daiyuuki

図書館戦争 ブック・オブ・メモリーズのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.8
関東図書基地で図書特殊部隊(通称・タスクフォース)に所属する笠原郁(榮倉奈々)は、検閲で取り上げられそうになった大事な本を取り返してくれた図書隊員を追って戦闘職であるタスクフォースとなった。
堂上班に配属され、鬼教官である堂上篤(岡田准一)の罵倒にもシゴキにも耐え、顔も覚えていない“王子様"を捜している。
なのに、なぜか堂上のことが気になり始めている自分に戸惑いも感じる日々。
ある日、郁は図書館で聴覚障害のある女子高生・中澤毬江(土屋太鳳)と知り合う。
毬江は堂上班の先輩・小牧幹久(田中圭)の幼馴染で、小牧にお薦めの本を教えてもらって読んでいるという。
毬江の中に小牧へのほのかな恋心を感じ取った郁。
その頃、図書館の窓口業務をする柴崎麻子(栗山千明)は、朝比奈修二(中村蒼)と名乗る学芸員の男性と頻繁に会うようになっていた。
麻子のことが気になっている手塚光(福士蒼汰)は複雑な心境だ。
そんな時、小牧が検閲機関である良化隊に突然身柄を拘束される。
小牧が毬江に薦めた本が障害者に配慮しておらず不適切だったというのだ。
理不尽な理由で小牧は連れ去られ、堂上や郁ら図書隊員たちは怒りを覚える。
有川浩の「図書館戦争」シリーズの映画第1作と2作の間の作品。
メインは、鞠江と小牧の恋。障害や年齢差のことがあり鞠江のことを妹のように思えなかった小牧と小牧を守るために自分の戦いをする鞠江の恋。
映画版第1作目で図書隊に入るきっかけになった王子様が堂上であることを知り複雑な気持ちの笠原と堂上の恋が、平行して描いている。
小牧に勧められた本を良化隊から守る鞠江の姿を見た笠原が、図書隊に入った初心に帰るくだり、記者会見で自分の気持ちを必死に伝える鞠江さんのクライマックスのシーンは、「表現の自由を守ることの意味」という「図書館戦争」のテーマが凝縮された名シーン。
鞠江を演じる土屋太鳳の眼と表情の演技が印象的なスペシャルドラマ。
daiyuuki

daiyuuki