いよら

ディア・マイ・フレンズのいよらのレビュー・感想・評価

ディア・マイ・フレンズ(2016年製作のドラマ)
4.2
ノヒギョン脚本作品好きなので、いつか見よう、と思っていて、やっと見れました。

主人公はハルモニ、ハラボジたち。
彼女たちの友情物語です。

熟年離婚、熟年の恋愛、金銭問題、病気、認知症、親子関係なと、色んな問題が出てきます。
それを特別なこととしていない、っていうのがやっぱりこの脚本家の好きなところです。
幾つになったって、集まれば夫の文句を言い、子供の不満を言い…。はじめは口がうるさいなぁって思う人たちばっかりなんですけど、だんだんとそれぞれのキャラクターに愛着が湧いてきて、どの登場人物も愛おしくなってきます。

シン・グさんが演じるソッキョンssiなんかはその典型。妻に対して文句を言い、お金にはガメつく、女を卑下し、自分では何もしない夫。全部妻任せです。それを当たり前だと思っていて、不満ばかりをず〜っと言い続けている。でも、そんな夫もある出来事から自分のことを見つめ直して変わっていくっていうのが良かったです。ラストの方は奥さん大好きな夫になってて可愛かったです。
それ以外のキャストの方も名優が勢揃いです。
キム・ヘジャさんは『まぶしくて』を彷彿とさせるような品の良いハルモニを好演してました。天然で可愛いんですよね。ナ・ムニさんはこういうちょっと口は悪いけど、情に厚い人物が本当に上手い!コ・ドゥシムさんもいいオンマでしたね。ちょっと愛が重かったけど。ユン・ヨジョンさんはアカデミー女優ですからね、さすがですよ。でもハルモニ感というより、懸命に生きてる女性っていう雰囲気で今までとまた違って素敵!
そして個人的に、パクウォンスクさんが今まで演っていた彼女の役のイメージと全く違ってとても良かったです。実は彼女自身がそういう感じなんじゃないかなと思えてきました。役柄が女優さん(しかも嫌な姑とかをよく演る)だったから余計にそう感じたのかもしれません。

そして数少ない若者世代?で出演のコヒョンジョン。コヒョンジョンは正直ちょっと苦手なんです。でも今作ではちょっと自分勝手なところもあるけど、可愛い部分も持ち合わせてて、今までの役のイメージと違って良かったです。そして、その元恋人役がチョインソン(特別出演枠)。この役カッコいいです!スロベニアにいる設定なので基本は画面越しでのリモート出演(笑)でも、ここぞって時に言うセリフや行動、そして駆けつけてくれた時とかカッコよかった!なのにそれを素通りするワンってどゆこと??となったけど…。彼の抱える事情は切ない。別れたのはそんな理由かぁって思っちゃった。でもまぁ実際は大変だからなぁ。。
あとイグァンスやソンドンイルなどのおなじみメンバーもいい味出してました!ソンドンイルは嫌な役でしたけどね。グァンスはグァンスっぽくていい!(これ演ったから『ライブ』の主役に抜擢されたんだもんね)チャンヒョンソンもちょい役で出てて、いい感じでした。


長くなりましたが、
生きていくってことは一筋縄じゃいかないし、美談ばっかりじゃない。人生はマクチャンドラマっていうのも、ある意味そうなのかもしれないなぁなんて思いました。
でもそれを笑い合える仲間がいるっていうのが素敵ですよね。
老いっていうのはみんな平等に訪れるものだから、そんな時に笑って、自由に生きていけたらいいなと思えるドラマでした。
あと、親のことについても考えちゃいました。仕事柄、年配の方と関わることが多いし、いつ病気になってもおかしくないんだよな、と思うんですが、親についてはなんかリアルに考えられてないです。なんか自分の親はそうならない、みたいな。。でもそんなことってないんだよなって改めて考えさせられた気がします。
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