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今際の国のアリスのEDDIEのレビュー・感想・評価

今際の国のアリス(2020年製作のドラマ)
4.0
何度も映像化されてきたデスゲームものでは屈指のクオリティ。さすがNetflix。第1話の引き込みから第3話の予想だにしない急展開、一時の中弛みはあるものの第7話の魔女狩りエピソードからはまたもや引き込まれる一気見必至のドラマ。

原作未読です。8話構成という気軽さもあり、一気見してしまいました。
しかも凄く面白かった。

一種のデスゲームということで、直近でいえば映画の『ザ・ハント』をも連想させます。『ザ・ハント』は富裕層の道楽を持ち込んだ完全なる殺し合いなのですが、本作はトランプの♠︎♦︎♣︎❤︎になぞらえて、それぞれで特徴が異なります。
もちろんこれは原作の面白さありきの設定ではありますが、実写版『キングダム』や『アイアムアヒーロー』などでクオリティの高い漫画実写化を手掛けてきた佐藤信介監督が撮っています。
しかもアクション監督が『RE:BORN』の下村勇二ということで、映像的にもアクション的にも高水準のドラマが完成しております。
これは地上波の民放ドラマには真似できない映画レベルのドラマクオリティということで、一見の価値ありです。

また、キャストも豪華で、主人公のアリス役は『キングダム』の山﨑賢人、ヒロインのウサギ役は土屋太鳳という若手人気俳優陣。SNS界隈では土屋太鳳のタンクトップ姿が話題にもなっていますが、私は勝手ながらタンクトップたおたおと名付け呼んでおりました。
クライマー女子高生という設定なだけあって、彼女が本格的に登場する第2話以降からはクライミングアクションが実に見応えありです。

さらに脇を固める俳優陣がまた魅力的で、アリスの親友の1人カルベ役を町田啓太、もう1人チョータを森永悠希が演じています。町田啓太は金髪のヤンチャ野郎な雰囲気ですが、もう色気ダダ漏れで男の私も見惚れてしまったほど。
彼ら3人の親しい掛け合いがとても心地良いが故に、第3話はかなり辛い描写となりました。絶望と物語の求心力ともなった必見の回です。

この第3話があったからこそ、ありがちな都合主義になることなく、常に先が読めない構造になっていたのは素晴らしいのひと言。
第3話で一気にボルテージが頂点に達したために、そこからやや停滞感もあったのですが、ここからまた魅力的な新キャラが次々に登場していきます。

個人的なお気に入りはチシヤ役の村上虹郎、クイナ役の朝比奈彩、アン役の三吉彩花、ラスボス役の栁俊太郎です。
チシヤの知的かつ正体不明なミステリアスな感じがとても良くて、クイナは9頭身と名高い朝比奈彩だからこそのプロポーションを存分に活かしたアクションが素晴らしかったです。

第3話が素晴らしかった一方、もう一つ盛り上がった第7話の魔女狩りエピソードでは、クイナとラスボスの格闘ゲームさながらのアクションシーンが最高にアガりました!クイナは今後ももっと見たい魅力的なキャラですね。

主催者であるでぃいらぁ側の正体が最終的に明かされるのですが、これは次のシーズンにも期待が高まります。
今観ておくべきドラマと言えるのではないでしょうか。
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