『トッケビ』『愛の不時着』のTvN×スタジオドラゴン制作ドラマ。
『トッケビ』を初めて観たときあの映像美は圧巻だったけど、これまたすごい作品に出会えた。
主人公が務める精神病院から眺める美しい海、光を効果的に使った演出、カットとカットの繋ぎ目が工夫されていたり、衣装や美術、OSTも素敵なものばかりだった。
『トッケビ』はただただ美しかったけど、この作品は童話の世界観がテーマとなっていて、家族愛や兄弟愛、人々の温かみや映像の美しさのなかにも猟奇的な描写もあって、他のドラマにはない独特の世界観を創ってた。
『サイコだけど大丈夫』というタイトル通り、自閉症の兄や反社会的人格傾向をもつヒロインのムニョン、主人公ガンテの務める精神病棟の患者たちなど、サイコな人々がたくさん出てくる。
一見まともに見える主人公も幼少の頃「兄の面倒を見させるためにお前を産んだ」と言われ、母親の愛情に飢えていて、そんな彼らが互いに癒され成長していく様は号泣でした。
病棟を抜け出した政治家の息子クァク・ドンヨンが、抑圧していた全ての感情を噴出したシーンは特に印象的だった。
バックで流れていたキム・ピルの「나도 모르는 노래 (Hallelujah)」とキラキラしたスローモーションの演出は感動的。
『みにくいアヒルの子』、『眠れる森の美女』など毎回童話のタイトルが表題で、ドラマの内容とリンクしていて、タイトルから次回のストーリーを想像するのも毎回楽しみだった。
ただ、１４話と１５話のサスペンス部分が雑で残念。あんな短絡的な理由で殺人を犯す人間が忍耐を必要とする仕事に20年もの間就いていたというのは不自然だし、回想シーンと演じた女優さんが違うにもかかわらずその説明描写が一切なかった。
あれならサスペンスパートはなくて良かったと思う。
映像や編集もラスト３話は前半と比べてだいぶ失速したなという感じで、それが唯一勿体ないと思った。
あぁ もう韓ドラ沼から抜け出せない。
次は何を観ようかな♪
