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ドクロゲキ2の消費者のレビュー・感想・評価

ドクロゲキ2(2012年製作のドラマ)
3.7
・ジャンル
サスペンス/ホラー/オムニバス

・あらすじ
虚空に浮かび自分を捨てたかつての恋人タケルへの想いを語る女性、川口典子
今でも自分を想ってくれているか、何故一緒に暮らし続けられなかったのか
彼女は諸悪の根源について語り始める…
本作は彼女の様に奇妙な出来事に遭遇した人々を描く短編ドラマ集である

・感想
人気ホラーシリーズ「トリハダ」の2作目の姉妹番組として“後味の悪いサスペンス”を謳い文句に放送されたシリーズの2作目で最終作
今作のサイドストーリーでは前作や「トリハダ」シリーズと趣向を変えてやや現実離れした描写がされている

「トリハダシリーズ」は勿論のこと本シリーズも前作は徹底して胸糞悪く色んなツボを突いてくる内容が魅力的だった
なので今作もその延長線上にあるかな?と思って観たものの一部、“後味が悪い”というよりキモいだけだったりいまいちオチがはっきりとしなかったりというエピソードがあったりと少々残念な出来
具体的には第二話「知る。」は主人公の小学校教師が気持ち悪いだけだし第四話「さぐる。」はオチが良く分からなかった

そんな中でも人間の醜さや狂気を上手く表現した秀作もある
それが顕著だったのが第三話「変わる。」
どこにでもいる無邪気な小学生男児が親友の死後に取った行動がナチュラルにサイコパスでゾワッとさせてくれた
次点で良かったのが第六話「触れる。」
家事をワンオペで行う妊婦の妻が夫に歪な復讐をする様が妙にリアルでまさに“後味が悪い”
これから子を産もうという母がしているというのがまた厭さを引き立てる

他のエピソードは安直だったり先が読めたりという感じなので感想は割愛
サイドストーリーはこれまでの現実的なソレと違う演出でさえ無ければオチは人の醜さと恐ろしさを感じさせて悪くないかっただけに惜しい

「トリハダ」の系譜にある作品で残されたのは後は劇場版2作のみ
やっぱりそっちが原点なのでちゃんとゾワッとさせてくれる事を期待
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