日本が政府をはじめとしてゴミ国なのは今に始まったことじゃない。まず導入の印象として(殴る蹴るなどの映画的演出によって作品に昇華しようとするのは分かるが)どういう経緯で日本へたどり着き、何故こんな状況になったのか、いま何が起こっているのか、状況説明が足りない気がした(あらすじを読んだらだいたい分かるけど)
日本は基本移民を受け入れたくない排他的国家なことも充分分かるが何故こうなったのか、日本が積み重ねてきた負の螺旋の問題提起までに思った以上に上映時間費やしたなという印象。近年の複雑な国際情勢によって変容を続ける様々な映像表現や人権侵害を受ける諸国と比べるとこの国で起こっている「入管問題」に特別大きな驚きはしないが後半の石川大我が出てきてからの国会討論における形式的なやりとりは段取りも含め人間て愚かで醜くて面白くてくだらない、と心底思う。また、国に帰れない理由を明確に描かないのは何故なのか、肝心の論点は何なのか、客観性が欠けていて色々な意味で見辛い。