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ギフトのNUZOOのレビュー・感想・評価

ギフト(2000年製作の映画)
3.8
サム・ライミだから見てみよと思っただけで全然期待してなかったのに結構面白かった。

若干のシャマランっぽさのある(タイトルの印象もあるか)オカルトサスペンス。

『シンプルプラン』のビリー・ボブ・ソーントンが今回は脚本をやってたり、J・K・シモンズや、メイおばさんことローズマリー・ハリスなど、前後の作品とのつながりのあるキャスティングも。
音楽はダニー・エルフマンじゃなくてクリストファー・ヤング。『スペル』の音楽もこの人だったけど、調べてみたらやたらとホラー映画の音楽をやっていて、スコット・デリクソン作品の担当も多い。ドクター・ストレンジだけでないスコット・デリクソンとサム・ライミとのつながりがあったとは。

ホラー描写の演出の派手さやカメラの動きのトリッキーな感じなどにサム・ライミ節がちゃんとあり、かつわかりやすいキャラクターの見せ方もサム・ライミっぽい。
超常的なシーンの面白さが強いので、人間が怖い系よりもオカルトっぽいホラーがやはり向いてる監督だと思う。

サスペンスが主軸だけど、各キャラの凸凹で憎めない感じが見所。
とことんかわいそうで切ないジョバンニ・リビシの存在感や、邪魔者のようでありながら見せどころもあるJ・K・シモンズの演技がナイス。ただ、ヒトの良さそうなキアヌ・リーヴスがDV男を演じていて妙なチグハグ感がある。

超常的な現象がそこまで相対化されずに当たり前のようなものとして描かれるところや、その力によって結末がしめされるところの寓話感が、シャマランっぽさを想起させた。
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