オススメ度☆
圧倒的一見さんお断りシリーズ。
それなりにシリーズを追ってる身からしても、毎度のキャラクターの多さに眩暈がする。
肉弾戦アクションはホントに素晴らしいのだが、複数のキャストに華を持たせようとする構造が脚本を大きく歪めており、それが物語の満足度を下げてしまっているのは相変わらず。
推しのキャストがいるなら一見の価値はあるでしょう。前作のボスキャラ志尊淳はチョイ役なのが非常に残念です。
＜以下ネタバレあり＞
相変わらずアクションは最高に見応えあります。ハリウッドはCGに頼り過ぎる傾向が強いの、今シリーズのように肉弾戦重視の生身のアクションは非常に新鮮でエキサイティングなのです。
ただねぇ…シリーズの悪癖は相変わらずというか……。
ハイローに触れるのが久しぶりというのもあって、耐性の減退を感じる。開幕早々、キャラクターの多さに思わず目眩がした。いや…いくらなんでも名前付きの人物多すぎでしょ。あんなの一瞬で覚えれる訳ないじゃない。フラッシュ暗算じゃないんだからさぁ…。
あと鈴蘭全く必要なくね？
共闘は熱い展開だが、その役割は前作のライバル校である鳳仙で十分だ。
序盤の鈴蘭への殴り込みはその後の展開に何の寄与もないし、ラオウとのドラマも薄過ぎる。志尊淳がフルで使えなかった（？）のか、あえて出番を減らしたのかは不明だが、鬼邪高と鳳仙の関係性の変化に焦点を当てるべきだった。worstという題材上鈴蘭を使わざるを得ないのならもっとドラマの練り込みが必要だ。
敵の魅力の無さもね……。
毎回最強の敵が出てくるのだが、今作は金で人手を集めるボンボンがラスボス。腕っ節よりも狡猾さ重視のキャラ造形。それはそれで個性があるがその個性もありがちな小悪党になってて、結局スケールダウンの印象は拭いきれない。
それにラストは主人公ではなく、敵のボスと幹部の友情にフォーカスが合っており、ストーリーの目線がブレまくってて酷かった。初めから悪党目線ならわかるけど、鬼邪高や鳳仙からすれば倒す敵でしかないのに、「幼少の頃の友情が〜」とか言われても知らんがな。なんでオマエらの友情が復活することで悪事が許される展開になるのかが謎過ぎる。二人の過去や関係性の変化は当人と神の視点でしか知り得ないことなのに、なぜ他のキャラまで感情移入してるんだ？？？
個人的には志尊淳がちゃんとメインキャストであってほしかった……。前作の強敵が仲間になる展開好きだから…。それにヘッドのいない鳳仙は流石に魅力が薄過ぎる……。
小田島が好きなんで志尊淳の代わりに尺と役割を貰えたのは良いんですが、謎のホモ演出にはドンびきです。普通に良い映画シリーズなのに下卑たファンサ（？）は品がなくて良くないよ？
轟が頭数をこっそり減らす展開は熱くて良きでした。ただ、ちよっとでも格闘シーンは欲しかったかな。
敵役のＮｏ．2が霜降り明星の粗品そっくりで、「これはイケメンなのか……？」と、観ててすごくモヤモヤしました。
毎回アクションは最高なんですが、ほんと脚本の粗さが残念過ぎる‼️
毎回口酸っぱく言ってるけど、事務所が推したい複数のキャストを目立たせるために脚本が歪むのがホントに良く無い！！それならいっそmarvelみたいに複数の単作作ってユニバース化したら良いんだけど、それはそれで難しいのは…まぁわかるんだけどね……。
個人的にはそろそろ映画的な完成度が欲しくなっちゃうんですよね。アクションは申し分ないので、脚本ホントがんばって‼️……これ毎回言ってる気がする……。
