フッている銀林嵐望(大谷亮平)、抽選見合いで宮坂と出会うことになる冬村奈々(高梨臨)、そして抽選見合いで銀林の相手に選ばれてひと目惚れされてしまう鈴掛好美(佐津川愛実)も国が制定した無謀な法律に振り回されることになる。この法律が制定されたことにより、世間は当然ながら紛糾。担当大臣となった小野寺由紀子(若村麻由美)も法律や家族、そして自分自身とも向き合わなければならなくなった。日本政府が少子高齢化に歯止めをかけるべく制定したはずの「抽選見合い結婚法」に人々は大いに振り回されていくのだが、果たして日本という国は"少子高齢化"という切実な問題と如何に向き合っていくのか。垣谷美雨の小説をドラマ化。
国が決めた「抽選お見合い」という機会で、「自分にとって添い遂げたい相手とは?」「自分にとって結婚とは?」という問いに向き合うそれぞれのキャラクターの葛藤がリアルで、特に潔癖症で人間不信の宮川龍彦のいじめられた過去や自分の弱さに向き合い葛藤しながら変化していく成長は、野村周平の丁寧な演技もあり共感出来るし応援したくなった。
結婚や自分の理想の相手について一緒に考えることが出来る社会派ラブサスペンスドラマ。
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