mimitakoyaki

無法弁護士~最高のパートナーのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

3.8
2018年の作品ですが、今見るとヴィンツェンツォとの共通点が結構多かったです。

主人公の男女が弁護士で、相棒であり恋人でもあり、巨悪権力に挑むのはそのまんまだし、主人公達の弁護士事務所で働く人達は、もともとは地元のチンピラで、強引な闇金の取り立てなんかをしてましたが、それが仲間になっていって、それなりの活躍をしながら主人公達を支えていくのも、ヴィンツェンツォでいうところのクムガプラザの住人たちと似ています。

しかも、弁護士事務所で秘書として働いてたチンピラの妹役は、ヴィンツェンツォで質屋の妻だった役者さんでした。
主役はイジュンギとソンジュンギで名前まで同じだし。

ヴィンツェンツォと比べると悪役がまだこちらの方が常識的と言いますか、サイコ味がない分マシに思えます。
政官財に司法やメディアが癒着し、そいつらが金と権力で世の中を牛耳り、正義も法も通用しないというのも同じです。

こちらの「無法弁護士」の方はさらに、韓国お得意の、ずっと昔からの運命的な出会いと再会や、悲劇的な家族との離別も描かれています。
イジュンギがイタリア製のスーツを着こなすのもヴィンツェンツォと同じで、ヴィンツェンツォはこの作品からめちゃくちゃ影響受けてるのかなと思いました。

法廷での裁判シーンがもっと丁寧にスリリングに描かれていたらさらに面白くなったんじゃないかと思うし、いくならんでもいかにもヤクザな柄の悪いアンウジュが市長になるとか、それはないやろ…とも思いましたが、しかしながら本邦でも、犯罪者を排出しまくりの反社集団である維新の会とか、現役大臣が逮捕されたり元総理が自分の後援会員やお友達を公費で優遇してても、選挙になると実際に勝ってますもんね。
権力の犬 アンウジュと松井大阪市長と河村名古屋市長の反社三つ巴対決とかやったらええ勝負する気がします。

イジュンギはアクションもすごくてカッコいいし、ソイェジは「サイコだけど大丈夫」と全然違う雰囲気で、これまた魅力的だったし、アンウジュのすごい訛りとか、裁判長の表と裏のギャップとか、ヨムヘラン♡とか、キャストも良かったです。

なかなか楽しかったです。

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