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シークレット・インべージョンのmaroのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

いろいろヤバいな。。。
「これもう本当にどうなっちゃうの?」っていう謎しか残らない内容だった。

今回のドラマで題材となっているのはスクラル人。
MCUの作品では、『キャプテン・マーベル』(2019)に初登場したあの尖った耳を持つ緑色の肌をした宇宙人である。
性別年齢問わず、誰にでも擬態できちゃう便利かつ脅威になりうる特殊能力を持っている。

そんなスクラル人だけど、実は地球に100万人も密かに移住していたのだ。
もともと彼らはクリー人と長きにわたる戦争をしていて、そのクリー人たちによって住んでいた星を奪われた難民。
次の住める星が見つかるまで、地球人に擬態して平和に暮らしていたんだけど、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)が「住む星を探してあげる」という約束をいつまで経っても果たしてくれないから、一部の過激派が「地球もらっちゃおうぜ」と行動を起こすのが今回の騒動の発端である。

で、このドラマの見どころは、「誰がスクラル人か」ってこと。
彼らはそこらへんの一般人から政府の権力者に至るまで、あらゆる人間に化けている(なお、化けられたオリジナルの人間はすでに亡くなっているか、スクラル人の隠れ家の地下に幽閉されている)。
「え、おまえも?!」ってぐらいの重要人物までスクラル人だから、もう誰も信用できない。

そうなったときの人間は怖いもので、見境なしに殺そうとする過激な人まで出てくるもんだから、ある意味MCUの世界は荒廃しきった世紀末のような感じにさえなってくる。
しかも、こうなると後付けでいくらでも話が変えられちゃうんだよね。
過去のマーベル作品においても「実はあれスクラル人だったんだ」なーんて設定にしちゃえば、いくらでも話が覆りかねない。
ある意味チートすぎる設定で、SNSでは批判的なコメントもあった。
個人的にはそれはそれで驚きの展開を楽しめるかなとは思うんだけども。

なので、基本的にはサスペンス調の暗い話ではあるんだけど、最終回だけいきなり超絶アクション入っててびっくり。
フューリーって過去の戦いで流れた血液を採取してたんだよ、敵味方関係なく。
スクラル人に協力を仰いで。
で、その血液から抽出したDNAを体内に打ち込んで、スーパースクラル人を作ろうと目論んでいたのが、今回のメインヴィランであるクラヴィグ(キングズリー・ベン=アディル)。
そのDNAはあらゆる超人・宇宙人のものが混じっているから、1回打つだけで複数の能力を手にできる。
それが絡んだ超絶バトルが、もはやタスクマスターばりの"ひとりアベンジャーズ"みたいでさ、メッチャパワフルかつダイナミックなもんだから、最終回の後半だけが異様なバトルアクション映画(笑)

そんなわけで、おなじみのスーパーヒーローは出てこなかったものの、ユニバース全体に多大な影響を与えそうなスケールの大きいドラマだった。
この話、直接的には、この秋公開予定の『マーベルズ』と公開時期未定の『アーマー・ウォーズ』の2つの映画に繋がっていくんじゃないかなあと思う。
いろいろ謎も残ってるし、今回の騒動がどのように絡んでいくのか気になる。
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