郊外にそびえ立つ新生病院。 先代から2代目に引き継がれた頃は、産婦人科を母体に総合病院として地域に根付いた医療を志し人々から愛されていた病院だったが、ある事がきっかけで衰退していく。 この病院の産婦人科で看護師をしている今泉菜央(森田望智)がいつものように勤務していると、故意に救急車に轢かれた妊婦・英子(小倉優香)が緊急搬送されてくる。その妊婦は、手首を自傷していたうえ、所持品もない身元不明患者だった。河本潤一郎院長(羽場裕一)の婿で医師の河本秀明(市川九團次)が治療するため救急処置室に入ってくるが、運ばれてきた英子の顔を見た瞬間、表情が固まる。 母子ともに大事には至らず、状態が落ち着くまでは入院することになったが、英子は一言も話さず不気味な笑みを浮かべるだけ。(菜央は、そんな英子に自殺した同級生の記憶を重ねる)。潤一郎の娘で、秀明の妻である美恵(芦名星)は新生病院の看護師で現在妊娠中だが、英子の嘲笑うような態度に腹を立て、執拗に追い出そうとする。何かを隠している潤一郎と秀明、美恵の本心、そして英子の正体は・・・?菜央を取り巻く人間たちの本性が少しずつ明らかになっていく・・・。