NUZOO

オカルトの森へようこそ THE MOVIEのNUZOOのレビュー・感想・評価

3.5
白石監督の映画はたぶん『オカルト』しか観たことないはずだけど、幸運にも『オカルト』とリンクのある作品でよかった。

マリア(筧美和子)の家のシークエンスの禍々しさと、山中のカルト集団の施設を見て回るあたりのとんでもないけど若干リアルな緊張感が白眉。チープCGの怪異は出すぎるとドキュメンタリーに見えなくなってくるので、それらが出る前の緊張感あるシーンの方がモキュメンタリーとして楽しい。

ひと続きの出来事としてのモキュメンタリーで次々に怖くてばかばかしいことが起こる構成は中盤〜後半で若干だれてくる。特にホスト風霊媒師の漫画的すぎるキャラクターは(過去作でお馴染みのキャラっぽいけど)しゃべるたびにこちらのテンションが下がる。
ただ、堀田真由演じるテキパキした助監督や宇野祥平演じるスーパーボランティアは画面の緊張感を保ってくれる存在でいいキャラクターでもあり、彼らがずっといてくれるのがありがたい。カルトのリーダー的存在の役者もとてもよかった。

『オカルト』観た時はCGのチープさも逆に怖さになってた記憶があるものの、今作のCGは完全に見慣れてしまうのが残念。
同じCGでも投げやりなエンディングは好みだったけど。

映画館で観ると画面酔いがきつい。一応後ろの方で観て正解。
NUZOO

NUZOO