たま

小さき麦の花のたまのレビュー・感想・評価

小さき麦の花(2022年製作の映画)
4.0
“幸せってなんだろう”
ってしみじみ感じさせる映画。

物やお金では決して満たされない、愛情や慈しむ気持ち、寄り添う思い、温もりがそこにはあった。

言わば厄介払いで結婚させられた、貧しい農民のヨウティエと障害のあるクイイン。初めはお互い、目も合わせることも無く、どこかぎこちない。

私たちが見たことも経験したこともない貧しい暮らし。日本人が想像もできないような格差がある。
過酷な農作業、行政の的を得ない政策、
どこをとっても幸せとは言えないはずなのに。

ロバを労働力にした農作業、手作業で作る家。貧しくもたくましい。
ささやかな希望の中で生きている。
それが幸せ。だけど限りなく切ない。

クイインの亡き後、ヨウティエはどこへ向かうのだろうか?

想像するしかない…

何処にも行けない、行きたくないロバがまた切な過ぎる。
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