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仮面ライダーのmaroのネタバレレビュー・内容・結末

仮面ライダー(1971年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★★☆

『仮面ライダー』シリーズ第1作目。
『シン・仮面ライダー』のために全話観たけど、これがすべての始まりだと思うと感慨深すぎた。。。

今から50年以上も前の作品なので、今観ると正直突っ込みたくなるところはたくさんある(笑)
もっさりしたアクションに、過剰な早回しと逆再生。
ただ、CGもない時代に手探りで特撮を作ろうと四苦八苦するスタッフさんたちのことを思うと、まさに努力の賜物だと思った。

基本的には1話完結型で(たまに2話にまたがることもあるけど)、ショッカーの怪人たちと戦う仮面ライダーたちの奮闘っぷりが面白いんだけど、放送期間が2年で全98話もあるので、随所に飽きさせない工夫を感じた。

これは事故があったから仕方ないけれど、第13話で本郷猛役の藤岡弘は一時戦線離脱、第14話から一文字隼人(佐々木剛)を主人公に据えるんだけど、変身ポーズがここから始まっただけでなく、女性キャストもショッカーたちと戦うことに。
必殺技も新しいものが適宜追加され、怪人たちも最後に爆発して死ぬだけでなく、元の人間の姿に戻ることもあった。
さらに、本郷猛が戻ってきてからは、仮面ライダー1号、2号の共闘もあり、当時の子供たちはかなり興奮しただろうなと思った。
とはいえ、一文字隼人のエピソードが多かったから、途中でこれが本郷猛がメインだということを忘れるほどではあった(笑)

あと、意外なキャストが出ているのも楽しめるポイント。
滝和也を演じた千葉治郎は、あの千葉真一の弟。
つまり、新田真剣佑や眞栄田郷敦の叔父さんに当たる。
そして、第14話から第39話までのレギュラーで当時20歳の山本リンダ。
第39話には当時22歳の鷲尾真知子が、第81話には当時30歳のささきいさおも出ており、なんかすごくエモかったよ。

ただ、一番気になるのが最終回。
最終話に近づくに連れて物語のテンションが上がってくるみたいなことはあまりなく、いつもとそんなに変わらないペースで進んでいたけど、いろいろ不自然でさ。
仮面ライダー1号、2号がおやっさん(小林昭二)たちを助けに向かうとき、ゲルショッカーの攻撃でダメージを受けて倒れ込んだはずなのに、その次のシーンではピンピンして敵のアジトにいたし。
最後のラスボスも勝手に自爆?みたいな感じであっさり死んじゃった。
せっかくの最終回なんだから、もっと派手なバトルをやってもいいのではって思うんだけど、まあ当時はあれでよかったのかな。

それにしても、子供向けの番組にしては、世界観はけっこうダークだよね。
アクションというよりは、ホラーやサスペンスの要素が強いし(ここらへん、『ウルトラマン』(1966)もそうだったけど)、ショッカーってけっこう人バンバン殺すからさ。
特に、溶けたり吸収されちゃったりして、もう復活の見込みがないシーンとか、自分が子供のときに観たらトラウマになりそう(笑)

そんなわけで、今や世界的人気を誇る『仮面ライダー』シリーズの第1作目ということで、日本人ならぜひ押さえておきたい作品でした!
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