ラーチャえだまめ

マザーズのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

マザーズ(2016年製作の映画)
4.0
『※スウェーデンの山奥でアンドレセンですがホルガ村とは一切関係ありません』




【マザーズ】___。いやー妊婦さんにはあまりオヌヌメしずらい“マタニティホラー”の最新作……否、こちらデンマーク・スウェーデン配給で2016年に制作された映画。未体験では過去にもゾンビヒツジが人を襲うトンデモシープな「ブラックシープ」なるジンギスカン映画を牧場から14年寝かせて輸入してきた確信犯ですがでは今回なぜこんな古い映画を今更センバツしたのか__?おそらく2019年ヒュートラさんでも上映されたゴブリンスレイヤーも度肝を抜く衝撃作「ボーダー ⼆つの世界」で日本凱旋したデンマークの新鋭アリ・アッバシ監督の記念すべきデビュー作……ということで?劇場には沢山の観客の姿が。「ボーダー ⼆つの世界」の監督のデビュー作、これはかなり期待してしまいますよねー。


いやぶっちゃけその前作よりかは遥かに「純粋にホラー」。前作ばりのはっきりとしないシーンも多いのですが、それでも前作よりは「格段に見やすい」そんなイメージですね。手に取りやすい。北欧の寒々しい自然を堪能しながら“極上のホラー”を堪能できる……マタニティホラーというと一番代表的なものは、やはり「ローズマリーの赤ちゃん」でしょうか。もしかしたら知らず知らずのうちに“悪魔の子”を宿してしまったのかもしれない?と恐怖乱舞する“母親”が主人公……本作はその「ローズマリーの赤ちゃん」に匹敵する恐怖、しかし恐怖するのが血の繋がった“母親”ではなく






“代理出産”する“他人”






という、「代理出産の恐怖」これを描いているわけなんですねー。ちなみに誤解を生むような言い方しましたがこの映画は“決して代理出産そのものを否定しているわけではありません”ので、そのへん気分を悪くなさらずにお楽しみただければと……。


確かにオカルト色が強い映画ですが、子どもを産む辛さ、そして恐怖、そういった妊婦さんが抱く“マイナスイメージ”をオカルトという過剰演出で見せているだけなのではないかと思うのです。そして先程から疑問に思う“なぜエレナは謎の現象に苦しめられるのか”そこにオカルト的答えは本作にはありません。そのへんが不親切と言うか、オカルトを期待している方には物足りなさを覚えてしまうかもしれません。ただその答えは“エレナはなぜ他人の子を産もうとしたのか”ここに直結しているのではないかと……(後半“ネタバレ”に続く…。)



↓ブログにも感想書きました↓
https://edamamemamade.wixsite.com/edamame-movieimpact
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