yukihiro084

モリコーネ 映画が恋した音楽家のyukihiro084のレビュー・感想・評価

4.0
胸いっぱいでした。

僕が初めて買った映画のサントラって、
『アンタッチャブル』なんですよね。
どの曲も素晴らしくて、特にエンディング
の曲がめちゃくちゃ好きで。
なんか勇気もらえるんですよ。

(ヘイトフル・エイト)でアカデミー賞を
クインシー・ジョーンズからオスカー受け
取った時も、座席ではジョン・ウィリアムズ
の横に座っててね、席を立つ時、ジョン・
ウィリアムズがサポートしてステージに送り
出してあげてね。クインシー・ジョーンズと
長めのハグしててね。モリコーネが深々と
たっぷりと頭を下げててね。
とても素敵な瞬間でした。世界を信じたく
なる瞬間でした。そもそも英国アカデミー
賞ではノミネート5回全て受賞しているの
に、それまで一度もオスカーを 与えて
ないと言う、、遅いよねー。遅い。

感動しました。なんか泣きました。
なんですかね。曲の初めのあたりで、
心がじわっとするのは、何なんですかね。

ワンス・アポン・ア・イン・アメリカ、
ミッション、アンタッチャブル、
ニュー・シネマ・パラダイス、
マレーナ、海の上のピアニスト、
ヘイトフル・エイト、鑑定士と顔のない
依頼人。今作の監督でもある
トルナトーレ監督とのコンビ作の曲は
印象深く記憶に残っている。
映画音楽って、強烈に自分の人生の
断片的な記憶に紐付いているよね。
(あー、あの頃好きな女の子に夢中
だったなー)とか、(失恋した後の
しんどい頃だったー)とか、(仕事に
忙殺されていたよなー)とか、
モリコーネの音楽って、その頃の
自分にふわって戻してくれるよね。

盟友のジュゼッペ・トルナトーレが、
丁寧に丁寧にモリコーネの人生を
紡いでゆく。前半は、馴染みのない
イタリア時代の作品が続くので、少し
焦ったくはあります。ですが、正当に
評価されていなかった映画音楽を
やり続ける葛藤。それでも映画と共に
映画音楽家と生きたあっぱれな生き様。

大好きなアンタッチャブルの曲の
エピソードも聞けて良かったです。

あー、海の上のピアニスト、
観直したくなってきた。
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