前作から4年後。
残念ながらほぼほぼ「出涸らし」のようなエピソードの羅列になってしまった感はある。

もちろん魅力的な「柏木家」の兄弟たちだが、前作でほぼほぼのことはやり尽くしているのは否めない。
あとは続編として、彼らの「その後」と、新しい「波乱」が提示される。

その点の取り組み、試みとして一家の「電信柱」である長男、達也（江口洋介）は今回ではトーンダウン。特段彼の物語はフィーチャーされない。
「家族以外のコミュニティ」への模索として本シリーズでは兄弟たちの恋愛が描かれる。
身体の不自由さを抱えた恋愛としての文也（山本耕史）のエピソード。性被害を抱えての恋愛としての小梅（大路恵美）のエピソード。前科者からの更生としての和也（いしだ壱成）のエピソード。
そして達也と雅也（福山雅治）と小雪（酒井法子）の三角関係の顛末。
残念なことにひとつひとつのエピソードは消化不良の感がある。
しかし、本作のテーマを考える上では重要で「宗教」あるいは「信仰」の代替としての「家族」は「ひとつ屋根の下」に閉じ込めることで完成していた兄弟たちにとって（あるいは達也にとって）、最大の成長はその家族から脱却した世界を知ることだ。
本作ではまさにこれまで「自分を傷つける者しかいない」社会から味方を探し出す物語に変わる。
残酷なのは、むしろそこから取り残され無力化されていく達也の方だったりする。

達也の求心力の低下によって俄然それを継承していく和也はシリーズの中でメキメキと覚醒していく。達也のぶつ一方的な説法に対して、当事者たちの声を代弁したり、自分自身の人生に対しても、兄弟以外の存在である美希（松たか子）やその弟の章吾（森田剛）の問題まで親身に接し解決に尽力するという活躍ぶり。

基本的にはあまり存在感が希薄というか、クールな存在という設定も含めて特筆することがない次男の雅也（福山雅治）も、最終話でようやくその「ひとつ屋根の下」という教義から解放された家族観に到達し、さらに自らの弱さや問題点に気付くという説得力を獲得する。

悲しいのは、そこでシリーズの中で実は「成長」の機会に恵まれることもなく、役目を終えてしまった達也の人生である。
彼は「自分の人生」にすら実は巡り会えずじまいだ。
ただ新たな「他人」の信者の真澄（黒田勇樹）を獲得する。

恐らく、脚本の野島伸司自体にそこまでモチベーションが見出せずドラマ化が進められたのだと思うほど、筆力のないドラマで正直「雑」な部分が多いのだが、それでも妙に投げかけられた歪さは前作以上で興味深かった。

続編も色々起きるよ🥵。

でもやっぱりいいなあ、この兄弟。
この家族に加わる松たか子、黒田勇樹、森田剛も意味あるポジションになっていて凄いなあと思う。

安達祐実が「家なき子」を経て凄味のある役者に成長してる😅。

オーラス、笑える。
紀香そんなに出てきません😂。

江口さんは本作でほんとイメージがガラっと変わったなあ。
「救命病棟」も面白かった。
Filmarksさん、主要キャストなのに名前がないよ😢。

え、夢オチじゃないの…！？

これは好みの問題だけど、1よりも恋愛に絡んだ話になっていき個人的にモヤっと。