あきらむ

マッドゴッドのあきらむのレビュー・感想・評価

マッドゴッド(2021年製作の映画)
4.2
評価を4.2としているが、超~酩酊状態で鑑賞した上での評価。それを踏まえての感想。でも、素面の状態でまた観るぞって思えた映画。素面で評価が変わるのかって言うと、急激に下がるってことは無い、多分。

そゆわけで、何を間違ったかウォッカをマグカップで宅飲して3時間くらい吐いた後の感想です。

ストップモーションアニメで、コマ撮りしているタイプの手間かかり作品なので、世界観はこだわりぬいており、グロ可愛いです。一般向けだとモルカーです。モルカーもストップモーションアニメだからこそ、こだわりぬいた世界観ができています。一枚一枚に妥協を許さない、それがストップモーションアニメ。動画回しているわけでは無いからこそのこだわりの精神が画面全体から伝わってくる。(余談:最近私のお薬手帳がいっぱいになって、新しくもらったのがモルカーデザインだったのでテンションが上がりました。)

マスク、クリーチャー好きなら是非観て。こういう系だと最近、ジャンクヘッドが話題になった。比べてみると、よりゴアで物語性が壮大で、残酷で、愛嬌が無く、悪夢的。

地下に潜ってく話なので、これもジャンクヘッド、後は、BLAM!とかメイドインアビスにも近い。降りていく冒険っていうのは戻ってこれない、戻る難易度が高い、一方通行行きっぱなしの冒険になるので、見ている側としてのスリル度が高くなります。例えばワンピースなんかだと、ワンピースを発見したらきっとそれぞれ故郷に帰るのを想像できて安心して冒険や戦いに集中できますが、先に上げたものは、漠然と常に死が隣になる感じがしますし、見てる側も常に不安に駆られて良いです。ホラー映画では無いですが、恐怖の構造の1つでしょう。

悪夢的と書いたのは私がアルコール脳死していたからではなく、本当に、悪夢的世界観なのです。

これは、作品内で作中作が展開されて、物語が入れ子構造になっている。そういうストーリーラインがあるから、アレ今どこの世界線の話になっている?とドグラマグラにも似た入れ子構造。後半になるにつれて、物語展開が真っすぐではなく、奥へ奥へ開いていく感じがして、展開も意味がある様な無いような、悪夢間を狙っています。私はその時、ああ!!世界ってこうやって生まれるんだ~という悟りを得て気持ちよくなりました。これは酩酊してなくても、そう解釈できます。

音、気持ちいい、映像、気持ちいい、カメラアングル、超良い、世界観、良い、物語構成、輪廻。特にカメラアングルについて、言いたい。キャラクターにカメラが激近な時と、キャラクターが豆粒ほどの大きさに移されて荒廃した大きな世界を映す。カメラの引きの時にこの世界がめちゃくちゃに作り込まれていて感動します。