ジャンルパロディ的で面白いロマコメなんていくらあっても嬉しいですわ。
鑑賞中の快不快に特に繊細な感覚が求められるロマコメジャンルこそその時々の価値観に敏感に作られているので、それを見る意味でも楽しい。
その点で、この映画の主演2人の嫌味のなさは絶妙。特にチャニング・テイタムの役の抜けてるけど真摯で誠実というキャラクターは欠点と美点のバランスが最高だった。サンドラ・ブロックの役も地に足のついた若干間抜けなセクシーさがよくて、自身の創作を馬鹿にしているけれどその中に込められた考古学への情熱は本物、というところも話を面白くしている。
本当にコンゴで撮影したという風景も気持ちが良かったし、観光気分にちゃんとしてくれて楽しい映画体験だった。