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ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.7
ミステリー作家・若竹七海の「女探偵・葉村晶」シリーズを初めてドラマ化。ミステリー専門書店「MURDER BEAR BOOKSHOP」のバイト兼書店オーナーが冗談で始めた「白熊探偵社」の調査員として働く葉村晶を、シシド・カフカが演じる。“世界で最も不運な探偵”な晶(シシド・カフカ)が災難に巻き込まれながら事件を解決に導く姿を描く。
ミステリー専門書店のバイト兼探偵のハムラアキラは、4姉妹の末っ子として家族の厄介者の珠洲(MEGUMI)の面倒を押し付けられみそっかすとして家族に冷遇され育ち、親と縁を切って孤独に生きてきたことから、世間の価値観に懐疑的で誰とも馴れ合わず生きてきた。だからこそトラブルに巻き込まれる依頼人たちを見捨てられず、調査の中で傷だらけになることもある。
姉の珠洲がハムラアキラに「今までのお詫びに」と誘った旅行とハムラアキラの身分証を持つ死体の謎「トラブルメイカー」、7年前に自殺した親友の真相を明らかにするように依頼されたハムラアキラが踏み込む女同士の友人グループの闇「わたしの調査に手加減はない」、「何者かに狙われている」というフラワースタイリストの不可解な事件の周囲を暗躍し人の悪意を増幅させ死に誘う「濃紺の悪魔」の底知れぬ闇「濃紺の悪魔」、女子高生失踪事件のおぞましい顛末「悪いうさぎ」など現実の闇を反映したおぞましい事件に踏み込んでいくハムラアキラの事件の真相を暴く妥協しない容赦ないハードボイルドなクールでタフであるけど、事件の犠牲になる依頼人や関係者には不器用な優しさを向けるハードボイルド・ヒロインに、クールな中に優しさを秘めたシシドカフカがドハマりしている。
スタイリッシュな映像や音楽がクールで、ぜひ続編が見たいハードボイルド・サスペンスドラマ。
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